韓国の金槿泰保健福祉部長官に関しては、盧武鉉大統領の過去に言及した例の「韓昇助・西岡力対談」の中に次のくだりがある。
朝鮮日報
金槿泰・福祉部長官「年末ごろ党に復帰」
2005/05/19 16:46
金槿泰(キム・グンテ)保健福祉部長官はヨルリン・ウリ党への復帰説と関連し、「年末か年明けにきっかけがあるだろう」と述べた。
世界保健機関(WHO)総会に出席するため、ジュネーブを訪問中の金長官は18日、聯合ニュース記者とのインタビューで、このように述べ、「政治家の方が似合うと思う」とした。
また、「大統領の決定と判断を尊重するのみ」とした。
金長官が党の復帰時期と予想した年末と年明けは、今年10月の国会議員選挙の補欠選挙を終えた時点だ。
金槿泰保健福祉部長官
金槿泰は、1947年、京畿道富川の生まれで、ソウル大経済学科を卒業している。金大中が大統領選に際して抱き込んだ在野活動家のひとりで、それまでに、民青連議長、全民連執行委員長、99年国民政治研究会の創立メンバーという経歴がある。金大中に抱き込まれて以後は、1995年国民会議副総裁、1996年国会議員(国民会議)、2000年国会議員(新千年民主党)という経歴を重ねてきており、次期大統領の有力候補のひとりらしい。
ところが、この金槿泰保健福祉部長官が、過日自殺して話題騒然となっている韓国の有名美人女優イ・ウンジュに追悼文を捧げているのだ。この追悼文の中で金槿泰は、「冷め切り、淋しさに身震いしながら、私たちの傍を離れていったイ・ウンジュ...」という感傷的な語り口だから、ここに何が象徴されているだろうのか? あるいは政治的裏切り劇でも? などと考えさせられてしまう。そういうかなり思わせぶりな書きぶりなのである。もちろん、このあたりのことについても、どなたか薀蓄を傾けて語ってくださることを期待したい。邪推? もちろん結構!
そこで、まずは順序として、イ・ウンジュの自殺(2005年2月22日)の記事から掲げていくことにしよう。イ・ウンジュを知らない人のためにも。
朝鮮日報
女優のイ・ウンジュさんが自殺
2005/02/22 15:36
ドラマ『火の鳥』、『太極旗を翻して』(日本タイトル『ブラザーフッド』)などに出演、人気を集めた女優のイ・ウンジュ(25)さんが自宅のマンションで首をつって自殺した。
22日午後1時10分ごろ、京畿(キョンギ)道・城南(ソンナム)市・盆唐(プンダン)区・スネ洞の自宅のドレスルームで、イ・ウンジュさんが亡くなっているのを、兄が発見した。
警察の調べによれば、イ・ウンジュさんはこの日午前 6時まで一緒に住んでいる兄や母と話をして自分の部屋に戻っており、午後1時が過ぎても起きなかったため、これを不審に思った兄が部屋に入ったところ、ドレスルームで死んでいるイ・ウンジュさんを発見した。
発見当時、イ・ウンジュさんの部屋からは鉛筆削り用のカッターが発見されており、ベッドの上には血の跡、そして、イ・ウンジュさんの手首には自殺を図った跡があったという。
また、「お母さん、兄さん、ごめんなさい」と書かれた遺書も発見された。
家族らはイ・ウンジュさんが昨年10月に公開された『朱紅文字』の撮影以来、不眠症に悩まされてきたとし、MBCドラマ『火の鳥』で露出シーンを撮影したことを苦しんでいたと話したと伝えられた。
警察は現在、イ・ウンジュさんの家族らを相手に、詳しい自殺動機などを調べている。
MBCドラマ『火の鳥』で大人気を集め、映画『太極旗を翻して』、『オー!スジョン』、『バンジージャンプする』など、多数の映画に出演した。今月18日、檀国(タングク)大学演劇映画学科を卒業したばかり。
イ・ウンジュは卒業式当時、功労賞を受賞しただけで、まっすぐ帰っており、いつもとは違って、多少暗い表情だったと、当時取材していた記者らは伝えた。
朝鮮日報
金槿泰・保健福祉部長官が「イ・ウンジュ追悼文」掲載
2005/02/24 11:39
金槿泰(キム・グンテ)保健福祉部長官が24日、女優の故イ・ウンジュさんを追悼する文を自分のインターネットホームページに掲載した。イ・ウンジュさんはホスピス広報大使を務めていた。
金長官は「どんなに淋しかったろう…、どんなに恐かったろう…」と書き出した文で、「まったく違う場合なのに、なぜか、35年前のチョン・テイルを思い出す」とした。チョン・テイルさんは1970年、勤労基準法遵守を叫び、焼身自殺した。
「当時、チョン・テイルは自分には悩みを打ち明け、相談する大学生の友人が一人もいないと嘆いた。彼が死んだ後からだが、先にチャン・ギピョが駆け付け、次に私が駆け付けていった。しかし、私たちは彼の悩みを相談する友人に選択されなかった」と当時を振り返った。
金長官は「冷め切り、淋しさに身震いしながら私たちの側を離れて行ったイ・ウンジュさんが、自分の淋しさと挫折感を聞いてくれる友人を見つけていれば、こんなことにはならなかったはずなのに…」と書いた。
西岡 日本で言えば厚生大臣に当たる金槿泰現保健福祉部長官が当時、大統領選出馬に名乗りを上げていたけれども取り止めました。実は金長官は国会でブッシュ大統領を「悪の化身」と攻撃した反米親金正日派です。北朝鮮とつながっている疑いがあるという説すらもソウルの政界では流れている。70年代から学生運動、いや正確に言うと「職業的革命家」であって何回か投獄経験がある。そして彼の身内が北朝鮮にいるといいます。金長官は不正な政治資金をもらっていたとして自ら選挙から降りましたけれど、誰かの意図にそって左翼の票を盧大統領に集めたのだと思います。この金槿泰保健福祉部長官に関して、私にはちょっと真意の掴めない短い記事が出た。どなたか、この記事の金槿泰の言葉、「年末か年明けにきっかけがあるだろう」の意味を解説していただきたい。
金正日は金長官を大事にしているはずです。これに対して元来職業的革命家ではなかった盧武鉉は勝てばもうけものだし、負けても惜しくない。彼は弁護士で、ヨットに乗って日本に遊びに来るようなブルジョア的な生活をしていました。その後人権弁護士になりましたが、マルクス主義を体系的に勉強したことも組織活動をしたこともなく、本当の職業的革命家ではありません。しかし、大衆へのアピール力があって当選してしまった。こういう流れだと思います。
韓 左翼運動で盧大統領とは比較にならない経験を積んでいる金長官がなぜ譲歩したのか。金長官は過去の左翼運動歴があまりにも有名で、投獄されたことも知られています。それに比べて左翼運動歴のない盧武鉉のほうが幅広い支持を得られると考えられた可能性がある。
朝鮮日報
金槿泰・福祉部長官「年末ごろ党に復帰」
2005/05/19 16:46
金槿泰(キム・グンテ)保健福祉部長官はヨルリン・ウリ党への復帰説と関連し、「年末か年明けにきっかけがあるだろう」と述べた。
世界保健機関(WHO)総会に出席するため、ジュネーブを訪問中の金長官は18日、聯合ニュース記者とのインタビューで、このように述べ、「政治家の方が似合うと思う」とした。
また、「大統領の決定と判断を尊重するのみ」とした。
金長官が党の復帰時期と予想した年末と年明けは、今年10月の国会議員選挙の補欠選挙を終えた時点だ。
金槿泰保健福祉部長官
金槿泰は、1947年、京畿道富川の生まれで、ソウル大経済学科を卒業している。金大中が大統領選に際して抱き込んだ在野活動家のひとりで、それまでに、民青連議長、全民連執行委員長、99年国民政治研究会の創立メンバーという経歴がある。金大中に抱き込まれて以後は、1995年国民会議副総裁、1996年国会議員(国民会議)、2000年国会議員(新千年民主党)という経歴を重ねてきており、次期大統領の有力候補のひとりらしい。
ところが、この金槿泰保健福祉部長官が、過日自殺して話題騒然となっている韓国の有名美人女優イ・ウンジュに追悼文を捧げているのだ。この追悼文の中で金槿泰は、「冷め切り、淋しさに身震いしながら、私たちの傍を離れていったイ・ウンジュ...」という感傷的な語り口だから、ここに何が象徴されているだろうのか? あるいは政治的裏切り劇でも? などと考えさせられてしまう。そういうかなり思わせぶりな書きぶりなのである。もちろん、このあたりのことについても、どなたか薀蓄を傾けて語ってくださることを期待したい。邪推? もちろん結構!
そこで、まずは順序として、イ・ウンジュの自殺(2005年2月22日)の記事から掲げていくことにしよう。イ・ウンジュを知らない人のためにも。
朝鮮日報
女優のイ・ウンジュさんが自殺
2005/02/22 15:36
ドラマ『火の鳥』、『太極旗を翻して』(日本タイトル『ブラザーフッド』)などに出演、人気を集めた女優のイ・ウンジュ(25)さんが自宅のマンションで首をつって自殺した。
22日午後1時10分ごろ、京畿(キョンギ)道・城南(ソンナム)市・盆唐(プンダン)区・スネ洞の自宅のドレスルームで、イ・ウンジュさんが亡くなっているのを、兄が発見した。
警察の調べによれば、イ・ウンジュさんはこの日午前 6時まで一緒に住んでいる兄や母と話をして自分の部屋に戻っており、午後1時が過ぎても起きなかったため、これを不審に思った兄が部屋に入ったところ、ドレスルームで死んでいるイ・ウンジュさんを発見した。
発見当時、イ・ウンジュさんの部屋からは鉛筆削り用のカッターが発見されており、ベッドの上には血の跡、そして、イ・ウンジュさんの手首には自殺を図った跡があったという。
また、「お母さん、兄さん、ごめんなさい」と書かれた遺書も発見された。
家族らはイ・ウンジュさんが昨年10月に公開された『朱紅文字』の撮影以来、不眠症に悩まされてきたとし、MBCドラマ『火の鳥』で露出シーンを撮影したことを苦しんでいたと話したと伝えられた。
警察は現在、イ・ウンジュさんの家族らを相手に、詳しい自殺動機などを調べている。
MBCドラマ『火の鳥』で大人気を集め、映画『太極旗を翻して』、『オー!スジョン』、『バンジージャンプする』など、多数の映画に出演した。今月18日、檀国(タングク)大学演劇映画学科を卒業したばかり。
イ・ウンジュは卒業式当時、功労賞を受賞しただけで、まっすぐ帰っており、いつもとは違って、多少暗い表情だったと、当時取材していた記者らは伝えた。
朝鮮日報
金槿泰・保健福祉部長官が「イ・ウンジュ追悼文」掲載
2005/02/24 11:39
金槿泰(キム・グンテ)保健福祉部長官が24日、女優の故イ・ウンジュさんを追悼する文を自分のインターネットホームページに掲載した。イ・ウンジュさんはホスピス広報大使を務めていた。
金長官は「どんなに淋しかったろう…、どんなに恐かったろう…」と書き出した文で、「まったく違う場合なのに、なぜか、35年前のチョン・テイルを思い出す」とした。チョン・テイルさんは1970年、勤労基準法遵守を叫び、焼身自殺した。
「当時、チョン・テイルは自分には悩みを打ち明け、相談する大学生の友人が一人もいないと嘆いた。彼が死んだ後からだが、先にチャン・ギピョが駆け付け、次に私が駆け付けていった。しかし、私たちは彼の悩みを相談する友人に選択されなかった」と当時を振り返った。
金長官は「冷め切り、淋しさに身震いしながら私たちの側を離れて行ったイ・ウンジュさんが、自分の淋しさと挫折感を聞いてくれる友人を見つけていれば、こんなことにはならなかったはずなのに…」と書いた。