この菅直人のステレオタイプな発想と、AERAが2ページにわたって掲載した、これらの献金とどちらが真っ当かとあなたは言うか、政治献金については、梅棹大人のgiftedと芥川のgiftedが見事に定義づけた事は、有料メルマガの読者達なら、とうに御存じの事。(以下本文)
資金提供者と殺人未遂事件
脱税、覚醒剤、そして殺人未遂。前原誠司前外相が親しく交際し、政治資金の提供を受けていた人物の周辺は、あまりにも物騒だ。
編集部 大鹿靖明
テレビ界の寵児である島田紳助か芸能界を去った。暴力団幹部との交際が明るみに出て、彼なりのけじめをつけた。
一方で、民主党の貴公子、前原誠司は党代表選に立つ。つまり、総理の椅子をめざす、というのだ。紳助と似た「人脈」を有するのに、である。
約半年前の3月6日、前原は外相を辞任した。京都市に住む在日韓国人の女性から毎年5万円、5年間で計25万円の政治献金を受けていたことが、政治資金規正法の禁じる外国人の寄付にあたったからだ。
規正法のこの規定は、外国が日本の国政に影響力を行使するのを防ぐためのものである。外交を所掌する外相なのに、外国籍の人から献金を受け取っていた、そこで彼なりのけじめをつけたーー世間はそう受け取った。
脱税した人物から資金
そんな前原に世論は同情的だった。いくら外国人とはいえ、寄付した人は、子どものころ父を失って生活が困窮した前原家と、家族ぐるみで付き合ってきた近所の焼き肉屋のおばちゃんである。苦学して京都大学を出て大臣にまで上りつめた前原を、おばちゃんは息子のように思って応援してきた。その代償が外相辞任。朝日新聞の社説は「どうにも、もやもやが残る」と気の毒がった。
彼を辞任に追い込んだ一因は、辞任2日前の3月4日、参議院予算委員会における自民党の西田昌司参院議員の質問だった。
「外国人から継続的に献金を受けるのは、禁止規定に引っかかるのですよ。あなたは責任を取って辞職すべきじゃないか」このときそう詰め寄っている。
だが、ここで西田が問題にした前原の政治献金にからむ疑惑の核心は、そこではない。前原が2009年の政治資金集めのパーティーで、競馬情報提供会社のC社とM社から50万円ずつ合計100万円分もパーティー券を買ってもらったことだった。
二つの会社を統べる実質的経営者は、過去に経営した競馬予想の情報提供会社(現在は解散)で7億円余の所得を隠し、法人税2億円強を脱税したとして、東京地検特捜部に逮捕・起訴された人物だったのだ。
党や閣僚に紹介
前原は総選挙のあった09年、主な三つの政治団体と党の支部で受け取った収入総額(前年繰り越し分も含む)が1億3千万円強あった。党本部からの交付金を除けば、個人や企業からの少額献金の寄せ集めだ。
世代的なこともあるのか、楽天の三木谷浩史会長兼社長(10万円)、増田宗昭カルチユア・コンビニエンス・クラブ社長(150万円)、フェイス(40万円)など新興企業が目をひく。高額でもACCESS創業者の故荒川亨の200万円くらいで、あとは数万円~十数万円という程度だ。
その中で100万円もパーティー券を買ってくれる実質的経営者は、「いいお得意さん」と言っていい存在だっただろう。金払いのいい、この実質的経営者とその関係者を、同僚の野田佳彦財務相や蓮舫前行政刷新担当相に紹介し、野田は07年にC社ともう一つの関係企業の2社からパーティー券を合計80万円買ってもらったし、蓮舫も同年、120万円の献金を受けている。
さらに民主党のパーティーでも、この数年間に累計390万円ものパーティー券を買ってもらっていたことが、後に首相の菅直人の口から明らかになっている。
…以下続く。
資金提供者と殺人未遂事件
脱税、覚醒剤、そして殺人未遂。前原誠司前外相が親しく交際し、政治資金の提供を受けていた人物の周辺は、あまりにも物騒だ。
編集部 大鹿靖明
テレビ界の寵児である島田紳助か芸能界を去った。暴力団幹部との交際が明るみに出て、彼なりのけじめをつけた。
一方で、民主党の貴公子、前原誠司は党代表選に立つ。つまり、総理の椅子をめざす、というのだ。紳助と似た「人脈」を有するのに、である。
約半年前の3月6日、前原は外相を辞任した。京都市に住む在日韓国人の女性から毎年5万円、5年間で計25万円の政治献金を受けていたことが、政治資金規正法の禁じる外国人の寄付にあたったからだ。
規正法のこの規定は、外国が日本の国政に影響力を行使するのを防ぐためのものである。外交を所掌する外相なのに、外国籍の人から献金を受け取っていた、そこで彼なりのけじめをつけたーー世間はそう受け取った。
脱税した人物から資金
そんな前原に世論は同情的だった。いくら外国人とはいえ、寄付した人は、子どものころ父を失って生活が困窮した前原家と、家族ぐるみで付き合ってきた近所の焼き肉屋のおばちゃんである。苦学して京都大学を出て大臣にまで上りつめた前原を、おばちゃんは息子のように思って応援してきた。その代償が外相辞任。朝日新聞の社説は「どうにも、もやもやが残る」と気の毒がった。
彼を辞任に追い込んだ一因は、辞任2日前の3月4日、参議院予算委員会における自民党の西田昌司参院議員の質問だった。
「外国人から継続的に献金を受けるのは、禁止規定に引っかかるのですよ。あなたは責任を取って辞職すべきじゃないか」このときそう詰め寄っている。
だが、ここで西田が問題にした前原の政治献金にからむ疑惑の核心は、そこではない。前原が2009年の政治資金集めのパーティーで、競馬情報提供会社のC社とM社から50万円ずつ合計100万円分もパーティー券を買ってもらったことだった。
二つの会社を統べる実質的経営者は、過去に経営した競馬予想の情報提供会社(現在は解散)で7億円余の所得を隠し、法人税2億円強を脱税したとして、東京地検特捜部に逮捕・起訴された人物だったのだ。
党や閣僚に紹介
前原は総選挙のあった09年、主な三つの政治団体と党の支部で受け取った収入総額(前年繰り越し分も含む)が1億3千万円強あった。党本部からの交付金を除けば、個人や企業からの少額献金の寄せ集めだ。
世代的なこともあるのか、楽天の三木谷浩史会長兼社長(10万円)、増田宗昭カルチユア・コンビニエンス・クラブ社長(150万円)、フェイス(40万円)など新興企業が目をひく。高額でもACCESS創業者の故荒川亨の200万円くらいで、あとは数万円~十数万円という程度だ。
その中で100万円もパーティー券を買ってくれる実質的経営者は、「いいお得意さん」と言っていい存在だっただろう。金払いのいい、この実質的経営者とその関係者を、同僚の野田佳彦財務相や蓮舫前行政刷新担当相に紹介し、野田は07年にC社ともう一つの関係企業の2社からパーティー券を合計80万円買ってもらったし、蓮舫も同年、120万円の献金を受けている。
さらに民主党のパーティーでも、この数年間に累計390万円ものパーティー券を買ってもらっていたことが、後に首相の菅直人の口から明らかになっている。
…以下続く。