古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

本の話       由起しげ子  

2016-09-27 19:34:35 | 小説の紹介
№178


第二十一回昭和24年上半期。



姉の入院費用を捻出するために死んだ義兄の


海上保険の本を売ることにする。その顛末が描


かれている。そのことが一段落し、童話を書こ


うと思ったら、ペンがなくなっていた、というと


ころの描き方が哀れで涙した。オーバアも盗まれ



るし、この頃は泥棒が多く、日本の貧しさを嘆いて


おられる。まだ、戦争の傷跡が深く、自信ももててい


なかった頃の作品である。

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