「死ぬのによい日だ」所収。
この09年版ベストエッセイ集によせられた小品を見てゆく。
中学生が床屋で黙って切ってもらった、黙って帰っていく、という
のだが、ぼくが小学生の時、床屋の人が良くしゃべる人で行くのが
すごくイヤだった。中学になると、姉がバイトをしていたJUNという
美容院に行くようになって、JUNさんは喋らないし、仕事も早く、15
分くらいで済んでしまうので、高かったが、行っていた。そのころは
髪もたくさんあった。
「ざっさけない」という江戸語、これは粗野である、という意で、「
あたじけない」は「かたじけない」ではなく、「ケチというほどのこと」
らしい。最後に江戸語のラップのライムのような調子のよい言葉で締めて
いる。
「へい毎度ありぃ 恐れ入り豆はじけ豆 ごきんとさんでございます」と
つづく、がなんともいいねえ。
(読了日 2022年12・10 0:55)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます