新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

熱中症鑑別の次に、新型コロナ現場を悩ませるのは・・・

2020-08-15 16:33:45 | ツイッター(自動転送)

ここ数日のTVをつければ、「熱中症の症状がCOVID-19のそれと類似しているから救急現場が緊張を強いられている」という話で盛り上がり、実際に管理人も何度か番組で熱中症の解説、予防法など話したところです。産業医活動でももう少し以前の時期から、安全衛生委員会で頻繁に話す話でもあります。

では、その季節の次には、現場は何に(COVID本来のものに加えた)緊張を強いられるのか。示唆的な報道が台湾から。

  • 台湾のHotel Royal Chiaohsi (礁溪老爺酒店) ホテルでノロウイルスによるものと思われる164例の食中毒案件。社員旅行をふくむ。
  • 92人が治療を受けた。
  • 正式な報告は10月になるが(現時点では正式発表ではないが)、複数例からノロウイルス検出。

そう、「ノロウイルス」です。新型コロナ対策の成功例といわれている台湾で、さほどの感染者もいない処で運び込まれてきた92例のノロウイウルス感染者は、まあ、粛々と手当を受けたと思われますが、これが、いまの沖縄だったりしたら大変です。

日本の食中毒統計でも、発生数(”事件数”のイメージ)ではキャンピロバクターですが、症例数(”被害者数”のイメージ)ではノロと逆転します。これは感染力の強いノロでは、1件でたくさんの被害者が出るというイメージなわけですが、COVID感染者数の多いときに92人のノロ感染者が運び込まれるというのは、およそ「悪夢」という形容詞では足りない気がします。

インフル予防接種はもちろん、こちらの対策も例年以上に気を配る必要がありますね。

https://www.taiwannews.com.tw/en/news/3985859

Norovirus found in mass food poisoning case at Taiwan's Chiaohsi hotel

Customers and staff members at hotel in northeastern Taiwan test positive for norovirus


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