「ダメだこりゃ」 御名御璽

　　　　　　　　　　　　　　トリチウムの除去に使われる特殊な装置＝近畿大提供　（８月２７日月曜日の毎日新聞では写真付きで第一面で報じている）

『トリチウム：アルミで除去　近畿大など新技術』2018/08/27 00:59　毎日新聞

近畿大などの研究チームが放射性物質のトリチウムを含んだ水を除去する新技術を開発した。井原辰彦・近大教授などのチームは、直径５ナノメートル以下の小さな穴が無数に開いたアルミ製フィルターを開発。トリチウム水を含んだ水蒸気をフィルターに通すと、トリチウム水だけが穴に残り「ほぼ１００％分離できた」という。

松浦晋也さんがリツイート
AXION‏ @AXION_CAVOK

ええっ。大量の水の中からトリチウム水だけ（安価に）単離できれば、D-T反応の核融合炉の燃料に使える。50年後に役立ちそう。
……本当ならばだけど。

『いくら何でも簡易すぎるちゃちな安物』

★注、水とトリチウムとの分離は非常に困難で膨大な手間暇と経費が掛かることから今まで営業運転の原発や処理施設から（費用対効果の関係で）他の放射性物質とは異なりトリチウムだけは垂れ流していたのである。
しかし大爆発した福島第一原発だけは例外で７年以上もメルトスルーで底が抜けた原子炉圧力容器内に大量の冷却水を抽入して冷やし続けて出来た高濃度放射能汚染水をＡＬＰＳ（アルプス）で処理した後の分離できないトリチウム水をタンク群に保管。膨大な量のトリチウムが溜まり続けている。
マグロの完全養殖（近大マグロ）の成功で有名になった近畿大学ですが、もしも誰かが簡単にトリチウムの１００％完全分離に成功したら間違いなくノーベル賞が幾つももらえる大快挙である。しかも、その原理とは小学生でも考えるアルミ箔の微小穴程度ですよ。毎日新聞の写真を見れば明らかだが装置は簡単で小さい。こんなちっぽけな設備なら建設費用や運用の経費がトンデモ無く安上がりでもある。実用化すればこれ以上に喜ばしい話はない。
この話は大阪大学教授の安直な『常温核融合』以上の、まさに２１世紀の現代に蘇った手抜きの胡散臭い錬金術の類である。これには全く別の邪まな目的が考えられるのですから怖ろしい。



『「薩摩・長州で新時代」＝安倍首相』2018年08月26日19時19分　時事通信

安倍晋三首相は、自民党総裁選への出馬を表明する舞台に鹿児島県を選んだ。
首相の地元の山口との「薩長同盟」が明治維新の契機となったことにちなんだとみられる。出馬表明に先立つ２６日午後、鹿児島県鹿屋市の会合で講演した首相は「しっかり薩摩藩、長州藩で力を合わせて新たな時代を切り開いていきたい」と力を込めた。　ただ、薩長が中心の新政府軍が戊辰戦争で会津藩などを攻め立てた歴史があり、旧幕府軍側だった地域で反発が出る可能性もある。
講演で首相は、自らが鹿児島県の特産品「大島紬（つむぎ）」のネクタイを着用していることもアピール。同県出身のサッカーの大迫勇也選手にも触れ「まさに『半端ない』という感じだった。私たちもああいう風になりたい」などと語った。　
8月26日　時事通信

菅野完事務所‏ @officeSugano 19:25 - 2018年8月26日
安倍の出馬表明、「薩長でどうたらこうたら」って「おい。お前は首相なのに倒幕に動くのかすげぇな」とかツッコミどころ満載なんだけども、めちゃくちゃ気になるのは「先頭に立つ覚悟」って一言。
あれ？いままで先頭じゃなかったの？誰か弾除けに前に立たせてたの？なんだったのこの５年間？

『安倍アンダーコントロールの極み。大本営発表の日本国の挙国一致マスコミ』

桜島（鹿児島県）をバックにして安倍首相の自民党総裁選への出馬表明を全国放送したテレビ局 や日本共産党機関紙（赤旗）を含む大手の全国紙ですが、日本の通信社（時事通信）が配信した爆笑、苦笑ネタ『薩摩藩、長州藩で力を合わせて新たな時代を切り開いていきたい』(今のような安倍お友達の『縁故』優先政治のことか？）を報じたマスメディア(低能ネトウヨの機関紙的な産経新聞Ｗｅｂは除く）は一切無かったのである。


翁長さん、後ろ、後ろ！　　　　去年６月の「慰霊の日」、目つきが危ない安倍晋三首相に気が付かない翁長沖縄県知事


日本で唯一の地上戦を経験した沖縄では７３年前の１９４５年６月２３日、日本軍が全滅して組織的戦闘が事実上終了、生き残った島民はアメリカ軍により強制収容されている間に米軍ブルドーザーで基地が建設され現在に至っている。
本土防衛の『捨て石』とされた沖縄戦が終結した『慰霊の日』 は沖縄県では学校が休みになるなど毎年特別な扱いを受けているが、なんと、去年の２０１７年６月２３日の『慰霊の日』に『誓い～私達のおばあに寄せて』をスピーチした女子高生（玉城愛さん）にまで『殺すぞ』とか』琉球処分するぞ』とネット空間ではヘイト投稿が行われていたという。


沖縄全戦没者追悼式で献花に向かう安倍晋三首相（手前）を見つめる沖縄県の翁長雄志知事（中央左）や一般市民や高校生の厳しい眼差し＝２０１７年６月２３日、沖縄県糸満市の平和祈念公園で（中日新聞）

沖縄県の翁長雄志知事の死去で、アメリカ海兵隊基地の辺野古移設を争点にして事実上オール沖縄対自民党政府（安倍晋三）との一騎打ちが始まっている時期の、鹿児島県桜島をバックに日本全国に放送した自民党総裁選出馬表明ですが、まさに４００年前の薩摩藩による琉球侵攻の再来である。



あるいは、『安倍晋三首相の「しっかり薩摩藩、長州藩で力を合わせて新たな時代を切り開いていきたい」と力を込めた。』（時事通信8月26日）とするなら１５０年ぶり二度目の戊申政争（天皇を絶対権力とする王政復古クーデターで成立した新政府に異議を唱える会津藩『福島県』や長岡藩『新潟県』などとの戦争）武力鎮圧を考えているのかも知れない。



『未曾有の核事故、レベル７のフクシマから７年半が経過した日本』

８月２７日（月曜日）の毎日新聞朝刊で写真付きで第一面で報じた『トリチウム：アルミで除去　近畿大など新技術』ですが、実は毎日新聞の特ダネでは無くて、今の政府自民党（安倍首相）に一番近い論調が特徴の読売新聞が２ヶ月も前に報じてい旧聞である。（この時は読売新聞と近畿大学のホームページにだけ報じられていて、他のマスコミ各社は追従せず沈黙を守った）今回は毎日新聞が、何故この時期に報じたのかが不思議なのです。（ただし、２ヶ月前に読売では今回の毎日のように『１００％分離できた』とは書いていない）
原子力規制委の更田委員長が６月２２日に『トリチウム高濃度汚染水の海洋投棄』を改めて主張したことを２４日付けしんぶん赤旗（日本共産党）が報じるし、１カ月前にはそのため『公聴会は８月30日に福島県富岡町で、同31日に郡山市と東京で開く。』と7月13日付け日経新聞が報じていた。
（同じレベル７の未曾有の核事故でもチェルノブイリでは３年後に被害住民の強制疎開を行って,５年後には国家そのものが崩壊したが、フクシマでは７年が過ぎた今でも『除染して全員帰還』、『安全。安心。何の心配もない』と誤魔化し続けているが、もしトリチウム汚染水海洋投棄を強行すれば、今まで７年間の放射能安全神話の必死の努力が根本からすべて瓦解する）