“ママノリア日記

ママノリアの独り言

自信と不安の中で

2005年06月13日 | アリノママノリアの日々
僕は基本的に自信がない。三、四年前までは自信に満ち溢れていたが、さまざまな経験をしていく中で、怖いものがわかってきたからだ。
大学卒業後に就職した。表向きで接していくその世界の中では人に対して好きでも、嫌いでも同じ態度で接していかなければならなかった。わがままで生きてきた僕は、顔をひきつらせて無理やり笑っていたに違いない。取引先のお客様とは良くも悪くもさまざまな駆け引きが行われた。その世界では誰もがなかなか本性をだしてくれない。この人は本当はどんな人なんだろうと考えると、人間不信に陥る。そして「あ~ここはそういう世界なんだ」と自分を納得させた。多分普通の人は何も悩まないと思うが、そういうことに対して僕は悩んでしまう傾向にある。料金の交渉などでは人が変わったような雰囲気になる人がいた。でも会社としては、当然僕はそういう人に丸め込まれてはならないし、会社に貢献したい気持ちもあった。そうすると自分を変えるしかないのだ。

負けない強い心。

僕は、やるしかないと決意してから、どんどん変わっていった。自分からカマを掛けたり、いろんな振りをしたり、思ってもない言葉をどんどん使った。相手に飲み込まれないように、自分の本性を包み込んだ。


それが負けない事と履き違えていたと思う。


全く違ってた。


得た物は多いが、失った物も多かった。

会社、そして世の中の仕組みを知った。マナーを知った。良い仲間になれた優しい人にも出会えた。ただし人を信じることがなかなかできなくなった。いつでも誰かの言葉に潜む本音を探すようになった。感情をねじ伏せて、自分を押さえつけるようになった。それが当たり前となった。

僕は心底から自分がこのままだと駄目になると確信していた。
入社前、三年前の自分は自分を愛することができた。だが会社を辞めた後の自分を今はまだ強く愛することができない。
しがらみの組織の中で、染み着いたシミがまだとれていない。

もしかしたらとれないのではないか、もっと言えばとる必要がないのではないかとほんの少しだけ思えてきた。

いずれにしても自信のなさは、自分を愛せない、自分を信じることができないということからきている。

自分の嫌な部分をこの先どらだけ僕は可愛がってあげられるかな?



僕らは人間。