大府市議会議員 たかばとくこ の日々

2007年、政治の素人が議会に飛び込んでみました。

【23年6月議会】おおぶ文化交流の杜 設置条例 反対討論全文

2011-06-07 10:58:37 | 議会
昨日のブログに書いたとおり、賛成多数で可決となってしまいました。
私の討論の全文を掲載します。



反対の立場で討論いたします。
 第15条第3項に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する法律に基づき・・・」といった条項があることから当施設をPFIという手法で整備していくという点について、15年分とはいえライフサイクルコストが明解であること、行政より民間企業のほうが専門性が高いと見込まれるという点で評価できます。設置者の、管理者を指定した者の責任を果たしていくこと、直営でないがゆえに施設と市民との関係性が設置者にとってつかみにくくなる点は懸念されるところであります。
 
 しかし、その手法以前に、そもそもの必要性について大きな疑問があり、一般質問等を繰り返しても解決することがなかったため、設置そのものを認められないと考えるものです。
 「市民の文化活動の発展および交流の促進により豊かな心の醸成に寄与する(第2条)ために、将来的な財政負担が過大であり、政策的な優先順位とコストのバランスを大きく欠いております。
 この目的を達成するのに当施設の設置が必須であるかどうかという点について、第3次総合計画で整備する方針が示されたとのことですが、当時と現代では、行政が大型施設を建設することに対する市民意識・税負担する市民のコスト意識は異なっています。「拠点を整備する」ことのみに捕われず、市が求める将来像達成するための適切な手段が何か、が年数を経ても検証されてきませんでした。おおぶ文化交流の杜基本計画は建設ありきで「建てるなら何がほしいか」に始まっています。
 目的を起点に考えればなされたであろう
●既存の施設の運用や機能の流動化など複数手法の検討
●コラビア・スピカといったピンポイントの核施設を得て、市民交流がどう変化していくか、といった観察と検証
がされていないうえ、
●図書館を利用していない約7割の市民、勤労文化会館を利用していない約8割の市民への説明と今後のアプローチ
が全くされておらず不明確であること
●用地選定が都市戦略上有効と認めがたいこと

 何より、平成19年度よりずっと、この施設設置について市民に情報提供してきたことを評価していただき、この施設建設に反対することを公約として再度この場に送り出してくださった市民の皆様にお応えするため
明確に設置は認められないと申し上げまして、討論といたします。

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-08-07 11:52:42
検証不十分のまま承認されたのは残念だった。
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