古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

江戸言葉       出久根達郎

2023-01-05 02:51:46 | 出久根達郎

「死ぬのによい日だ」所収。

 

この09年版ベストエッセイ集によせられた小品を見てゆく。

 

中学生が床屋で黙って切ってもらった、黙って帰っていく、という

 

のだが、ぼくが小学生の時、床屋の人が良くしゃべる人で行くのが

 

すごくイヤだった。中学になると、姉がバイトをしていたJUNという

 

美容院に行くようになって、JUNさんは喋らないし、仕事も早く、15

 

分くらいで済んでしまうので、高かったが、行っていた。そのころは

 

髪もたくさんあった。

 

「ざっさけない」という江戸語、これは粗野である、という意で、「

 

あたじけない」は「かたじけない」ではなく、「ケチというほどのこと」

 

らしい。最後に江戸語のラップのライムのような調子のよい言葉で締めて

 

いる。

 

「へい毎度ありぃ 恐れ入り豆はじけ豆 ごきんとさんでございます」と

 

つづく、がなんともいいねえ。

 

           (読了日 2022年12・10 0:55)

 


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