新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

ウイルスの名前のつけかたで悶着(新型インフルエンザ)

2008-04-24 23:41:30 | 報道

インフルエンザの話をしていると、今年は「香港型」だとか「福建型」だとか、あげくに崩壊したはずの「ソ連」なんて地名が登場してきたりします。

最初に発見された土地の名前がついているのですが、これをめぐり、偏見を招くとひと悶着。
「福建型」「青海型」と自分とこの省名をつけられた中国が怒り(私的にはそりゃそうだと思います。鳥インフルエンザ 宮崎型 なんて命名が出たら、そのまんま知事がTVで吼えまくる様が目に浮かぶよう) 政治的配慮もあり、やめようと。
 代わって代表するのがクレードClade分類。表面蛋白ヘマグルチニン(H5N1のHはこれの頭文字)の遺伝型を10に分類、ツリー状分類してその中の位置で表現するものです。かくして福建(様)型はclade2・3・4に、青海(様)型は2・2に。

 しかし逆に、地名をつけた方が良い・・と抵抗する勢力もあるらしく、この世界も一筋縄ではゆかないようです。

ソースは4月23日付nature↓
http://www.nature.com/news/2008/080423/full/452923a.html

 


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