しぐるるや寺に鳴きいし鳩一羽
時雨にあった寺で一羽の鳩が心細そうに鳴いていた
季語:しぐるる(冬)
【時雨(しぐれ)】時雨る(しぐる)朝時雨 夕時雨 小夜時雨 片時雨
冬の初め、晴れていても、急に雨雲が生じて、しばらく雨が降ったかと思うとすぐに止み、また降り出すということがある。
これを時雨(しぐれ)といい、本来は京都など、山がちの場所で見られる現象で、「北山時雨」「能登時雨」などと使われていたが、
しだいに都会でも冬の通り雨を時雨と呼ぶようになった。
「神無月ふりみふらずみ定めなき時雨ぞ冬のはじめなりける」 よみ人知らず 『後撰和歌集』
にあるように時雨はその定めなさ、はかなさが本意とされてきた。※俳句歳時記より
歌では「ぽっぽっぽおー鳩ぽっぽっ」ですが、鳩の鳴き声は「ホッ~ホー」でしょうか?
何故かいつも遠くから、それも誰かを呼んでいるように聞こえます。
母は句に自分を重ねて詠むことが多かったので、(鳩一羽としているところから)この頃は心細い時期だったのかな?とも思いました。
義父の残した写真の整理中に、鳩(多分)の写っているものがありました。
で…この写真に自分の句を載せてみました。場所はどこだかわかりません。(未添削です。)
竹林にさまようふ鳩や初しぐれ
すこしぼけているけれど、長閑というか寂しいというか…まさしく定めない・・・いい感じの写真です。