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金融崩壊防止へ対策を…日経新聞8月10日6面より

2011年08月10日 15時29分40秒 | 日記
ヘッジファンド、欧州銀に空売り攻勢

ドイツのステフン・カンペーター財務次官は最近、ニューヨークで。ヘッジファンドがユーロを空売りしようとしているが、抑え込めるだろうと自信を示した。

あるヘッジファンドのマネジャーはこの発言について、「彼はよくわかっていない」と述べ、ヘッジファンドが空売りの対象にしているのはユーロではなく銀行だと指摘した。
   
欧州には売り圧力を抱えた銀行が多い。ヘッジファンド、スカイブリッジ・キャピタルのトロイ・ガエスキ氏は「スペインは銀行を再編しなければならないし、ドイツの銀行はバーゼル3に盛り込まれている自己資本規制の基準を守るため増資しなければならない。

そんなことは秘密でも何でもない」と指摘する。
ヘッジファンドのマネジヤーたちは、欧州の政治家がヘッジファンドの行動に怒ることは理解できるとしても、もっと重要な問題があいまいにされていると指摘する。

米国のピーターセン国際経済研究所によると、最近ストレステスト(資産査定)の対象となった90行は今後2年のうちに5兆4000億ドルの短期資金を調達しなければならない。これは欧州の国内総生産(GDP)の合計の約45%に相当する。

しかし、ヘッジファンドのマネジャーたちが銀行株の空売りに賛成していることで、混乱も生まれている。
彼らは問題をいろいろ描写した後、ドイツが欧州の債務を担う意思があると推測し、さらに欧州中央銀行(ECB)の過去の過ちを細かく分析する。
    
ヘッジファンドのマネジヤーたちは自分たちの見解が正しいと願っているが、欧州の政治家が行動しなかった場合には、自分たちの見方が当たらないようにとも願っている。彼らは金融崩壊を防ぐため、欧州の債務に対するなんらかの支えが必要だと主張する。

しかし、カンペーター氏と各国の財務省の仲間の姿勢を考えると、あるマネジャーは憂鬱になるという。

このマネジャーは「ECBとドイツが大胆に動いてルールを変えるためには、どこかにリーマンのような死体を必要としないのかどうかと考えてしまう」と述べた。 

(9日付)=英フィナンシャル・タイムズ特約

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