ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「愛の雫」まきちゃんぐ

2021-05-20 16:07:51 | Weblog

「愛の雫」まきちゃんぐ

 

好きな曲シリーズ第3弾。

まきちゃんぐの「愛の雫」という曲です(^^♪

2009年6月24日に、まきちゃんぐ4枚目のシングルとしてリリースされたこの曲(C/W レイン、サプリ、泣きたい夜に)。

オリコン最高で119位なので、聴いたことがない方も多いかと思われますが。。。好きなんですよ(^0_0^)

まきちゃんぐの曲は好きなのがたくさんあります(この曲の他に「満海」「砂の城」「愛と星」「さなぎ」etc・・・)。

まきちゃんぐ・プロフィール

本名・松本真希

1987年9月19日生まれ。

出身・岡山県総社市

2008年1月23日 シングル「ハニー」/「ちぐさ」でデビュー。(配信限定シングル「まきちゃんぐ」は2007年12月5日発表となっています)wikipediaより。

という感じなのですが、今までに配信も含めると13曲のシングルと、フルアルバムとしては4枚をリリースしておりますが、シングル・アルバム含めてオリコン50位以内になったのがまだ無いので、知名度的にはもう一息という感じですが。。。

私が最初にまきちゃんぐの音楽に出会ったのは、阿部寛さん主演の映画「青い鳥」のオープニングとエンディングテーマに「鋼の心」「さなぎ」がそれぞれ使われているのを聴いてでした。

ライブを観ると判るのですが、歌っている時と、曲間の岡山訛りのトークとのギャップがあって、とてもチャーミングな印象を受けるアーティストです(^0_0^)

中島みゆきさんと同じ事務所(ヤマハミュージックアーティスト)に所属しており、音楽性的にも独自の世界観を持っていて、歌っている時と話している時のギャップの大きさも、中島みゆきさんを彷彿とさせるため、「平成の中島みゆき」と称されることがあるとのこと。。。

2017年9月8日にリリースされた最新アルバム「ハナ」にも「アイノカタマリ」「だって、女に生まれたの」など素敵な曲が入っているので、興味を持たれた方は、是非聴いてみてください(^^♪

以上、まきちゃんぐの広報担当のようになってしまった(笑)ヒッキーでした(^^♪

 

 


「どついたるねん」

2021-05-11 15:17:17 | Weblog

画像 pds.exblog.jp「どついたるねん」

 

監督・脚本 阪本順治

30年以上前に観た本作を、10年程前に記事にしたのですが、とても好きな作品で、記事が埋もれていくのは残念なので、もう一度観て、10年前の記事をベースに、また紹介してみようと思います(^^♪


ボクサー現役時代は「浪速のロッキー」と呼ばれた赤井英和さんの初主演映画であります。

この映画は思い出深くて、劇場公開時には観なかったのですが、たしか就職して間もない頃、初めて買ったVHSのビデオデッキで、最初に見た映画だったと記憶しております。

ネタバレあります~・・。

ストーリー冒頭で、赤井英和さん演じるボクサー安達英志が世界タイトルの前哨戦のリングで、イーグル友田(大和田正春)にノックアウトされる。
意識不明。そのまま病院へ搬送され、開頭手術を受け、一命を取り留める。。。
奇跡的に殆んど後遺症は残らなかったが、頭に“爆弾”をかかえた安達は、二度とリングには上がれなくなった・・。

このあたりのストーリーは、赤井英和さんが実際にたどった道程に近いのではなかろうか(というかそのものか)と思われます。1985年2月5日に行われた“世界タイトルの前哨戦”。
対大和田正春戦で赤井さんは7ラウンドKO負けを喫したのですが、その際「急性硬膜下血腫」及び「脳挫傷」で意識不明の重体となります。
すぐに病院へ搬送されたのですが「搬送時生存率20%」だったとのことですから、まさに奇跡的に一命を取り留めたことになります。

映画では退院してからの、その後が描かれます。

画像 小諸橋マイルス@歌謡曲生活者on Twitter さんより

赤井さん演ずる安達英志は、それまで世話になったナショナル・ジムには何の恩返しもせず、自分のジムを作り、トレーナーに元日本ウェルター級チャンピオンだった左島(原田芳雄)を採用するのですが、その左島のアドバイスも聞かず、安達はあくまでも自分がやってきたような「ファイター型」の選手を作ることに固執しすぎ。。。という感じで物語が展開してゆきます。

すべては安達の復活劇へとつながってゆくのですが、赤井さん映画初主演とは思えない、イキのいい演技を見せてくれます(^^♪

ボクシングの興行権をめぐっての、美川憲一さんが演ずる北山という謎めいた男とのやり取りも、興味深いエピソードになっています。

原田芳雄さん演ずる元日本チャンピオンが、一歩引いてる感じで、渋くてカッコイイです(^0_0^)


カムバックを決めた後のロードワークのシーンは、音楽が流れるのですが、ホーンセクション(シンセ?)とドラムそれにベースがとてもカッコよくて、見ているこちらも心拍数が上がります(笑)まさに「ロッキー」と同じパターンなのですが、単細胞な私は、つい拳に力が入ってしまいます・・。


画像 小諸橋マイルス@歌謡曲生活者on Twitter さんより

この作品を魅力的な物にしているのは、ひとつはやはり赤井英和さんの存在感だと思うのですが、私的にすごく魅かれたのが、ナショナル・ジムのオーナー(麿赤児)の娘であり、安達の幼馴染である貴子(相楽晴子)のキャラクターです。

男まさりで気が強く、いつも安達とケンカばかりしているのだが、実は安達のことが好きで、心配でならない・・というキャラクターに相楽晴子さんがとってもハマっています(^^♪「当たり役」というのはこういう事を言うんじゃないか、と思うほど(^0_0^)この映画を見て俄然ファンになっちゃいました。
ベリー・キュートです(^^♪

何かのテレビ番組で見たのですが、現在は相楽さんは外国(ハワイかな?)に住んでらして、ほとんど映画とかには出演されていないとのことですが。。。

あと、気付いたのは、映像の色調が「やまぶき色」っぽいシーンが多い、とでもいうのか、とても暖かみがある色調の作品だなと、思いました(ファイトシーンは別として)。

画像 小諸橋マイルス@歌謡曲生活者on Twitter さんより

最初この作品を観てる途中は、阪本監督はいったいどうやってこのストーリーを締め括るのだろう?と、思って観ていましたが、ファイトシーンにも迫力があり、最後は、とても示唆的で、観る人それぞれに解釈は委ねられる、という感じになっています。。。相楽晴子さんがここでもイイんだな~(T_T)

エンドロールに原田芳雄さんが歌う「Don't Worry」という曲が流れます。作品の余韻を感じさせる、とてもカッコイイ曲です。この曲はオープニングの安達がまだ子供だった頃の映像にも、イントロがかぶるのですが、初めて観たあと、CDを買ったのを憶えております(^0_0^)歌詞の内容が、主人公の安達英志、ひいてはそれを演じた赤井英和さんに贈られているような感じがします。

映画で使われたものとは若干サイズやアレンジが違うのですが

原田芳雄「Don't Worry」

これを聴くと、映画の感動が蘇ります。。。

 

 

 

ヒッキー的満足度★★★★


「地獄の黙示録」ファイナル・カット

2021-05-06 19:58:44 | Weblog

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「地獄の黙示録」ファイナル・カット

 

1979(日本では1980)年に「地獄の黙示録」が劇場公開された後に、コッポラ監督が自ら編集し直して30分の追加部分を加えた2001年の「特別完全版」が公開されたが、1979年のオリジナル公開から40周年を記念して、「特別完全版」よりも20分短く編集し直して、新たなデジタル修復を施し、映像はオリジナル・ネガフィルムを初めて使うなど、コッポラ監督が長年望んでいた没入感や臨場感を実現した、本作「地獄の黙示録・ファイナル・カット」が2019(日本では2020)年に公開された(オフィシャル・サイトより抜粋)

 

私が最初の「地獄の黙示録」を田舎の映画館で観たのが、中学2年の終わり頃でした。

初めて観て、正直、なんだかよく解らないけど、スゴい、というのが、第一印象でした。

ベトナム戦争を題材にした映画を観るのが、たしか初めてだったと思います(「ディア・ハンター」は随分大人になってから観たので)。

ドアーズとかも知らなかったので、オープニングシーンの感覚も、いまひとつよく解らなかったですが。。。

まぁ、あのころ日本で中学校の社会科とか授業聞いてても、ベトナム戦争のように現代史的な部分は、何故かあまり出てこなかったという記憶があります。

画像 四度の飯より映画批評 FC2 blogさんより

なんというか、普段テレビで「太陽にほえろ」とか観て、ワクワクしてた(別に「太陽にほえろ」がよくないっつってんじゃないですよ)頃ですから、「地獄の黙示録」のような問題作を噛み砕いて理解するのは、ちょっと無理だったかもです(つっても今だによくわかってないっつー話もありますが(汗))

あの頃から、大人になって、この「ファイナル・カット」を観るまで、どのバージョンかは正確には思い出せませんが、5~6回くらい観たかなぁ。

観るたびごとに、何となくではあるんですが、ちょっとずつこの「地獄の黙示録」のフォーカスが、見えてきたかな、という感じです。。。

あらすじというか、物語の本流は、どのバージョンでもブレていないと思うので、このファイナル・カットをベースに、この映画について見てゆくと。。。

ネタバレしますので、ご注意を。

この作品はベトナム戦争後期の1969年を舞台にしています。

アメリカ陸軍空挺将校のウィラード大尉(マーティン・シーン)は、(たぶん1回本国へ戻っていたという設定だと思うのですが)ある指令によって、サイゴンへ呼び戻される。

その指令とは、かつては優秀な軍人だったカーツ大佐という男(マーロン・ブランド)が、カンボジアの川の上流で軍の指令を無視し、現地民などを従え独立王国をつくっているので、彼を秘密裏に抹殺せよというものだった。。。

ウィラードは四人の兵士と共に、哨戒艇に乗り、川をさかのぼってゆくのだが・・・。

 

というところから、ストーリーは始まって行きます。

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その川を上流へ遡上する過程で、ウィラードの目を通して、この戦争の狂気の姿を描いてゆく、という形になっています。

途中、キルゴア中佐(ロバート・デュヴァル)が率いる空の騎兵隊であるヘリコプター軍団にヌン川までの護送を頼むシーンがありますが、川底がある程度の水深がないと、という哨戒艇のチーフ(アルバート・ホール)の発言に、キルゴアは、ヘリで哨戒艇を吊り上げて運ぶことを指示。実際にやることになるのですが、このシークエンスで「サーフィンをやるために、そこにあるベトコンの前哨基地が邪魔なので」ということで、夜が明ける頃を見計らって、ウィラードたちも同乗させたヘリの騎兵隊が襲いかかるシーンは、衝撃的です。

キルゴアの命令で「朝日をバックに、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」を大音響で流しながら」突っ込みます。

画像 zilge blogspot.com 人生論的映画評論 さんより

このシークエンスは、この映画を観た方は、とても強い衝撃を受けたのではないかと。

サーフィンに向いている高波が立つポイント、という理由で、そこにある敵の基地や集落が邪魔だから、潰しちゃおうという。。。

この奇襲攻撃の一連の映像は、戦争の非人間性を強く感じさせます。実際は無かったエピソードかも知れませんが、コッポラ監督の表現したかったものが、何となく垣間見えたようなシークエンスです。

ベトコンが攻撃してくるヤシの林をナパームで焼き払ったあとで、キルゴアがヘリから降りて、部下たちに語りかける件で言う、「朝のナパームの匂いは格別だ・・」は、ベトナム戦争という物の“狂気”を感じさせるセリフとして、知られています。

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余談ですが、ここで流れた「ワルキューレの騎行」ですが、たしか作家の藤本義一さんだったと思うのですが、

「私はこの「地獄の黙示録」は映画としてすごく好きだ。だから敢えて言うのだが、あのシーンで流すのは「ワルキューレの騎行」じゃないだろう。ワルキューレ~では、あまりにも映像と合いすぎていると思う」と。

この藤本義一さんがそうおっしゃったのを聞いて、なるほど、と思ったのを憶えています。

確かに、ワルキューレ~だと、あのシーンと、無理なく合ってしまう、な、と、思っていたので。。。

別の(クラシック疎くてよくわからないのですが)曲、たとえば、メジャー、え、クラシックだと長調??の曲にしたほうが、あの“狂気”をより鮮明に浮かび上がらせるのかな・・・という気はします。。

まぁ、昔、二次大戦中のドイツで、兵士や民衆の士気を鼓舞するために戦場の映像に「ワルキューレの騎行」を付けて流したと、もれ聞いたことがあるので、それを敢えて流すことによって、ベトナム戦争の「狂気」を浮かび上がらせよう、とコッポラ監督は考えたのかも知れませんが。。。

時系列前後しますが、このカーツ大佐には、殺人罪が適用されています。ベトナム人4名を「二重スパイ」として処分した事に対して。

ウィラードの心の声で「戦場で殺人罪?・・レース場で速度違反を取り締まるか?・・欺瞞だ」という言葉が印象的です。

この言葉は、ストーリー終盤のカーツの「人殺しが人殺しを裁く?・・欺瞞だ」という言葉につながってゆきます。

ウィラードは船上でカーツ大佐に関する記録を確認します。

カーツという男は、陸軍士官学校を首席で卒業。様々な輝かしい経歴のあと、1964年に顧問団に随行してベトナムへ・・。そこが「つまずき」の始まり。大統領あてに送った文書は途中で握り潰される・・・内容に問題があったのだ・・。その後38才という年齢で空挺部隊を志願。

1966年特殊部隊に加わってベトナムへ復帰・・・。徐々に彼のとる作戦は、劇中の軍上層部の表現では「不健全」になってゆく。。。

この「地獄の黙示録」は5~6回観たのですが、オープニングのヘリが映ったあとにヤシの林がナパームで炎を上げるシーンは、観るたびにイメージが鮮烈になります。ドアーズの「The End」がこのシーンに使われた意味みたいなものも、だんだん理解できるような感じになって来ます。

この映画、原題は「Apocalypse Now」ですが、直訳すると「今、黙示する」か「今、黙示せよ」みたいな感じだと思うのですが、クリスチャンの友人に聞いたところでは、Apocalypseはもともとはギリシャ語で、黙示録は新約聖書の中で唯一の預言書で、キリストによる救いについて書かれたもの、とのこと。

当時のエピソードとしては、最初はハーヴェイ・カイテルがウィラード役だったらしいですが、撮影開始早々に降板。色々候補があがったらしいですが(ハリソン・フォードも候補に挙がっていたらしいですが、「スター・ウォーズ」撮影の兼ね合いもあって、実現しなかったのと、漏れ聞いた話ではロバート・レッドフォードにもオファーしたのですが「自分のイメージと違う」という事で断られた、という話もあったような・・)、結局、マーティン・シーンに決まったという話です。

(C)2019 ZOETROPE CORP. ALL RIGHT RESERVED.

観た方は気付いたと思うのですが、ウィラードがこのミッションを告げられるシーンで、ハリソン・フォードが上官の一人として出てますね。なんでも、撮影の見学に来た際に、出演となったらしいです。

wikipediaによると、撮影はフィリピンで行われたのですが、台風でセットが全て壊れたり、登場するヘリコプターはフィリピン軍のものを借りたんですが、フィリピン内の内戦で使われるので、借りるスケジュールが変更になったりで、撮影予定期間が120日程度を予定していたのが、倍以上の540日ほどかかったとのこと。当時のマスコミはなかなか終わらない撮影を揶揄して「Apocalypse When?」なんてタイトルで記事を書かれたりしていたらしいです。

制作費も、撮影の期間が延長されるに伴って、当初約35億円くらいを見込んでいたのが、結果的に約90億ほどかかったとのこと。

これに出演者のトラブル(カーツ役のマーロン・ブランドが、約束違反で「筋肉質」という設定なのに、大幅に太ってやって来たこと。戦場カメラマン役のデニス・ホッパーがドラッグやってて、なかなかセリフを覚えない。マーティン・シーンは撮影途中で心臓麻痺になって、倒れた、etc・・・。)に見舞われて、コッポラ監督も心労で一時倒れたらしいです。。。

ストーリー半ばで、プレイメイトたちの慰問ショーのシークエンスがあります。これは最初に公開されたバージョンにもあったのですが、その後のプレイメイトたちにウィラードたちが遭遇するシーンは、「特別完全版」のみに使われていて、この「ファイナル・カット」では出てきません。

ウィラードたちの船が、ベトナム人の乗ったジャンク船に遭遇する一連のシーンは、戦争の狂気を強く感じます。撃ち終わってから自分でその結果に驚く17才の兵士クリーン(ローレンス・フィッシュバーン)の表情が印象的です。ウィラード曰く「機銃を浴びせておいて、それを治療する・・・それが我々のやり方・・欺瞞だ」。凄いシーンだと思います。

(C)2019 ZOETROPE CORP. ALL RIGHT RESERVED.

ストーリーでは、川を遡る道中で、一人、一人と命を落としてゆくのですが、前述の17才の兵士ミスター・クリーンの最期の横で流れ続けるカセットテープの母親の声が、堪らなく切ないものがあります。

そのあとで、ウィラード達は、フランス人の入植者たちに遭遇するのですが、これは最初に公開されたバージョンには入っていないシークエンスです。

ここで交わされる会話は、正直のところ私はよく解らないのですが、フランスの入植者たちの、この戦争への思いや捉え方を描き出しているエピソードだと思われます。

ミスター・クリーンは、ここで埋葬されます。あの母親の声を聞いたカセットレコーダーと共に。。。

そしてウィラードと、コックになる予定だった“シェフ”(フレデリック・フォレスト)とサーファーのランス(サム・ボトムズ)を乗せたこの船が、カーツの“王国”に到着するのですが・・・。

ここから後に描かれるシーンや、カーツとウィラードそしてデニス・ホッパー演ずる戦場カメラマンのあいだで交わされるセリフは、哲学的で、何度観ても、理解が難しいんですが、前述の「人殺しが人殺しを裁く・・・欺瞞だ」というのがまずあるのかな、と。

あと、とても強く印象に残るのは、カーツ大佐がかつて、ベトナムの子供たちに、ポリオ(小児麻痺)の予防接種をしてあげたときのエピソードです。とても強いインパクトを残す回想エピソードです。

この回想のセリフに、この映画のフォーカスがあるのかな、という感じです。

(C)2019 ZOETROPE CORP. ALL RIGHT RESERVED.

余談ですが、マーロン・ブランドが約束違反で太って撮影に現れたので、コッポラ監督が苦肉の策で、カーツの姿を、光と影を使って全身が見えないようにしたのが、逆に神秘的な結果になったのかも知れません。

カーツは「恐怖だ・・・恐怖には顔がある・・・」と、何回観てもよく解らないんですが(汗)。。。

ウィラードのような人間が来ることをカーツは待っていたような。。。

この「地獄の黙示録」は「ディア・ハンター」よりも早く撮影に入ったのですが、前述のように出来上がるまでとても日数がかかったので、公開は「ディア・ハンター」よりも後になったとのこと。確かに公開時期はそうだった記憶があります。

この映画は、カンヌ国際映画祭で最高賞であるパルム・ドールを受賞しております。

評論家たちのこの作品に対する評価は、様々だった記憶があります(前半は満点、後半は0点、とか・・・。)

コッポラ監督のコメントで憶えてるのは、「この『地獄の黙示録』はカンヌをもらったりして、世界的にヒットして、我々を助けたが、次の『ワン・フロム・ザ・ハート』では痛手を受けた」というものでした。

フランシス・コッポラほどの監督でも、苦労があるんだな、と、思ったのを憶えています。

(C)2019 ZOETROPE CORP. ALL RIGHT RESERVED.

コッポラ監督は、この映画の、テーマは何ですかという問いに「撮ってるうちに、解らなくなった」と答えたとか。。。

それにしても、色々な意味で、スゴい映画だなと、思います。。。

 

 

 

ヒッキー的満足度★★★★☆

 

 

 

 

 


アニメ版「時をかける少女」4DX

2021-05-01 15:49:10 | Weblog

(C)「時をかける少女」製作委員会2006

 

監督・原作 細田守

原作・筒井康隆

脚本・奥寺佐渡子

キャラクターデザイン・貞本義行

音楽・吉田潔

主題歌・奥華子『ガーネット』

VOICE CAST

紺野真琴・仲里依紗

間宮千昭・石田卓也

津田功介・板倉光隆

芳山和子・原沙知絵

グランドシネマサンシャインにて鑑賞致しました。

4DX的には、そんなに揺れたり、水出たりしないけど、作品が良いから、感動がありますね(^0_0^)

 

このアニメ版「時かけ」はずいぶん前にDVDで観て、あらすじは知ってたんですが、やはり劇場で観ると、イイですね!

この日の上映があったスクリーンの客席は、前から2列くらいは観づらいのでさすがにお客さんいなかったですが、その他ほぼ満席!友人と行ったのですが、危うく座席が取れないくらい、ギリギリでした。

ネタバレありますので、ご注意を。。。

この作品は、原作は筒井康隆さんの小説なのですが、映画のストーリー的には時代設定も登場人物も小説とは違っていて、「主人公がタイムリープする」っていうのと、「主人公が女性である」「主人公と、他に2人男子生徒が登場する」っていう設定以外は、細田守監督のオリジナルに近いのかなって感じでした(原作の小説では、主人公は高校受験を目前にした中学生の設定になってますが、このアニメ版と'83年の原田知世さん主演の作品、'97年の中本奈奈さん主演の作品、いずれも高校生の設定に変えてあります。2010バージョンは和子の娘・芳山あかりが主人公の高校生で、仲里依紗さんが演じています)

画像『裏旋の超絶☆塩レビュー』さんより

あらすじ的には、主人公の真琴は高校生。いつも千昭と功介とで、放課後にグランドでキャッチボールやフリーバッティングなんかして遊んでいる。。。

ある日、学校の理科実験室の物音を確かめに行った真琴は、ひょんなことから、時空間を飛び越える能力を身に付けてしまう。。。

美術館で古い絵などを修復したりしている、叔母の芳山和子(!)に相談に行った真琴は、それは「タイムリープ」というものだということを知る。

この「タイムリープ」の能力に味をしめた真琴は、色々な場面でそれを使い、時空間を飛び越えて、思うがままに暮らし始めるのだが。。。

という感じで、ストーリーが展開されてゆくのですが、出ましたね!芳山和子さん(^^♪元祖「時かけ」の主人公です!

映画の中では、「魔女叔母さん」と真琴が呼んでるだけで、この叔母さんが芳山和子さんだということは、ワタシ観終わってから知ることになるのですが。。。

彼女のデスクの横の棚には、本人とその脇に二人の男性が写っている写真が飾られています。ということは、両脇にいるのは、深町君とゴローちゃんなのかな。。。と、なんとなく感慨深いものがあります(T_T)

この作品、ストーリーの中のいろんなシチュエーションやセリフが、女性の視点からでないと醸し出せないような、新鮮な感覚があります。このアニメ版「時かけ」の後、映画「八日目の蝉」「おおかみこどもの雨と雪」などを手掛けることになる、奥寺佐渡子さんの脚本、イイなと思いました。

真琴を始めとする登場人物たちの心のゆらぎや移り変わりが、細やかに描かれていて、素敵な感じです。

真琴の仲里依紗さん、功介の板倉光隆さん、それぞれキャラクターを上手に演じていると思うのですが、千昭の声を入れた石田卓也さんが、「普段はちょっとルーズなんだけど、実は内面に熱い情熱のようなものを秘めている」みたいな感じのキャラクターをとてもウマく表現していて、イカシテルなと思いました(石田さんは映画「夜のピクニック」のトオル役を観て、イイ俳優さんだなと、思っていましたが、声優としてもとても素敵ですね(^0_0^))

画像『辰々のお薦め映画とベストテン』さんより

'83年の原田知世さんバージョンや、芳山和子の娘を仲里依紗さんが演じた2010年バージョンと、本作の大きな違いは、「原田知世さんが演じた主人公の場合はラストに、未来から来た深町君に関する記憶が、また、仲里依紗さんの2010年バージョンでは過去にタイムリープしていた間の記憶が、全て消される」のですが、このアニメ版では、主人公(真琴)の記憶は消されずに、残ったままでエンディングとなる点です。

とてもネタバレになっちゃうので、これから観る方は読まないでくださいなのですが、ワタシ的には、どれがいいとかじゃないんですが、本作は記憶が残って、未来の彼に「いつか走って逢いにゆく」で終わるので、爽やかな希望を感じさせるエンディングなのに対し、'83年版は、未来でバッタリ出会うのだが、記憶がないので、すれ違いになる、2010年バージョンは、中尾明慶さん演ずる亮太と主人公あかりとの想い出は、一本の8ミリのフィルムだけになる。。。なので、「切なさ」的には、'83年版と2010バージョンの方が切ないものがあるのかな、と、思いました。。。

(C)「時をかける少女」製作委員会2006

主題歌に関しては、'83年版と2010バージョンでは、ユーミン作詞、作曲の、あの『時をかける少女』が使われていますが('83版では原田知世さんが、2010バージョンではいきものがかりが歌っていました)、本作では奥華子さんの『ガーネット』という曲が主題歌になっています('97年版では、歌詞は『時をかける少女』なんですが、メロディを変えてありました)

青春をとっくに過ぎているワタシでも、観ている間、そして見終わったあとしばし、若い日の想い出に浸らせてくれる、とても素敵な映画でした(T_T)。。。

しかし、ラスト、タイムリープもう出来ないような気がするけど、どうやって「彼」に逢いにゆくんだろう??

 

 

 

ヒッキー的満足度★★★★☆