気ままぶらぶら

世間の片隅に住む、おじーさんのブログです。 嫁とのバトル、絵手紙紹介、ランチの紹介などジャンルは無節操。

友達の友達 食べ物はがき絵Vol.274

2007年12月29日 | etegami

20071229

俺は、23歳  

ある会社の営業をやってる

28日は一応仕事納め

取引先へのご挨拶周りで今年の

仕事はオシマイ

だが

俺は気が重い

取引先とトラブルが発生

そのお詫びをしに

今先方へ向かっている途中なのだ

取引先の部長 カンカンだろうなぁ~

あの部長、こわいなぁ~

なんて思うと

食欲も無くなるが

何か食べないと、

道沿いのセルフ食堂で

チャンポンと、ロングかつ

重い気持ちで、

麺を口に運んでいると

「相席いいですか?」

目を上げると

小太りの男性が、トレイを手に立っていた

「どうぞ」

ボックス席の向かいに座った男性

50代半ばくらいかな

父親と同じくらいの年

作業着のネームには

○○電設の名

へ~ 電気工事してるんだ

そのオジサンは

席に着くなり

トレイのご飯を食べ始めた

イカの煮物、鮭の焼いたの、冷奴

味噌汁、ご飯、水と、お茶

急ぐでもないし、遅くもない

小気味良い

テンポで口の中に納めていく

食べているオジサンの顔は

幸せそう

楽しそう

見ている、俺まで何かうれしくなってきた

俺は、

半分しか食べ切れずに残そうと思っていた

ロングかつを

「失礼ですが

僕もうお腹一杯なんです

良かったら食べていただけませんか?」

オジサンに言ってみた

「ありがとう」

「ごちそうになるよ」

と笑顔でこたえてくれた

席から立ち上る俺に

「ちょっとにいちゃん」

「お返しになんだけど」

「ガムでもかめよ」

「ほい おかしら付き」

オジサンが差し出した粒ガム

パッケージを開けたばかりで

開封のひもが付いていた

えへ

これがおかしら付きかぁ

なんだかうれしい

口に入れたガムは

何かいつもより

口の中ですーっとした

残り一日がんばりますか

この話、「友達の友だちから聞いた話」を

私なりに、ショートストーリーに

してみました

この一年、お付き合いいただきありがとうございました

今年の更新はこれで終わりと思います

皆様、良いお年をお迎え下さい

来る、2008年もよろしくお願いいたします

tananobu