峠を越えてもまだ先がある

谷 和也 シニアの挑戦 ゆっくりマイペースで

平らなようだが…

2005年07月17日 | ランニング
 歩道というのは、書いて字のごとく「歩く道」なのだ。もともと、走るための道ではない。だが、ほかに適当な道がなくて、市民ランナーは普段の練習に歩道を走る人が多い。私もその一人。ぶつからないよう気をつけ遠慮しながら走る。ゆっくりなので、走ると言っても、歩いているのとたいして変わらない。

 ただ、ゆっくり走っても、歩くのとは、足に伝わる感じ方が違う。道にわずかな起伏があると、つまずきそうになったり、足を踏ん張らねばならないときがある。歩いていれば、わずかな起伏など気がつかずに進むのに…。

 なぜなのか。理由は簡単。走るときはリズムで足を動かすから、そのリズムを不意に壊されるとバタつくことになるのだ。

 平成7年10月26日(木曜日)の夜9時半ごろ、歩道を9㌔ぐらい走ってもう少しで家に着くというときに“段差”のある個所で転んでしまった。「あっ」と思い、このままでは顔を地面にぶつけてしまうとわかっていながら、防げない。まるでスローモーションのように転倒。割れて吹っ飛んだメガネを拾い、血だらけの顔で家に戻った。

 「いつたい、どうしたの!」。妻や娘の方が顔をゆがめていた。結局、病院で左目の下を7針縫った。「福井マラソン」(10月29日、20㌔)にエントリーしていて、その最終調整だったが、棄権せざるを得なくなってしまった。翌朝、会社には出勤が遅れることを伝え、再度病院へ。

 車道はオーバーに言うと、中央がふくらんだ蒲鉾型をしている。歩道は水はけをよくするため、車道側に向かって雨水などが流れるようゆるい傾斜がついている。それだけならいいが、実際には平らなようでも、ひどいデコボコがある。走っていると、道の悪さが実感できる。

 走り慣れている道でも、長い距離を走って疲れると足が上がらず“すり足”のようになる。とっさの対応がむずかしくなる。デコボコのある道は、夜に走るものではない。無灯火自転車も怖い。あの事故以来、夜は走らないようにした。

 後日、ランナー仲間に恥ずかしい事故を報告したが、聞いていた二人が同じような転倒経験があることを告白した。「みんな転んでいるのだ」と、妙な連帯意識を持ったものだ。
 ≪写真は、思い出(?)の事故現場。歩道を向こうから手前へ下り坂を走り、赤い自販機を過ぎたところ、段差のあるへこみで“こけちゃいました”≫
 

コメント
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