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日本の真の活性化を考える  吉川忠雄

マウリポリと米国

2022-04-21 09:27:29 | 日記

マウリポリと米国

◆ウクライナでロシアとの停戦交渉代表を務めるポドリャク大統領府長官顧問は19日、ロシア軍が包囲した南東部の都市マリウポリのアゾフスターリ製鉄所で露軍が「地下貫通弾を使っている」とツイッターに投稿し、ロシアを非難した。

同製鉄所には徹底抗戦を続けるウクライナの民族主義者の準軍事組織「アゾフ大隊」の戦闘員らが立てこもるほか、子供を含む民間人約1000人が地下施設に避難しているとみられている。

◆これに対し、最も有効なのは空からの攻撃用ドローン数百機によるロシア軍の地下貫通弾を発射する爆撃機や戦車・装甲車・歩兵隊などへの攻撃である。

・攻撃用ドローンは巡洋艦モスクワへの攻撃でもその対空戦力をかく乱し出し抜いて、軍艦のミサイル発射装置を攻撃し、その中にあった大量の火薬を大爆発させる活躍をしたらしい。 

・昨年のアルメニア軍とアゼルバイジャン軍の領土を巡る戦争でも、トルコから支援を受けた攻撃用ドローンを使ったアゼルバイジャン軍が通常兵器のアルメニア軍をあっという間に殲滅した。 映像で見ても一方的な勝利を得た。

(自衛隊でも攻撃用ドローンなら、隊員もあまり増員せずに済み、兵器も格安で大量に持てるし、製造し易く、使ったときにも隊員の消耗が無いので、核兵器などより余ほど使いやすく、抑止力にもなって効果的。)

今回日本が普通の民間用のドローンをウクライナへ供与することにしたのは良いことだ。

たとえ軍事的な偵察に使われたとしても今回は構わないと思う。

▼米英は核兵器を放棄させた時に約束したウクライナの安全を保障する約束を、今こそ本気で果たすべきだ。 

そうしないと米国の信用も大きく傷付くことになる。

 

そもそも、ロシア軍が大演習で威嚇している間にウクライナ政府の要請を受けて米英軍(たとえ2万人程度でも)を急遽ウクライナに派遣して、米英は「ロシア軍がウクライナに侵攻すれば米英との戦争になるぞ!」と逆威嚇して警告すべきだった。

戦争が始まる前なら効果はテキメンだったはず。

大変な非難合戦になっただろうが、ロシア軍の侵攻を止められた可能性は大だっただろう。

そこではウクライナ政府の主張が世界で注目され支持されただろう。

プーチン・ロシアも戦争を始めてしまった後では、もう引っ込みが付かなくなるものだ。

  • プーチンは2014年の東部とクリミアでの成功体験で「ウクライナ軍は弱くロシア軍は強い」と信じていて、キーウも簡単に陥落させられると思っていた。

(私も善戦しても包囲され続けたら水や食糧が足らなくなって降伏せざるを得なくなると思っていた)

ところが、ロシア軍の特にキーウ方面軍には大きな弱点があって、一方、ウクライナ側はこの7年間懸命に強くなろうと戦術を考え抜き、訓練し続けてきたのが功を奏し、武器支援を受けただけで、包囲をロシア軍に諦めさせることに成功した。

▼しかし、東南部はロシア軍の勢力が分厚く、ウクライナ軍は非常に粘り強く善戦しているものの多勢に無勢、追い込まれて苦戦している。

米国はもっと本気になって支援しなければならない。

▼しかし、米国(特にその産軍複合体)にとっては、戦争が長引くことはむしろ大いに得になる。 

ウクライナへの支援のため米国政府が兵器を次々に発注してくれる。 その効果を見て他の国も買ってくれる。 

ロシアが長期に渡って消耗し、弱体化してゆくだろう。

フィンランドやスウェーデンなどの加盟でNATOも拡大する。軍備も増強する。

ロシアへの経済制裁は資源大国である米国の痛手にはならない。 

痛手になるのはロシアと他の西側諸国(日本を含む)であって、相対的に米国(と中国・インド等)には利益がある。

▼▼ところが、米国にとってこの戦争が長期化することが利益になるからといって、今すぐウクライナ軍が反撃出来るように攻撃用ドローンなどの効果的兵器の大量支援やそれを持った「義勇軍支援」を抜本的に強化しないとなると・・・

大きな人道上の悲劇が起きる。

そしてそれはプーチン側の自信回復になり、ウクライナ人の精神的打撃も大きくなる。 

それは極めて残念な事だ。

 



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