鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

人らしく、人間らしく

2015-07-25 | 
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鈴木信夫の初期の作品から(4)


初期の作品から選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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鈴木信夫の詩は、誰かに話しかけているように書かれているものがありますが、その多くは自分自身に言い聞かせているものです。
そうやって自身を励ましていたのかもしれません。


     人らしく、人間らしく
                                  2002年5月

人らしい、人間らしいっていうことを
僕は、じっと考えてみた、そして、今も考えているんだ
それは、言い換えるなら
人が人であるために何が必要かっていうこと
悩むことであり、涙を流すことだと思うんだよ
歓びを感じることであり、思いっきり挑戦することだと思うんだよ
素直に受け入れることであり、何も恐れないことだと思うんだよ

僕がようやくたどりついた答えがひとつあるんだ
生きていくことは、すべてが裏と表だってこと
あなたには、かなしみばかりのようにみえても、
少しだけ角度を変えたときには、違う展開が待っているってこと
かなしみの中だからこそ、感じられる歓びもあるんだよ

恥ずかしいことなんかじゃないよ
思いっきり悩み、思いっきり泣いてもいいんだよ
思いっきり歓び、思いっきり生きてみようよ
ただ、ひたすらに、真っ直ぐに、自分らしく…
それが、人らしい、人間らしいっていうことだって
やっと分かったんだよ
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