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倉橋 寛 講演会 「江南市ゆかりの村国男依」

2011-09-12 06:35:15 | 社会科関連情報
昨晩は、江南市民文化会館で開かれたまちづくり江南市民会議「人物新発見シリーズ」企画 倉橋 寛 講演会  「江南市ゆかりの村国男依」へ行って来ました。

 

村国男依は飛鳥時代の人物で、生まれた年は不詳です。
各務原出身で、大海人皇子の舎人として身の回りの世話をしていました。
やがて、壬申の乱がおこり、大海人皇子側の第一の主力として大活躍します。
この活躍で、褒美をもらい、「連」という姓(かばね)ももらいます。
男依が亡くなったときは、「外小紫(とのしょうし)」、その後なら従三位ぐらいの位階をもらっています。この「外」は、地方の豪族や朝鮮半島の人につけたものです。
美濃の地方豪族には似合わない褒美をもらっています。

また、この他にも120戸の封戸を与えられています。息子にも功田が与えられました。ただし、3代後で返さなくてはいけませんが・・・。











天智天皇の子は4人(5人?)いましたが、病弱か身分が高くなく、次の天皇を大海人皇子を皇太弟としました。
しかし、秀吉と同じで、子どもを後継者にしたく、鎌足が亡くなったときに大友皇子を太政大臣にしました。
自身が病気になり、枕元に大海人皇子を呼びよせ、「今後どうする?」と聞いたら、大海人皇子は意味を察し「隠居します」と頭を丸めて吉野に籠もりました。

その後、朝廷側が吉野攻める動きを察し、半年ぐらい後、6月24日、大海人皇子らが吉野を脱出します。その2日前には、村国男依が美濃へ出発しています。
その図です。



大海人皇子の本拠地は不破の関。要するに関ヶ原です。
軍の主力は尾張と美濃の兵士です。

関ヶ原を起点とした、尾張・美濃軍 対 近江軍 と考えてください。

赤く太い線が村国軍の進路です。

7月13日が最大の戦い「安河の辺の戦い」で、7月23日に大友皇子が自殺。
勝負が決しました。

日本書紀の記述です。


倉橋 寛さんは、村国男依の小説を書きました。

『赤き奔河の如く』
単行本: 328ページ
出版社: 風媒社 (2011/04)
ISBN-10: 483315224X
ISBN-13: 978-4833152242
発売日: 2011/04
商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2.8 cm

出版社/著者からの内容紹介
日本の古代史上最大の内戦、壬申の乱。近江朝廷に対し、絶対的に不利な状況に追い込まれた大海人皇子が、若き舎人たちの活躍で奇跡的な勝利を手にする。
美濃の弱小氏族であった村国男依を主人公に、彼が美濃を旅立ち飛鳥へ、そして大海人軍を率いる将軍となって勝利するまでを描く。雄君、君手、広ら舎人仲間たちが力を合わせ、数々の苦難を乗り越えていく青春群像は爽快。
史実を重視しつつ、従来の壬申の乱とは違う視点から描く本作は、本格歴史ファンには応えられない一冊!

ぜひお読みください!


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