古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

猿猴川に死す   森下雨村

2016-09-25 14:16:47 | 本の紹介
№177

関西つり社。


つり随筆。森下雨村という人は、「新青年」の編集者で


江戸川乱歩を見出した人である。始めはそうでもないけ


れど、読んでいるうちに夢中になっている作品である。


読み終わりそうになると、終わるのかア、と思ってしま


う。エッセイ集であるが、いごっそうと呼ばれる心優しき


人たちを描いている。そして、力強くたくましい。釣り


自体はリリースをしない、百姓づりであるが、それも人


間らしくていいではないか、釣った魚を逃がしてしまって


地団駄踏んで悔しがるなんて、何て人間臭い人だろうと


思う。そういう釣りを描きながら、人間を描いたエッセ


イ集であった。

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