ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「第9地区」

2010-04-17 13:54:59 | Weblog
                                   「第9地区」
新宿ピカデリーにて。
プロデューサー・ピーター・ジャクソン
監督・ニール・ブロムカンプ

アカデミー賞をも賑わしたこの話題作をやっと観て参りました。

これほど惹きつけられたSFは「ブレードランナー」以来かも知れない・・!

私、好きです、こういう映画(笑)いや、ホントに(^^♪!
111分間あっという間でした。映画館結構混んでいて、体勢的にはちょっと窮屈だったのですが、主人公ヴィカス(シャルト・コプリー)のお人よしの笑顔ですっかりストーリーにのめり込ませていただきました(笑)

ひきばっち的には大変面白かったし、特殊撮影(VFX等)も「これは・・ブレードランナー以来じゃないか・・・!」と思うほど完璧に近かったですな。

まぁ、でも、人は好きずき○Iは月々と申しまして、一緒に観に行った連れは「この映画がなぜアカデミー賞に絡む程なのか理解に苦しむ・・」と言っとりましたな(苦笑)

ま、それはいいとして(何がいいんだ(笑)!)
この作品はまず物語の舞台がヨハネスブルクである、ということだけですでに100ポイントアップって感じがします。あくまでもひきばっち的にですが・・。

ヨハネスブルクでなくても、アメリカ以外の、意外な(シャレじゃないよ(笑))都市で、可能な場所はあるのでしょうが、
あの赤い土ほこり舞う大地と、白人と黒人が混在する大都市ヨハネスブルクは、このSFに不思議な肯定力を与えているんですねぇ。

そしてこの作品の2つ目のポイント。
屋外(第9地区など)の撮影が、おそらく夕刻(もしくは朝方)に行われていて、斜めからの太陽の日差しが一種独特の緊迫感を醸し出している、のではないか、な~と、思うのですが、どーでしょうね~。地面の色が赤いせいかもしれませんね・・m(__)m。

3つ目。音楽ですよね~。上手いですよね~、音楽、そして音響の使い方が。
直接アフリカ民族とこの映画とは関係はないのですが、やはり場所がヨハネスブルク。
アフリカ民族音楽のエッセンスを取り入れた曲が流れると、やっぱり映像と見事にマッチするので驚きました!

あと、黒板をこするような不快な“音”も、音響で入っていましたね。芸が細かいですな!

そして4つ目。これが決め手の、監督・ニール・ブロムカンプの演出ですね。
それに答えるだけの演技が出来るシャルト・コプリーもすごいんですが、
ストーリー冒頭でエイリアン対策課の主任に抜擢されたヴィカス(シャルト・コプリー)がマイクを胸に着けてカメラに向かってしゃべるシーンがありますが、
あの時のヴィカスの浮かれた演技、正確には、本当は主任に抜擢されるような才能も力量もない凡人であるヴィカスが、抜擢されて、有頂天になってカメラに向かってしゃべっている、というあのシーン・・。
見事な演出だと思いましたし、あの演技でこの映画は多分面白いに違いないと感じました。

ストーリーは色々な所で書かれているので割愛いたしますが、
映画全体として観ても、エンターテインメント性も充分にあり、そこはかとない社会的メッセージ性もあり、SFとしても充分見ごたえがある・・
ひきばっち的には111分間あっという間という感じで楽しめました~



ひきばっち的満足度★★★★☆