迷いクジラ湾内にこもったまま 背ビレなどに傷 和歌山・田辺
5月17日(日)付産経新聞
和歌山県田辺市新庄町の内ノ浦湾に迷い込んだマッコウクジラを見ようと16日、現地には大勢の観光客や市民らが詰めかけた。市は水産庁などの助言から当面見守る方針で、呼吸数などで衰弱ぶりを調査する一方、観光客らの車の誘導に追われた。
クジラは15日夜から16日朝にかけ、元の場所から約200メートル北の浅瀬に移動。背びれなどに傷があり、一部は血で赤くぬれたまま。市によると、寝返りを打つように体を回転させたためケガをしたらしい。
日中はほとんど移動せず頭部を陸地に向けたままで、湾外に出る気配はみられなかった。市が各専門機関に問い合わせたところ、「1頭で湾に入るということは死に場所を探しているともみられる」との分析もあったという。
現場は多くの観光客が集まり、常時約200人が付近の海岸を埋めた。クジラが潮を噴くたびにどよめきが起こったが、衰弱した様子を見て「ここで休んで、元気に太平洋へ戻ってほしい」などと励ますように見守った。市にはこれまで湾の場所や救助法などについて電話やメールが相次ぎ、電話は同日午後5時半時点で累計78件になった。
明日には内ノ浦なだけに、地元の子供から「ウッチャン」と名付けられそうなマッコウクジラ。
14日に湾内に入り込んでいるのが確認され、あれこれ救出作戦を施したが、クジラはかえって湾の奥深くに入り込んでしまい、現在でも動かない様子。
上記の記事でちょっと気になるのが、
「1頭で湾に入るということは死に場所を探しているともみられる」という分析があった、というくだり。
もしもそうだとしたら、もう湾外へ出すことはほとんど不可能なのではないか。
そうなると、市としては今後のことを考えなくてはならないのではないか。
つまり、クジラが死んでしまった後のことだ。
クジラが死んでかわいそう、というのは地元以外の人たちの感情であって。
こんなとこで死なれた暁には迷惑この上ない、というのが地元の人たちの偽らざる気持ちだろう。
だいいち、漁に出るときに、相当邪魔だ。
それに何よりも、異臭がすさまじかろう。
憐憫と同情を集めていたクジラが、死んでしまえば一転、迷惑千万な廃棄物と化してしまうのだ。
廃棄物と化してしまったら、どこか外海に捨ててしまわないと。
それはとってもかわいそう、という人。
じゃあ、お宅の庭で手厚く葬れますか?
まあ、クジラが自力で外海に出てくれれば、それにこしたことはない。
ところで、名古屋沖にマッコウクジラの死体が発見されたという記事を見たが、まさか関連があるのでは・・・。