中国の高速鉄道事故から思うこと…週刊朝日8月19日号より
池田教授の机上の放論 池田 清彦 *以下は私。
中国の高速鉄道が追突脱線事故を起こし、多数の死傷者が出た。
亡くなった人には気の毒だが、開設以来の不具合の多さを見るに、いつかは大事故を起こすのではないかと危惧していた人も多かったろう。
中国は昔からエスノセントリズム (自文化中心主義)の国だけれど、近年の急激な経済発展に自信をつけたかあるいは傲慢になったか、ややヒステリックなエスノセントリズムが目に余るようになった。
日独から技術提供を受けた高速鉄道を独自技術と主張して、特許を申請しているようだが、確かに日本の技術であればこんなに頻繁に事故は起こさないだろうから、事故は中国の独自技術のせいに違いない。
「すばらしい技術はすべて中国の独自技術で、不具合はすべて帝国主義の陰謀である」
とこれは私か言ったのではなく、とある中国のブログに載っていた皮肉まじりのコトバであるが、今回の事故もそのうち日本の陰謀ということになるのかもしれない。
追突した車輛は日本の東北新幹線「はやて」をベースにした「CRH2」型ということだが、落下したこの車輛の運転席部分をショベルカーで砕き壊して現場に埋めてしまったという報道には心底あきれた。
原因を究明する気はさらさらないようである。
昔、天安門事件の際、このままでは何万人もの死者が出ると進言された鄧小平は、「中国では100万人くらい死んでも、大したことはない」と嘯いたいたと伝えられる。
*昨日、運転を開始したという中国独自の技術による原発。
万万一の事があった時に中国が安全を担保する、あるいは復旧を担保する一番強力なものは、こういう所だと思うのは私一人ではないだろう。
(以下本文に戻る)
経済発展のためなら、人命は鴻毛より軽いのであろう。
エスノセントリズムはもちろん中国だけのものではなく西洋にもある。
ホテルに泊まって一番不便なのは、風呂とトイレが一緒になっていて、体を洗う場所がバスタブ以外にないことだ。
一泊数千円の安宿であれば、我慢もするが、スペースが充分にある高級ホテルで、何が哀しゅうてカーテンを閉めて狭いバスタブの中で、窮屈な格好で体を洗わなければならないのか。
私にはさっぱり分からない。
西洋人も日本式の風呂の方が本当は快適だと思う。
和式の風呂と温水式シャワートイレは世界に誇れる日本の文化であろう。
一部の西洋人は不便に耐えて文化を守る習性があるようで粋なのかバカなのか私には分からない。
ヨーロッパの文化で最もあきれるのは、夫婦はダブルベッドで共に寝るものと決めているらしいことだ。
夫婦仲が悪くなくとも、別々に寝た方が快適だと思う人は西洋人にもいっぱいいると思うんだけどね。
高速鉄道の事故から話があらぬ方に来てしまった。
今日はこの辺で。
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