文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

その点、日本には日の丸や君が代に反対したり、日本の国柄そのものといえる皇室の解体を企んだりしている共産党がそれなりの議席を持っていて、共産党との選挙協力を打ち出す野党第一党がある。

2021年10月27日 17時22分30秒 | 全般

昨日発売された月刊誌WiLLは当然ながら毎日配達されている全国紙とは発行部数は段違いに少ない。
だが、それはノーベル賞を受賞するような人たちは頻繁にマスメディアに登場したりする人達では全くない、言わば、ごく少数派であるのと同様なのである。
つまり本当の研究を為している人達、本物の知性は、ごく少数の中にいるのである。
昨日発売された月刊誌WiLLに掲載されている高山正之と山口敬之の対談特集は、10月31日に投票を控えている日本国民全員のみならず世界中の人たちが必読。
日本国民は、投票する前に、この対談特集を読まなければならない。
本欄の読者の方々は、出来るだけ多くの周囲の人たちに、伝えて下さい。
以下は前章の続きである。
無私の政治家
山口
総裁選を通じて、安倍さんが無私の政治家であることを再認識しました。
高市さんを支援しても、安倍さんにとって利益がないどころか、派閥分裂という大きなリスクを孕(はら)んでいた。
政治生命を左有しかねない危険なカケだったんです。 
高市さんは2011年、町村祐孝さんが清和会の領袖になるという派閥の決定に従うことを潔しとせず、17年にわたり所属した清和会を飛び出した。
そのとき、清和会の現会長・細田博之さんを含む幹部と少なからぬ軋轢(あつれき)を残した。
それでも、高市さんの政策立案能力を高く評価していた安倍さんは、無派閥議員の彼女を政調会長や総務大臣といった要職に登用した。
いずれも女性としては初のポストで、大抜擢といえる。
高山 
細田派の幹部連中は苦々しく思っていただろうか。
山口 
おっしゃる通り。「オレたちは雑巾がけも厭わず派閥に貢献しているのに、後足で砂をかけて派閥を出ていった高市ばかりが良い思いしやって」―そんな怨嗟の感情が渦巻いていたんです。そんななか、高市支持を表明する決断は容易ではなかった。
たとえ安倍さんが無派閥の高市さんを全力で担いでも、清和会の多くがソッポを向いたら、高市さんは総裁選の第一回投票で惨敗する可能性がある。
そうしたら、メディアは安倍さんに「安倍の時代は終わった」と烙印(らくいん)を押したことでしょう。    
高山 
それでも安倍が高市を支援した理由は何だったのか。
山口 
自民党が保守政党でなくなってしまう、という危機感にほかなりません。
高市さんを擁立しなければ、岸田文雄、河野太郎、石破茂、野田聖子……リベラルの品評会みたいな総裁選になっていた。
高山 
もはや立憲民主党と区別がつかないね(笑)。
山口 
そして何より、最有力だった河野さんの票を切り崩すためです。
高市さんが出馬しなければ、河野さんは第一回投票の時点で過半数を得ていた可能性が高い。
高山 
安倍こそ、岸田を勝利に導いた最大の功労者だったわけか。
派閥=悪という印象操作
高山 
今回の総裁選で、投票先を一本化した主要派閥は宏池会(岸田派)くらい。
清和会は高市支持と岸田支持に分かれたし、河野の所属派閥・志公会(麻生派)も甘利明など岸田支持を明言する連中もいた。
志帥会(二階派)も一枚岩ではなかった。こんなに派閥がバラバラになった総裁選も過去に例がない。
山口 
これをキッカケに派閥を再編すればいいんです。
高市さんを支持した議員からなる保守派の「新・清和会」と、岸田さんを支持した議員からなる中道リベラルの「新・宏池会」の二大派閥で切磋琢磨すれば、一般国民にも自民党内の政策論議が理解しやすい。
「派閥」という呼び方は古いイメージがあるから、理念をともにする「政策集団」と呼ぶべきかもしれませんが。
高山 
河野を支持した連中はどこに行けばいいんだ。
山口 
今回、河野さんと岸田さんは血で血を洗う激闘を繰り広げました。敗北を喫した河野さんは潔く志公会を出るべきです。
それに、河野さんは中国に近すぎて宏池会=中道リベラルには相応しくない。親中派を集めて第三のグループをつくればいいんじゃないですか(笑)。
高山 
総裁選でテレビカメラが各陣営を映していたけど、高市陣営からは「草の根」感がひしひしと伝わってきた。
他候補に比べて、本陣がそこらの町会の事務室みたいで、報道記者も机と机の間の通路に立って取材していた。
どこかの大ホールを借り切るでなし、昔の勝手連の即席事務室みたいでその手づくり感が微笑ましかった(笑)。
山口 
岸田陣営は綿密な計画と戦略の下、選挙戦を進めました。
対して、咼市陣営は保守的な理念だけで勝手連的に集まってきた人たちからなる。
二階派からも衛藤晟一さん、片山さつきさん、小林鷹之さんら保守派が高市さんの推薦人に名を連ねた。
権謀術数に優れているわけではないけど、明確な理念を共有する筋肉質な集団です。
高山
「新・清和会」ができたら、高市さん自身がその中心になるんだろうか。
山口 
高市さんは一匹狼で群れないタイプだから、派閥内の権力闘争とは距離を置くかもしれない。
ただ、清和会がよりピュアな政策集団として脱皮するためには、高市さんの存在が必要不可欠。
細田会長をはじめとする、清和会幹部たちと和解してくれることを期待します。
高山 
朝日は自民党の派閥を忌み嫌っていて、今回の選挙でも「派閥=古き悪しき慣習」みたいに報じていた。
これまでも、自民党内で首相の椅子を回すのは不健全で、政権交代可能な二大政党制こそ必要だと叫んできた。
山口 
二大政党制といえば、イギリスやアメリカが思い浮かびます。
たとえばアメリカは、小さな政府を志向する共和党と、大きな政府を唱える民主党が互いに政権交代を繰り返す。
とはいえ、共和党も民主党も「アメリカを良い国にしたい」という思いは共通している。
その点、日本には日の丸や君が代に反対したり、日本の国柄そのものといえる皇室の解体を企んだりしている共産党がそれなりの議席を持っていて、共産党との選挙協力を打ち出す野党第一党がある。
そんななか自民党内の派閥が実質的な政党の役割を果たしてきました。
高山 
こちらは社会部記者だったから現役のころから国会マターは傍観者でいたけれど、戦後からの歴史を振り返るとわかるようにGHQが議会に介入しては対立政党をつくろうとした。
獄中にいた共産党員を出して選挙区を変えたり定員を変えたりして、要するにズルして共産党議員をつくった。 
そんなことしても結局、中庸を心得た議員は自民党という大きな傘の下に集まって、そこで幾つかの政策グループに分かれて論争し、政策を競った。
それぞれが党として機能し、合従連衡があった。
野党はあったが、GHQ製の共産党や社民党に見るようにいずれ消えていくか精々盲腸的に残るくらいの存在でしかない。
だから日本の国会は派閥という名の多数党が政権運営をしてきたのが実像に近い。
それがGHQに魂を売った朝日や消えゆく野党には気に食わない。
派閥は悪だ、二大政党制がいいと吹き込み続け、国民をその気にさせて登場したのがあの”悪夢の民主党”だった。
政策もない、頭も悪い、統治能力もない。何が2大政党だというのが国民の判断だった。
だから自民はバカなメディアを恐れず健康な派閥を再建することを真剣に考えた方がいいように個人的には思っている。
この稿続く。

 


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