7.世界に最も貢献する日本外交を創造する
世界の平和をいかにして創造していくかについて、国連を中心とした国際協調と抜きん出た超大国となった米国の単独行動主義との対立が鮮明になっています。米国の単独行動主義への傾斜は、日米同盟と国際協調双方を重視してきた日本外交を大きなジレンマに直面させています。「日本を守ってくれるのは米国だけだ」との指導者の発言に象徴される志のない外交姿勢は、今までの日本が培ってきたアジア諸国や中東、欧州などとの関係を弱め、日本の国際社会における存在感が小さくなっています。
2015年の日本は、国際社会の中で平和の創造に最も熱心でかつ貢献する、世界から信頼される国としての立場を確立しています。日本は常任理事国として国連がよりよく機能するように、その改革に取り組んでいます。核軍縮や核不拡散など核の恐怖のない世界、そして小型武器など世界の軍備縮小を目指してリーダーシップを発揮しています。また国連の安全保障理事会や国連総会の決議が行われた場合には、国際社会の紛争解決や、平和と安全を維持・回復するためにPKO・多国籍などへの活動に積極的に参加・貢献しています。憲法第9条は、自衛権の名のもとに武力を無制限に行使した過去の戦争に対する反省の中で、日本自身の判断による武力行使について、自らに強い制約を設けたものです。武力行使に対して抑制的な立場をとるとの憲法の基本姿勢は堅持されています。しかし、国連の決議がある場合には、自らの判断で武力行使する場合と同列に考える必要はないとの考え方が国民にも定着しています。これらの国際協力活動を迅速に行うための組織が、自衛隊・警察などの関係機関からの出向などによって設けられています。
日米同盟は日米地位協定の見直しや在沖縄米軍基地の着実な整理・縮小などを通じ、より国民的基盤を持った強固なものになっています。米軍もテロ対策や大量破壊兵器の拡散の問題などの実効性を上げるためには、国連を通じた国際協調の中で解決することが必要なことを認識し、かつての単独行動主義は影をひそめました。アジアの一員であり、アジアのことをよく知る日本と、超大国アメリカの二国が良好な関係を保ち、同盟関係にあることはアジア太平洋地域の安定にとって大きな公共財になっています。
難問だった北朝鮮の核問題や拉致問題の解決を経て、日朝国交正常化がなされました。このプロセスの中で、日米韓三カ国の強固な関係が構築され、同時に中国、ロシア、北朝鮮を加えた六カ国による東アジア協力体制の基礎が築かれました。中国は日本にとってアメリカをはるかに超える貿易相手国となり、経済面での相互依存が強まっています。歴史問題は両国指導者のリーダーシップによって克服され、米国も含めた形での安全保障対話も深まっています。日中韓三カ国にアセアンやインドも加わったアジアサミットは毎年定例化されています。経済規模や人口において、世界の中でアジアの存在がますます大きくなっています。日本がアジアにおける民主主義国家として、政治的リーダーシップを発揮することに対する期待感と信頼感がアジアの内外で高まっています。
世界の平和をいかにして創造していくかについて、国連を中心とした国際協調と抜きん出た超大国となった米国の単独行動主義との対立が鮮明になっています。米国の単独行動主義への傾斜は、日米同盟と国際協調双方を重視してきた日本外交を大きなジレンマに直面させています。「日本を守ってくれるのは米国だけだ」との指導者の発言に象徴される志のない外交姿勢は、今までの日本が培ってきたアジア諸国や中東、欧州などとの関係を弱め、日本の国際社会における存在感が小さくなっています。
2015年の日本は、国際社会の中で平和の創造に最も熱心でかつ貢献する、世界から信頼される国としての立場を確立しています。日本は常任理事国として国連がよりよく機能するように、その改革に取り組んでいます。核軍縮や核不拡散など核の恐怖のない世界、そして小型武器など世界の軍備縮小を目指してリーダーシップを発揮しています。また国連の安全保障理事会や国連総会の決議が行われた場合には、国際社会の紛争解決や、平和と安全を維持・回復するためにPKO・多国籍などへの活動に積極的に参加・貢献しています。憲法第9条は、自衛権の名のもとに武力を無制限に行使した過去の戦争に対する反省の中で、日本自身の判断による武力行使について、自らに強い制約を設けたものです。武力行使に対して抑制的な立場をとるとの憲法の基本姿勢は堅持されています。しかし、国連の決議がある場合には、自らの判断で武力行使する場合と同列に考える必要はないとの考え方が国民にも定着しています。これらの国際協力活動を迅速に行うための組織が、自衛隊・警察などの関係機関からの出向などによって設けられています。
日米同盟は日米地位協定の見直しや在沖縄米軍基地の着実な整理・縮小などを通じ、より国民的基盤を持った強固なものになっています。米軍もテロ対策や大量破壊兵器の拡散の問題などの実効性を上げるためには、国連を通じた国際協調の中で解決することが必要なことを認識し、かつての単独行動主義は影をひそめました。アジアの一員であり、アジアのことをよく知る日本と、超大国アメリカの二国が良好な関係を保ち、同盟関係にあることはアジア太平洋地域の安定にとって大きな公共財になっています。
難問だった北朝鮮の核問題や拉致問題の解決を経て、日朝国交正常化がなされました。このプロセスの中で、日米韓三カ国の強固な関係が構築され、同時に中国、ロシア、北朝鮮を加えた六カ国による東アジア協力体制の基礎が築かれました。中国は日本にとってアメリカをはるかに超える貿易相手国となり、経済面での相互依存が強まっています。歴史問題は両国指導者のリーダーシップによって克服され、米国も含めた形での安全保障対話も深まっています。日中韓三カ国にアセアンやインドも加わったアジアサミットは毎年定例化されています。経済規模や人口において、世界の中でアジアの存在がますます大きくなっています。日本がアジアにおける民主主義国家として、政治的リーダーシップを発揮することに対する期待感と信頼感がアジアの内外で高まっています。
参考文書: | 民主党代表選出馬表明/民主党改革の方向性 集団安全保障の基本原則の検討について |