「クライ・マッチョ」
イーストウッド監督・主演の本作をユナイテッドシネマ・としまえんにて鑑賞。
確かに“ストーリーの展開は練りこんであるか?”と問われれば、とてもあっさりしていて、“スリルとサスペンスに満ちてドラマチックか?”と問われれば、そうでもない。
登場人物のキャラクターも、特にひねりもなく、見たまま通りで、解りやすい。
それでも、落ちぶれた老境の元ロデオ・スターをイーストウッドが演じると、カッコイイ。
人生の終盤戦に入る人間の、生き様と、彼を取り巻く優しい人々。
イーストウッドの透明感のある眼差しにアコースティック・ギターの音色がかぶると、それだけでオジサンとしてはグッとくるものがある(T_T)
メキシコに住む少年ラフォを演じたエドゥアルド・ミネット君も、決して演技が上手くはないが、朴訥さがあふれていて、イイ感じ。
ナタリア・トラヴェン演ずる田舎町のレストランを切り盛りしている女店主・マルタのキャラクターも、大味ではあるが、そのまんまに優しい。
私はイーストウッドの若い頃のウェスタンものをほとんど観たことがないので、そのあたりの作品を観たことがある方が本作を観ると、また違った感慨深さを感じれるのかも知れない。
ヒッキー的満足度★★★☆