大府市議会議員 たかばとくこ の日々

2007年、政治の素人が議会に飛び込んでみました。

【23年12月議会】反対討論・指定管理者の指定について(大府市民活動センター)

2011-12-24 11:24:37 | 議会
 以下に討論の原稿を掲載します。
 議場で発言する際に、前後の発言者の関連や直前まで見直しを重ねること、顔を見て口語を挟む場合もあり、で、実際はこのとおりの発言となっていない箇所が出てきます。正確な発言内容のご確認は会議録でお願いいたします。

【以下原稿転載】

 当会派は、賛否の全てを統一することを必須としておりません。当議案につきましては、議員鷹羽として、反対の立場で討論いたします。
 まず始めに、市が指定管理者を募り選定プロセスを経て優先交渉権者を決定する責任について申し上げます。これは、更新の年限になったからとルーティングワークとして繰り返し行うという単純なものではありません。その施設を通じて、向こう5年間のサービスをどうしていくか、市民にどのようなサービスを提供できるかというものであり、不本意な選定となれば、質の良いサービスを受けるという市民の利益を、損なうことになります。また、それぞれの施設は達成したい目的があって設置されているのであり、その目的達成のために税金を投入するのであり、目的が達成されれば市民福祉の向上になるわけです。したがって、施設の目的達成による市民福祉の向上と、質の良いサービスを受けることによる市民の利益を守ること、このために、より良い提案を募りその中から最も良いものを選定する責任が、市にはあります。
 今回、委員会における審査でも議論になりましたが、3年前の審査基準と変わりないこと、新規参入が難しいこと、審査項目や配点、募集期間や仕様書など、募り選定するプロセスに、多くの検討課題が残されました。施設によっては説明会もしていないケースもあったと聞いています。指定管理者制度自体が、協働のあり方であり、提案される民間事業者・団体とのパートナーシップでよりよいまちの将来につなげていくものであるとすると、募る側にも熱意と創意工夫があってこそ、応募する側にもその思いが伝わり熱意と創意工夫のある提案を受け取ることができるのではないでしょうか。市当局としては、募集前にいろいろ検討をなされた結果このような募集と選考過程になったのでしょうが、こうした議論を通して見ると、やはり募る側の思いがいささか足りなかったのではないか、との思いは否めません。より多くの提案を出していただき、その中で最も良いものを選定して市民に提供する、という望ましい姿には残念ながら及ばなかった「1事業者のみの応募」であった施設が複数あった今年度の募集状況は、改善を求めたいと考えます。
 さて、市民活動センターコラビアの指定について、反対とした理由を申し述べます。
 プロポーザル審査の結果指定管理者の候補となった団体は、これまでもコラビアの指定管理を受託しており、全国規模で災害支援の活動をされており、市民活動センターも県内の複数箇所指定管理を受託しているなど、団体の経験としては申し分ありません。審査に不正があったとか評点におかしなところがあったといったところも認められませんでした。
 しかし、10年後の大府の協働を考えたとき、私のまったくの主観でありますが、市内の団体に託すべきではないかとの思いが拭いきれなかったので、反対することといたしました。
 協働分野での中間支援は重大な役割を持っています。なんらかの課題や行動のきっかけを見つけた個人を団体となるようマッチングしたり、団体には課題解決のための情報公開や課題認識する住民を増やして巻き込む工夫、テクニックの助言、資金調達のアドバイスなどなど・・・こうしたすなわち中間支援を繰り返しながら、自主的に参加して自発的に地域社会に貢献する活動を多様化多層化してこそ、まさに協働のまちづくりになっていくわけです。その拠点である市民活動センターとそのスタッフは、市域の課題やニーズの把握に努め、それらを踏まえて個人や団体に寄り添い時に助言し時にともに行動するのが望ましいとも聞いております。
 次点の団体は市内で福祉分野で長年活動してきた実績をお持ちです。地域特性や人的資源が、市域にどう存在するかを良く知っています。一方、NPO愛知ネットは、全国規模で災害支援の活動をする一方、中間支援のノウハウを持っています。中間支援のノウハウ は一朝一夕に身につくものではないと承知していますし、当施設コラビアが中間支援の拠点であることも中間支援の実績を持つ団体を選んだ行政の考え方も一定理解できるものです。しかし地域特性を良くわかっている市内団体に中間支援のノウハウを身につけてもらい、中間支援も地元視点で行っていただき、ゆくゆくは市内住民による市内団体で中間支援を回していくことで市民活動の広がり深まりを得ていくのが望ましいと考えたとき、ターニングポイントはどこかというと、やはり今回の指定にあたるのではないか、と考えました。
 募集期間、仕様書、審査項目、配点は、私の目には明らかに新規参入のハードル高く、これまでに管理を受託してきた団体に有利なものでした。それらを修正していたら、選考の結果が異なっていたのかどうかは、私の立場で測ることはできませんが、以上のことから、将来の大府の協働のために、当議案には反対といたします。

【転載ここまで】

 実はこの討論を終え、議会が閉会してしまってから言葉の誤りに気付きました。NPO愛知ネットさんは「災害支援」の専門集団ではなく「防災」の専門集団です。愛知ネットさんならびに関係の方々には大変申し訳ありません。震災後支援活動を行っておられるのは事実なので、事実と異なるとは思いませんが、専門カテゴリーでは「防災」で取り組んでおられます。
 他の討論の中に、これまでの愛知ネットさんの指定管理状況について苦言を呈する内容がありました。私もこれまでの指定管理の状況に思うところがないわけではありません。しかし、指定管理者の選考はあくまでも「これから指定期間に対しての提案」を評価し選定するもの、との見解から、私は敢えてこれまでの指定管理状況について触れない討論を行いました。選考に際し、新規参入のハードルを上げる「これまでの管理者の優位」は是正されるべきであるのと同様に、「瑕疵を問うほどのトラブル」がない限りはそれまでの管理者を排除することは不当であり、それまでの管理に不満な点があるならそれを払拭した提案となっていることが条件に過ぎない、と考えるからです。それまでの不満を是正した提案の状態で、他の提案者と比較評価すれば良い、とのことで、管理実績を問う文言は入れませんでした。


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