「日日是好日」
劇場公開時に観たかったのですが、見逃してしまった本作を、ようやく観ることができました。
観たかったのは、「あん」での樹木希林さんがとても素晴らしかったので、本作も是非と思ったのと。。。え~、私の好きな多部未華子さんが出ているので、でした(そこかいな)
ちょい、あらすじ。。。
主人公である典子(黒木華)は二十歳の大学生。
ひょんなことから、典子は、同い年の従姉妹である美智子(多部未華子)と一緒に、「お茶」を習うことになった。
“武田のおばさん”と呼ばれている、武田先生(樹木希林)は、「タダモノではない」というウワサだった。
武田先生は、「お茶は、最初に形を作って。あとから心が入ります」と。
美智子の、それは形式主義ではないか、というツッコミに、先生も少々困惑気味。。。
そんな「お茶」のスタートだった。
やがて、季節は巡り、美智子は大学卒業後、貿易商社に3年ほど勤めた後、退職して地元へ戻り、結婚。母になる。
典子は出版社のアルバイトをしながら「お茶」を続け、三十代に。フリーライターとして仕事をしながら、長年付き合ってきた彼と、間もなく結婚するところまでたどり着くのだが。。。
その季節、季節ごとに、「お茶」のシーンが。夏は夏のお茶、冬は冬のお茶。
お茶をやったことがない私には、五感を研ぎ澄ませないと(それでも研ぎ澄めない(?)んですが(汗))、映画に置いていかれるようで、大変だったです(苦笑)
主人公の典子が、少しずつ少しずつ「お茶」を好きになってゆく過程が、丁寧に描かれます。
新年のお茶の集まり(正式名称が判らなくてすみません)での、出席者の座る場所の取り合いのシーンは、思わずちょっと含み笑いしてしまいました。皆さんやはり上座(?)へ座るのを遠慮なさるんですね。薦められて遠慮しつつそこに座った方は「ふつつかながら・・・」というご挨拶。思いがけず楽しい一幕でした。
樹木希林さん演ずる武田先生の「いつ辞めてもいいじゃない。ただ美味しいお茶を飲みに来るだけでもいいじゃないの。」という言葉が身に沁みます。
武田先生が、ひとり縁側でコーヒーをドリップしている姿は、不思議な感覚を呼び起こします。
ー世の中には、すぐわかるものと、すぐわからないものの2種類がある。すぐにわからないものは、長い時間をかけて、少しずつわかってくるー
フェリーニの「道」という映画になぞらえて、この作品のテーマであろうセンテンスが、典子の心の声として聴こえてきます。
ー毎年同じことが、できるしあわせー
武田先生の言葉が、逝去された樹木希林さんが残したメッセージのように、感じられました。
機会があったら、森下典子さんの原作も、読んでみようと思います。
ヒッキー的満足度★★★★
つらい腰痛・肩こり・頭痛など、スタッフが全力でサポートします。
癒しの森整体院
丸ノ内線 新中野駅 徒歩3分