あなたも社楽人!

社楽の会の運営者によるブログです。社会科に関する情報などを発信します。

長良中学校へ行ってきました

2019-10-26 17:33:06 | 日記
今日の午後は、岐阜市立長良中学校 中間報告会に参加しました。



何回来ても、温かい気持ちのよいあいさつをしてくれます。

合唱の声が、各教室やワークスペースなどで飛び交っています。
2年生の学年合唱や、3年生の学級発表など、いくつかの合唱を聴くことができました。
合唱の素晴らしさも伝統です。

長良中学校は、道徳や総合、特別活動の公開はありません。
特に、道徳は気になるところです。

また、掲示物が、見慣れた数年前の物が使われています。
働き方改革の折、使える物は使えばよいと思いますが、変色しているものもありました。

午後には9教科の公開がありました。

どの時間も、このように、各教科係が紹介を書いています。

また、授業の感想用紙ももらいました。

通路には、3年生学年代表のメッセージが書かれています。


生徒が前面に出ています。

体育は、「頭はね跳び」を、動画のコマ送りで、ポイントを生徒が見つけていきます。
また、得点の付け方を、教師が示範します。
膝の曲がる3点、膝が伸びた4点、大きくはねる5点と、見事な実演でした。
その後、グループごとに、練習方法を話し合います。
この話し合いがすばらしい。
小学校から積み上げた力を感じます。

理科は電池、音楽は曲作り、家庭科は幼児との遊びの学習です。
国語はグループ・ディスカッションでした。
数学は多角形の内角の和の学習でした。

美術は、1年生の文字のデザイン。
どの学校でもやられていますが、ここまでいろいろな技を教えているのは初めて見ました。

圧巻は、社会科の公民です。
筋ジストロフィーの玉城さんが、公立のA高校を受験して、得点は高かったのに不合格になりました。
そこで裁判に訴えました。
学習課題は、玉置さんが不合格になった高校に対して裁判を起こしたのはなぜか
課題は前時に作り、個々に考えてきています。

初めに、「どうしてこういう課題になったか説明してください」に対して、男子生徒が理路整然と説明してくれました。
この発言力は、10年前から変わらぬ伝統です。
その後、発言が続きました。

玉置さんは、私立高校へ進み、その一月後に、不合格取り消し(勝訴)の判決が出ました。
A高校には進みませんでしたが、玉置さんは僕の一年も無駄ではなかったという感想を述べました。
この言葉の意味を考えました。
「障害のある他の志願者に道を開いた」と言う意見が出ました。

玉置さんは、その後も大学、大学院に進みましたが、病気が進行し、博士課程には進めませんでした。
その後、寝たきりになり、40歳で亡くなる直前には、「僕は生きている意味があったのか」という言葉を残しています。
そのことを話す教師は涙声。泣いている生徒もいます。

全員が玉置さんの人生について考え、人権の重みについて感じていることが、その空気、表情からもわかります。

授業では、滅多に出会ったことがないシーンです。

そこで、出された資料が絶妙でした。


玉置さんの人生に、日本の障害者についての法令関係が重ね合わされたのでした。

まさに、玉置さんの訴訟以降、大きく進展したことがわかります。

まさに劇的な資料提示!

感動のフィナーレでした。



数年に1度あるかないかのような授業でした。








コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。