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快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

自然災害 仕組みとアプローチ -  熊本地方や周辺の地震をどう見るか

2016-09-06 21:35:48 | 地震 津波
 最近発生した熊本関連の地震でやや大きかったのは、

2016年9月1日 6時33分ごろ 熊本県熊本地方 M4.7 最大震度4 
2016年8月31日 19時46分ごろ 熊本県熊本地方 M4.9 最大震度5弱

で、これは以前に記事にしました。
 当ブログでは4月の熊本地震の以前から雲仙岳と霧島山の地震計振幅関連について記事にして来ましたが、多少気になって8/31と9/1の両者の地震計振幅を見返してみました。

引用開始(一部抜粋)
http://vivaweb2.bosai.go.jp/viva/v_datalist_unzn.html
http://vivaweb2.bosai.go.jp/viva/v_datalist_kiri.html
引用終了

 グラフはこのサイトで直接ご覧下さい。
 これで見るとわかるのですが、両者の地震計振幅に乖離が発生していないのに熊本地方で地震が発生しました。
 これに似た事を確か書いたような気がするので確認すると、
4/16の記事、サブタイトル「熊本 九州の地震 その後の傾向」 の中でこう書いています。

 実は当ブログの以前の記事でも関連する事が兆候として記載していました。
 それは雲仙岳と霧島山の地震計振幅データが、以前と違い、ほぼ同じように動くようになった事です。
 当ブログのサブタイトルで雲仙岳、霧島山の字が入っている今年に入ってからの記事でその異変の状況は書いてあります。
 遠い過去からこの二箇所のデータを見続けていれば、或いはもっと明確に意識できたかもしれないのですが、データを分析し出したのが去年からなので、「まあ、こう言う事もあるのかな」と思えなくもなかったのです。

 仮に地震計に誤差がなければ、こう言う状況で8/31と9/1のやや大きめの地震は発生したようですが、メカニズムの正確な特定までには行き着きません。
 ただここ数日、 Hi-netのデータを見てでわかっている範囲では、8/31~9/1に薩摩半島直下、或いは今回はやや北で深発地震が発生しているにもかかわらず、薩摩半島西方沖地震は8/31~9/1の間で一度だけM2クラス位の無感地震があっただけで、その後は今日の現時点まで無感地震すら発生していない、と言う点です。

引用開始(一部抜粋)
http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/?ft=1&LANG=ja
引用終了

 8/31から9/4の24h毎のデータは既に見る事は出来ないので、必要なら一部は画像も記事にするかも知れませんがまだわかりません。
 これで気になる点は2つあります。
 薩摩半島西方沖地震とほぼ並行しながら熊本地震が発生するならば、「去年11月の薩摩半島西方沖地震から熊本地震に移ってきている過程にはまだ属している」、とも思える点もあり安心感がありますが、熊本エリア単独となると、横ずれストレスのかかり方が変化して来たのか?とも思えてしまいます。
 また薩摩半島直下やその南方沖での深発地震が殆どだったのが、今度は薩摩半島北部でも深発地震が発生して来た点も目に付きます。
 まだ様子見ですが、これが極端になって来た場合は、熊本だけでなく、隣接、或いは少し離れたエリアでも、横ずれストレス(歪)の「方向」と「位置」が変化するのかどうか?と言う問題にもなって来るかも知れないので注目です。
 変化した場合は、これまで地震でズレが生じなかったような方向や位置の断層にズレが生じるような「地震によるズレの発生」があるのかどうか、と言う話になるわけです。
 「存在する断層で方向や位置が幸運にも横ずれストレスとマッチしてなかったが為に地震にならなかったものが、横ずれストレスの位置や方向の変化で地震に結びつく」、と言うパターンです。
 このような断層やその予備軍が該当エリアにどれだけあるのかどうか?と言う事の全容は筆者にはわかりません。
 尚、地震発生の要因は多要素であり、筆者が全ての要素を正確に把握できるわけでは有りませんから、これが大きい地震に関連するかどうかの予測はあくまで読者の方々の自己責任である事は以前から書いている通りです。
 
 

 

自然災害 仕組みとアプローチ -  怪しい台風13号

2016-09-06 12:55:03 | 地震 津波
 またですね。
 南関東に影響するかどうか心配な台風13号です。

引用開始(一部抜粋)

http://www.jma.go.jp/jp/typh/
台風第13号 (マーロウ)
平成28年09月06日10時10分 発表
<06日09時の実況>
大きさ -
強さ -
存在地域 宮古島の北北西約90km
中心位置 北緯 25度30分(25.5度)
東経 124度50分(124.8度)
進行方向、速さ 北東 ゆっくり
中心気圧 1002hPa
最大風速 18m/s(35kt)
最大瞬間風速 25m/s(50kt)
15m/s以上の強風域 東側 170km(90NM)
西側 130km(70NM)

引用終了

 8/28の記事、サブタイトル「『台風の中心位置の確度』とはこう言うもの」で書きましたが、「台風の中心」コトバの定義をお忘れなく。

引用開始(一部抜粋)

http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/haichi2.html
台風の中心位置の確度
台風の中心位置を決定する際に、使用する資料の精度から推定される中心位置の確度を次のように3階級で表したもの。
階級 確度
正確(GOOD) 概ね60km(30海里)以下
ほぼ正確(FAIR) 概ね60km(30海里)超 概ね110km(60海里)以下
不確実(POOR) 概ね110km(60海里)超

引用終了

 例え「正確」と言うランクでもそれは所詮「そこを中心とする半径60kmのどこかはわからない」と言う程度なのでしょうか?
 繰り返しますが、今年の台風9号ではこんな感じでした。

引用開始(一部抜粋)

http://mainichi.jp/articles/20160822/k00/00e/040/187000c
台風9号
鉄道や空の便 運休や欠航が相次ぐ 関東上陸

毎日新聞2016年8月22日 10時11分(最終更新 8月22日 13時26分)
 強い台風9号は22日、伊豆諸島の南海上を北寄りに進んだ。午後0時半ごろ、千葉県館山市付近に上陸した。関東や東海を中心に大荒れの天候となり、鉄道や空の便で運休や欠航が相次いだ。

 台風9号は22日午前11時現在、伊豆大島付近の海上を時速約20キロで北へ進んだ。中心気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。中心から半径70キロ以内では風速25メートル以上の暴風域となっている。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160822/k10010646511000.html
台風9号 関東南部の一部暴風域に 上陸のおそれ
8月22日 11時05分
気象庁の発表によりますと、強い台風9号は午前11時には伊豆大島付近にあって、1時間に20キロの速さで北へ進んでいるとみられます。中心の気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで中心から半径70キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。この時間は、伊豆諸島と静岡県の伊豆半島、関東南部の一部が台風の暴風域に入っているほか、東海や関東に台風本体の雨雲がかかっています。

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/sankei-afr1608220008.html
 気象庁によると、台風9号は22日午前10時現在、新島付近を時速約20キロで北進。中心の気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。中心から半径70キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。22日昼過ぎには暴風域を伴って関東地方に上陸する見込み。その後は、速度を早めながら北上を続け、23日にかけて北日本に進むとみられる。

http://news.goo.ne.jp/article/tenkijp/nation/tenkijp-51401.html
台風9号 昼前後に静岡から関東上陸へ

08月22日 07:40tenki.jp
台風9号は関東地方に接近中です。昼前後に静岡から関東へ上陸のおそれ。これからさらに雨や風が強まり、荒れた天気になりそうです。以下、台風9号の最新の情報です。
台風9号の現在の位置は?

今日(22日)午前6時現在、台風9号は三宅島の南南西約40kmにあって、1時間に30キロの速さで北へ進んでいます。


http://news.goo.ne.jp/article/nhknews/nation/nhknews-10010645991_20160822.html
台風9号 関東甲信・東海に接近 上陸のおそれ

08月22日 01:54NHKニュース&スポーツ

強い台風9号は伊豆諸島の一部を暴風域に巻き込みながら北上していて、22日午前中に関東甲信や東海にかなり近づき、その後上陸するおそれがあります。伊豆諸島では風が非常に強まり、局地的に非常に激しい雨が降っているほか、関東や東海の沿岸でも風や雨が強まっていて、気象庁は土砂災害や川の氾濫、それに暴風、高波などに厳重に警戒するよう呼びかけています。

引用終了

 そうです。8月22日「台風9号は午前11時には伊豆大島付近」と言う話だったのですが、当日の最終更新 8月22日 13時26分 までに中心位置がいきなり館山に「跳んだ」のです。
 気象庁は予め「台風の中心位置」について定義しているので特に問題はありません。
 また各予報サービスやメディアも、特にこの「定義」は説明義務があるわけではないので「義務」ではなくあくまで「任意」です。
 しかし例えば気象予報サービスにかかわる関係者はこのあたりのところをもう少しはっきりすると、他のサービス事業者に比べて「一味違う」となるのではないでしょうか。
 「伊豆大島付近から館山への、たかだか数十キロ程度のジャンプでは大した違いは無いのでは?」と思う人がいるかも知れませんが、さに有らず。
 外房エリアでは、仮に台風9号が伊豆大島付近で真北に進んだ場合と、いきなり短時間で館山付近に中心がジャンプするのとでは、風速25m/hに入るか入らないか、或いは風速40m/hになるかならないか、などで大きな違いがあり、この急変で対策が間に合わず、手遅れになったケースは結構あるようなのです。
 ネットでは外房や南房総エリアの台風9号被害について、ある程度は公になってますが、筆者が直接間接で見聞きした被害はこれだけでは有りません。
 今は無名の気象予報士の方達でも、このあたりを軸に発信して行けば或いは後の評価につながるのかも知れないとは思っています。

 念の為ですが、気象庁の定義する「台風上陸」とは、

引用開始(一部抜粋)

http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/haichi2.html
台風の上陸
台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸に達した場合を言う。
 
引用終了

 怪しい動きの台風13号も場合によっては要注意です。
 
 9/6 12:55 追記
 一部訂正がありました。
 風速の単位でm/hになっている所は全てm/sです。
 悪しからず。