新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

ベトナムのタミフル廃棄で会計検査院が保健省批難

2011-03-24 09:40:41 | 政策提言/政策への疑問

ベトナムで期限切れタミフル廃棄が報道に。”government inspector(会計検査院みたいなもの?)"が無駄を指摘して保健省を批難するという??な動きもあり。

  • 2005年から鳥インフルエンザ対策で備蓄されてきたタミフル、970万錠が期限切れを迎え廃棄処分に。
  • 鳥インフル対策として20万錠備蓄がおこなわれた。
  • 今回の廃棄処分に対し”government inspector”が保健省を批難。備蓄が過大であったと。(government inspectors accused the Ministry of Health and domestic drug manufacturers of massive wastage)

う~ん、我らが政府のこと考えたら、本来こんな事言えないんですが、ベトナム政府もまた、「危機管理」わかってないなあと。最悪の事態を想定して備えるのが危機管理。H5N1ヒト感染が少数しか出ず、970万カプセルを使わずに済んだことを無駄だと批難するは何とも悲しきべトナム会計検査院。こういうセンスだと、いま電気や水道やで二次性大騒ぎになってるどこかの国みたいになっちゃうぞ・・・

と、ここまで書いて別のこと思いついた。

 たしか、ロシュ社が、”期限切れタミフル”の巻きなおしサービス(中身を出して新しいカプセルに入れなおす)を提供しはじめた・・・というのは、世界的にかなり大きなニュースとして、あの頃、伝えられていたはず。

 また、管理人がWHO進藤オフィサーの講演で聞いた「タミフルの有効期限はカプセルのゼラチンの期限。中身は7年かアルミ保存で半永久的に」というのも鮮明に覚えています。

勤勉かつ聡明なベトナム当局人たちがそれを知らないとも考えにくく、これはひょっとして”ポリティカル”な綱引きの話なのかなと。案外、ホコリが出てくるのは”government inspector”の方なのかもしれません。

ソースは3月23日付サイゴンデイリー↓
http://www.saigon-gpdaily.com.vn/Health/2011/3/90700/

Ministry decides to destroy expired anti-viral capsules

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