文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

これで韓国が恥じ入ったのならまだ可愛いのだが、今度は「対日支援の用意あり」の品目を検査キットに変えた。その第一報が、韓国メディアではなく、朝日新聞(4月25日)だったことは興味深い。

2020年05月27日 13時34分11秒 | 全般

以下は世界有数の韓国通である室谷克実が昨日発売された日本国民必読の月刊誌Hanadaに、文在寅「K防疫」、「韓国に学べ」の嘘、と題して掲載された論文からの続きである。
彼の本物の論文を読めば、日本の(特にテレビ局)メディアが、如何に韓国や中国の工作下にあるかを痛感するだろう。
勝手解釈「安倍が頭下げた」 
「無能な安倍政権のせいで、有効なコロナ対策を打ち出せず、医療崩壊が進む地獄のような日本」。
片や、「成熟した市民意識により、K防疫が成功して天国のような韓国」―こんな対比図は、大邸市の感染拡大が一段落したあたりから韓国内に広がっていた。 
それだからこそ、丁世均首相は4月20日、「対日マスク支援の用意」に言及したのだ。
が、それは首相自らが述べているように、「韓国の”国格”を高められる」という不純な動機による。
簡単に言えば、日本にマスクを提供してやり、ドヤ顔をしたいということだ。 
韓国のネットの反応は、もっと単純だった。
「経済戦争をしている相手にマスクを送るとはとんでもない」「東日本大震災の際の義捐金に感謝しなかった国に送ってはならない」といった声が多くの賛同を集めた。 
が、日本政府から「送ってほしい」の声が出ない。
そうするうちに、台湾がマスク200万枚を日本に無償提供してくれた。
台湾は何の見返りも求めていない。 
これで韓国が恥じ入ったのならまだ可愛いのだが、今度は「対日支援の用意あり」の品目を検査キットに変えた。 
その第一報が、韓国メディアではなく、朝日新聞(4月25日)だったことは興味深い。
それを追いかけるように、国策通信社である聯合ニュースは「日本は内心、韓国の支援を期待している」と報じた。 
が、日本政府から「支援してほしい」の声は出ない。 
日本の国会では4月29日、韓国系日本人である白眞勲参院議員(立憲民主党)が対政府質問に立った。 
新型コロナウイルスへの対応で「韓国とはどう協力するのか」との質問に、安倍晋三首相は大邸市での感染拡大に触れてから、「(韓国の)知見を共有していくことは、今後の日本の対応にとっても有利なことと思う」と答えた。 
一昔前の自民党政権だったなら、「韓国との協力を前向きに進めていきたい」くらいのリップサービスをしただろうが、日本の政権中枢の対韓認識は確実に、厳しく変わったことを示す答弁だ。
俗な言葉でなら、「大郎の例を反面教師として活用しますよ」といった感じだ。 
ところが、韓国の政権ベッタリ新聞ハンギョレ(5月1日社説)は、まったく違った解釈を提示した。
「安倍首相、いまになって『韓国と新型コロナ対応で協力』言及」という見出しだけで、内容も推察できよう。
質問への答弁なのに、なぜ「言及」としているのか。
それは些末なこととしても、「安倍首相の態度は臆面がないものではあるが」とは何だ。 
「安倍がついに頭を下げて支援を求めてきたのだ」と勝手解釈してひとたびは溜飲を下げたのだが、待てど暮らせど日本政府からの公式支援要請は来ない。 
そのイライラが限界に近づいた時、ゲイ専門クラブ発の新たな「K感染」が始まったというわけだ。
弔問に行かず牛の内臓料理 
文大統領は就任3年の演説で「われわれの目標は世界を先導する大韓民国」と述べた部分を敷衍して、「大韓民国は世界一安全で透明性を持った生産拠点となりました。世界はいまや、安価な人件費より、革新力量と安心できる投資先を選好し始めました」として、「われわれにとっては絶好のチャンスです」と力説した。 
「世界一安全」とは何だろうか。 
4月29日には、利川(イチョン)市で建設中だった物流倉庫で火災が発生した。
防熱材の両面を薄い金属板で覆ったサンドイッチパネルを組み立てていく工法だ。
ウレタンも大量に使用していた。 
地下二階で火災が起こるや、防熱材とウレタンから発生した有毒ガスが一瞬にして倉庫全体に広がり、38人が死亡した。 
地元の防災当局は、施工会社に対して「火災の危険がある」と3回も警告していたとは、当局の免罪の弁だ。 
警告しても無視された。無視されても防災当局は何もしなかったの
だ。
そういう国なのだ。        
17年12月、忠清北道堤川の商業ビルの火災で29人が死亡した際、大統領は翌日には現場を視察し、弔問所を訪ね、涙を見せた。 
今回は現地にも行かなかったし、弔問にも行かなかった。
その代わりか、火災の翌々日には側近を連れて街に出て昼食を取った。
料理はコムタン(牛の内臓を煮込んだスープ料理)だった。 
「コロナで沈んだ街の景気を回復させる一助」と大統領府は説明しているが、ずいぶんと変わったものだ。
左翼民族主義の種まき 
5月7日には、韓国の大手財閥であるLGがインドで運営する化学工場から有毒ガスが流れ出し、13人が死亡、5000人が目や呼吸器の異常を訴えて、うち1000人近くが入院する大事故があった。
インド政府は「LGは許可が下りる前に工場設備を拡張した」と指摘している。 
LGは韓国で四番目に大きな財閥だ。
「冒険をしない手堅い財閥」と言われているが、その財閥にしてこれだ。 
さらに、公務員の利権としての法的規制が張り巡らされ、些細な事項の許認可を得るにも賄賂が必要な社会だ。 
何をもって「世界一安全で透明な生産拠点」だというのだろうか。 

「世界を先導する韓国」の話は、就任3年演説の座興では終わらなかった。
12日の閣議で、大統領は「世界を先導する韓国」づくりの実行に向けた作業を急ぐよう指示した。 
米国から600億ドルの短期融資枠(韓国では「通貨スワップ」と呼んでいる)を提供されるや、小躍りした国が「世界を先導する」と意気込むことの不可解さ。 
どうやら文在寅氏は幻想を見ている。
幻想を見て語り、国民を舞い上がらせているうちに、自らがより高く舞い上がってしまった。 
文氏は就任3年演説の随所に、「危機克服のDNAを持つ国民の皆様を信じています」「国民が偉大だったのです」「国民の皆様を心から誇りに思います」「任期の最後まで偉人な国民とともに」などと、おだての台詞をちりばめた。 
これは、危険な左翼民族主義の種まきではないのか。
大統領の演説を聞いただけで、韓国が危険きわまりない国と思えてくる。
むろたにかつみ。1949年、東京生まれ。評論家。慶應義塾大学法学部を卒業後、時事通信社入社。政治邵記者、ソウル特派員、宇都宮支局長、「時事解説」編集長を歴任。2009年に定年退社し、評論活動に入る。著書に『呆韓論』(産経新聞出版)、『悪韓論」「日韓がタブーにする半島の歴史」「反日主義の常識』(小社刊)など多数。

 


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