にゃんこと黒ラブ

猫達と黒ラブラドール、チワックスとの生活、ラーメン探索、日常について語ります

藤井聡太棋聖の過酷な挑戦

2020-07-25 15:17:00 | 日常

 昨日の竜王戦挑戦者決定決勝トーナメントの初戦、丸山九段との戦い。私の中では嫌な初顔合わせの相手だなと思っていた。羽生世代で名人位も獲ったことのある実力派のベテラン棋士。

 愚直なまで角換りの戦型にこだわるスペシャリスト。特に、後手番の一手損角換わりにはこだわりがある。実直に正攻法で攻める強さを持っている棋士だ。

 振り駒の結果、藤井棋聖は後手番から。持ち時間5時間ずつの将棋で、藤井棋聖が4時間近く、丸山九段が2時間使っての中盤戦終わり頃に千日手指し直しになった。

 千日手とは、同一局面が4回現れたとき成立する。先手、後手が入れ替わり残り時間そのまま初手から再勝負スタートする。持ち時間が藤井棋聖が1時間ちょっと、丸山九段は3時間、藤井棋聖先手番で夕方始まった。

 いくら先手番を持ったとはいえ、持ち時間が少なすぎる。終盤戦に入る前に藤井棋聖の持ち時間はなくなり一手1分の秒読み将棋になってしまった。

 丸山九段の一手損角換わりに藤井棋聖が受けての戦いになったが、終始丸山九段の後手番ペースにハマってしまい、得意の攻め将棋が時間ない中で十分な読みを効かせられなかった。

 結果、時間ないことで我慢しきれなくて無謀な攻めを余儀なくされて、丸山九段に見事に攻め切られての敗戦。激戦でも接戦でもない、完敗に見えた。







 ネットニュースに、今年度三冠の可能性消滅みたいな記事があったが、そんな簡単に急にビッグタイトルを獲れるわけがないのである。

 ビッグタイトルの挑戦者になるだけでも、1年間かけて勝ち続けて最後の1人に残れないといけない。とんでもなく大変な勝ち抜き戦なのだ。勝率8割超えでも、一つ負けたら終了という藤井棋聖の過酷な挑戦は始まったばかり。

 ベテランの羽生世代を侮ってはいけない。羽生先生はじめ、木村王位、郷田九段、丸山九段、佐藤会長、みんな平成歴戦のタイトルホルダーで凄い豪腕メンツが現役でまだまだ闘っている。

 冬から始まる竜王戦には、羽生先生が挑戦者になり30代の豊島竜王と戦う姿を熱望する。羽生先生が19歳で初めて獲ったビッグタイトル1期目が竜王で、前人未到の100期目が竜王になることを祈るばかりである。