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スメラ~想いをカタチに~

スメラは想いをカタチにするコミュニティーです みんなの想いをつなげて大きな輪にしてゆきましょう

【ストレス/軽度・適度・過度(1)】

2010-05-19 10:01:30 | 【チベット・満州・中国の旅】
5月19日(水)朝です。

では、昨日のことを。いざ!

10:40のバスで楽山に向かってます。

さすがにホテルのバルコニーにいると、モードが安心と安全で緊張感が抜けます。
リラックスしてるってことなんですけどね。

一方で海外の旅はちょっとした緊張は不可欠。

旅を推し進めるには、ハプニングをエネルギーに変換させるアドレナリンも大切な要素なのです。

ってことで楽山まで小旅行に行くことにしました。

楽山は成都から南に170kmに位置して、バスで2時間ぐらいのところにあります。

唐代に大仏は建立され、世界文化遺産にも登録されています。

さてこの小旅ですが、まだまだ切符買うことも、バスターミナルに行くまでも勇気が要ります。

中国語、タフです。

バスに無事乗れました。
楽山に無事着きました。

でもトイレにいきたい(><)!

急いで降りるとタクシーやらリクシャーやらバイクやら客引きに合います。

それを振り切って、トイレへ一直線!

無事まにあいました。

ふぅ~。。。

ああああぁぁぁぁーーーーー”””!

地球の歩き方、忘れた!

さっきのバスに忘れちゃいました。

バスはもうどこかへ・・・

はい。アドレナリンがどばーっとフィーバーです☆

言ったそばからこんなんです。

想いがカタチになるスピード速過ぎです(泣)

致命的ではないけれど、正直、手痛い!

とにもかくにも今日をどうする?

本当は大仏どころじゃないんだけど、手探りしながら行くことにしました。

とりあえず大仏に向かうバス13番に乗り、大仏の北口を目指します。
乗ってすぐ「北」という文字を見つけました。
ここで降りようと決め、待ちます。
その「北」という文字のある停留所につくと、先ほど成都から乗ってきたキレイ系のお姉さもも降ります。

ここだと思い降りますが・・・

その停留所が大仏からかなり離れているのに気づくまでそう長くはかかりませんでした。

ここじゃない・・・・

♪そして僕は途方に暮れる (あー懐かし)

もう13:00を回っていたので、地元の方たちが入るはやってそうな食堂に入ります。

そこで水餃子とご飯を食べました。

5元、安い、そしてすんごくうまい!!

すると天使が舞い降りてきました。

AKB48(詳しい名前は知らないけど・・)のような彼女、自分に話しかけてくれました。

Are you Japanese?

英語だ☆

餃子をオーダーするときのたどたどしさっぷりを見ていたらしく、声をかけてくれたのでした。

ここぞとばかりに話しかけます。

shige!:「実は、地図をなくしてこまってる。楽山の大仏を見にいきたいんだけど・・・」

AKB48:「バス13番にもう一度乗って、大仏寺で降りれば大丈夫です」

するとさすがAKB48、他のメンバーも集まってきました(嬉)

しばし英語と中国語の筆談でおしゃべりです。

ただ楽しい時間は早く過ぎるもの、お別れです。

現実がどっと押しよせます。

ただおなかと心が満たされれば元気になるもので、
はりきってバスに乗って、大仏見に再チャレンジです。

(写真はその水餃子です。AKB48の写真は撮り損ねました、一生の不覚(泣))

【疑わなくてもいんだよ(3)】

2010-05-17 17:07:42 | 【チベット・満州・中国の旅】
部屋に行くとドアノブにメモが貼ってあります。
しかも日本語で。

そしてこう書いてありました。

「212さん、はじめまして、来週ラサに行かれると聞きました。
よかったら一緒に行きませんか。ドイツ人のカップルも一緒になるかもしれません。
今日中に決めたいので417にいますので、よかったら部屋まで来てください。
貫太、晴代」

ツアーガイドをシェアすると金額がかなり安くなることを知ってる彼らは自分に声をかけてくれたのです。

これは願ってもない幸運。

早速彼らの部屋に行きました。

貫太さんと晴代さんもバリバリのバックパッカーでラオスから中国に入ってきたとのことでした。

素敵なカップルでラサには4日滞在して、その後はモンゴルに行く計画を立てていました。
節約上手な2人は、ドイツ人と自分に声をかけ、予算をセーブしながらも楽しめる旅を求めていたわけです。

滞在期間が被ってるところが安くなるとのことで、即決でした。

前回の記事より5000円ほど安くなりました。

そしてツアーデスクの方に、今回の旅の目的を話しました。

「来年、桜の木をラサに植えたい。ついては受け入れ先を探すのが今回の旅です。
観光はほどほどでいいんです。」

するとそれをたまたま聞いていたのが、Sim の経営者の奥様であるマキさんでした。

「それならできると思いますよ☆」

そういって、携帯ですぐに今回お世話になる旅行会社に問い合わせてくれました。

すると・・・

マキさん:「桜はお金かかりますか?」

シゲ:「いいえ、僕が持ってきます。来年になりますが。」

シゲ:「チベット族の方ですか?」

マキさん:「そうです。」

シゲ:「ではアレンジメントお願いします。」

マキさん:「大丈夫みたいですよ♪」

YES! YES! YES!

一気にそして怒涛のように話が進みました。

なんとかなる!

旅にも人生にも油断は禁物だけれど、本当にありとあらゆるもに感謝の気持ちが湧いてきました。

嬉しかったのです。

手続きに22:00過ぎまでかかりました。

日本人のスタッフの方がいて、コミュニケーションも安心かつスムーズでした。

成都にいる時間が7日間。

特にここでなにかをやろうというのが決まっていなかったので、
ここでのんびりしてるのです。

たくさんブログの更新ができているのも時間があるからと、なんといってもここSim Cozyは設備が素晴らしいのです。

それはまたおいおいで。

ともあれ、この流れを信じて、自分を信じて、旅をつづけたいと思います。

しっかりと、この幸運と幸福を感謝をもって受け入れます。

ありがとうございます。

成都、くもり、今日から40元のドミトリーの部屋に引越しました。

まだまだ旅はつづきます。

(写真はついにget!ラサまでの航空券です。また一歩前進☆)

【疑わなくてもいいんだよ(2)】

2010-05-17 04:26:57 | 【チベット・満州・中国の旅】
ちなみにですが今日は、2010年5月17日。
成都についてからもう4日目。

今は、滞在中のSim's Cozy Garden Hostelのバルコニーで日記をつけてます。
どうしてこんなにのんびりしているか?
それは成都に着いた夜にさかのぼります。

出発日を11日の火曜日にしたのは理由がありました。
それは、成都についてから、チベットに入るまで時間がかかると思っていたからです。
前にも書きましたが、チベットには入境許可証が必要で、
すべて旅程が決まっていないと入れないことになっています。

本当はそれを日本でやっときたかったんだけど、予算の都合でできませんでした。
成都に着いてから手続きとツアーの申し込みをするのですが、エントリーしてから5日間ぐらい時間がかかるわけです。
なのでできるだけ早く成都につきたかったのです。

11日、12日を北京で、13日を電車中泊で過ごし、ついたのが14日の金曜日の18:00夕刻。
着いてからどれだけ早いタイミングでラサに飛べるかが勝負だと思ってました。
土日は手続きはとまります。
なので金曜日中になんとかしたかったのです。

タクシーを降り、気持ちは戦闘モードです。⇒こんなんじゃだめですけどね(汗)
まず部屋を確保。
幸いフロントの横がツアーデスクになっており、すぐに手続きに入りました。

ポイントは予算とスケジュール。
どうなるのか!?

フロントはJOYという女の子のスタッフが対応してくれました。
細かく書くときりがないので、
 ☆出発日は最速で21日(金曜日)
飛行機か電車か少し迷いましたが、時間をお金で買うことにしました。
 ☆飛行機で行きます!
電車は最速で20日に出発なのですが、44時間かかるのです。
コストは圧倒的に安いんですけどね。

そして旅程は6泊7日、その後は北へ向かいます。
ラサの後は、中国東北部、旧満州地区の旅を予定しています。

☆5/21(金)- 5/27(木)ラサ滞在です。

その後が例の青蔵鉄道に乗って西寧か蘭州まで行きます。

成都からここまでで旅の予算を15万円見てました。

だって日本では30万円近くかかるといわれていたからです。

すると最初にオファーがあったのが、

ツアーガイド + 許可証 + 送迎 ⇒ 2180元
               航空券 ⇒ 1590元
           ポタラ宮入場料 ⇒ 100元
滞在費クールヤクホテル(ディスカウント) ⇒ 600元(6日間)
ラサ-蘭州/青蔵鉄道        ⇒ 860元

               計  ⇒ 5530元/79,950円

あと食事代、市内交通費がかかっても10万円以内には間違いなく収まります。

実は来る前に日本でちょっと準備に使い込んでいたので、本当に助かりました。

とにかくこっちにくれば何とかなる!
そう自分にいい聞かせてこまで来ました。

予算、スケジュールともに先が見えました☆
しかも具体的で現実的で。

そしてまだこの勢いはとどまりません。

この旅が祝福され、歓迎されている、
そう思える素敵な出来事がありました。

それは、部屋に帰ってから起こります。

(写真はSim'sのバルコニー。ここで日記書いたりのんびりしてます。お気に入り保存です♪)

【疑わなくてもいいんだよ(1)】

2010-05-17 03:21:30 | 【チベット・満州・中国の旅】
列車が成都に着きました。
なんかみんな嬉しそう。

列車降りる時、AYUのTシャツの彼女に気になっていたことを聞いてみました。

「浜崎あゆみが好きなの?」

すると、キョロキョロして、どうしてそんなこと聞くの?って話になりました。
別に雰囲気が悪くなった訳ではありません。

イケ面の謝君が助け舟を出してくれました。
「だってTシャツ着てるじゃん」(多分)

すると彼女・・「あっ、これ、浜崎あゆみなんだー」と全く気づいていませんでした。

最初乗ってきたときの悪印象と日本とのつながりをほのめかしていた彼女。

結局はAYUに関しては考えすぎ、悪印象は誤解でした。
彼女が歌った「時の流れに身をまかせ」は本当に素敵でした。

そして旅の流れに身をまかせます。

謝君、タクシー乗り場までしっかりナビゲートしてくれました。
タクシー乗り場には謝君の彼女が。。。
少しうらやましかった一瞬でした。

そしてタクシー。
運転手さん、ヒゲをはやしたキングコングバンディでした!
(ちなみにスキンヘッド/泣)

こ、こわい・・・。

目指すは「Sim's Cozy Garden Hostel(老沈青年旅舎)」。
イメージとしてはすごく有名なユースホステルですんなり着くはず・・でした。

バンディは、自分が本を見せて「ここ、ここ!」というと・・・
手を振り、「知らん、知らん」(多分)です。

家のトイレの日めくりカレンダーにこうあります。
「失敗と思った心が失敗です。」←サマディーのマスター作

でも・・「失敗だー」なんて思いました。
振り子の法則で行けば、電車が凄くよかったから次はネガティブ案件が浮上するのではないかと心積もりはしていたのだけど、こうくるかっ・・・!

おじさん無線で本部と交信し始めました。
ところが交信相手もさえなさそう・・・
怒ってるよ!おじさん。

しげ、祈ります。
一番ベストな結果が自分には出てくる、と。

もう乗っちゃったからには、まな板の鯉なんですよ。はい。

すると、無線のやりとりが終わり、おじさん回りをキョロキョロ見始めました。
どうやら近いようです。

そしてUターン。
ドキッ!と一瞬しましたが、Uターンしたそのちょっと先が、
「Sim's Cozy Garden Hostel(老沈青年旅舎)」でした。

どうやらボラれてもいなさそう。
よかったー。バンディのおかげです。
無事到着できました。

おじさんに「謝謝!」っていうと、笑顔で去っていきました。

結果順調ということで、無事到着です☆

よっしゃぁ◎

(写真は、Sim's Cozy Garden Hostel(老沈青年旅舎)の入口、バッパーのオアシスです。)

【春は夜汽車の窓から(3)】

2010-05-16 21:11:18 | 【チベット・満州・中国の旅】
その夢は本当に奇妙で、太陽が西から昇ってくる夢でした。
地球の自転が変わる瞬間で、夕日が沈み、しばらくすると同じところからさっき沈んだ太陽が昇ってくるのです。

これはもう浦沢直樹の「20世紀少年」の世界。
・・・・とこれはもう独り言ですね。

朝起きてからはずっと3段ベッドの一番上でブログの日記をプールします。

そして朝ごはん(車内販売/15元-225円)、昼ごはん(食堂車で回鍋肉/28元-420円)です。

前日の歌が効いたのか、例のイケ面ナイスガイとも話ができるようになりました。
名前を謝心(いい名前でしょ!)君といって、北京体育大学で卓球を専攻していた方でした。

英語、結構話せました。

自分だってつたない外国語、つたないもの同士って、意外と通じ合えるもんです。
成都で卓球のコーチの職を見つけたらしく、北京から里帰りの旅でした。

お互いの家族の話、彼女の話、仕事の話、今どこにいて、あとどれくらいかかるという情報の共有。
ほんの数時間なのに、ずっと友達だったような感覚。

成都に着いたら、タクシーの運転手にこういいなさいとかタクシー乗り場まで一緒に行こうとか、心地よい距離感中で、互いを理解し親切を届けたい思いが交換されていきます。

なんなんだろう?これは?
時の流れは本当に一定なのか?

これをいえなかった、あれが伝えられなかった、そういうのがないのは、とにかく時間があったから。

「春は夜汽車の窓から」のようなのんびりとした旅をして、ゆっくりとゆったりと染み渡る織物を思い出しました。

プリンターや印刷機では出せない、奥深い味わい。
染まる。
繊維の隅々までまんべんなく。

この旅、とてもいい。
自分の根が深くなり、背中に翼があるように軽くなり、時空を自分の中に持つ。

I am free.

そして成都。

チベットは?桜は?友だちは?

まだ折り返しにも来ていない。

これを書いているホテル、とても素敵です。

次はホテルに着くところから。

太陽は今日きちんと西に沈むかな?

成都は曇りで、タートルネックのセーターを着ています。

こちらは少し肌寒い初夏です。

(写真は謝君と自分。男前でしょ☆)

【春は夜汽車の窓から(2)】

2010-05-16 20:49:42 | 【チベット・満州・中国の旅】
まず最初のイベントは昼メシです。
自分以外のみなさんは電車に乗る前に、いろんな食べ物を買い込んでます。
車内販売が高いのは日本も中国も一緒。
水とピーナツクッキーしかなかった自分は車内販売を頼りにします。

食事時になると、日替わりのお弁当を運んでくれるお姉さんがカートを押して入ってきますす。15元(225円)也。
えんじ色のプラスチックケースにできたてのご飯をよそい、おかず4品を乗せてくれます。
味はまずまず。
でも温かいのがいいですね。

基本的に話ができないので、とにかく終始食べてばかりでした。
朝昼晩。
そして折々に車内販売が・・・そしておばさんが卵だったりライチくれたり。
この勧めを断ると、おばさんたちとのコミュニケーションはほぼ皆無になるので、すべて頂きました。
同じものを食べるコミュニケーションって大事ですからね。
胃は心に通ずです。

とにかくやることがないので車窓を眺めます。
ひたすら。
見えてくるのは、やはり格差でしょうか。
北京を離れると、レンガ造りの家が多くて、マンションも建設中かもしくはこれから作りかえることが予想されるものが目に付きました。

個人的に少し気になったのは、太陽光です。
結構屋根に乗っていたのは、太陽熱温水器ですね。
太陽光発電はまだまだのようです。

我がメンバーの中のおじさまがどうやら英語ができそうなことがわかってきました。
そうとなれば自己紹介です。
太陽光発電やってますなんて話をすると、太陽光発電はえらく高くて、一般用には非現実的ですね。
なんて言っていました。
やはり日本は豊かな国なのだと思う瞬間でした。

最近電化製品の韓国製、中国製、が優れていて、差別化がもう難しくなってきているけれど、新たなライフスタイルから生まれる生活のインフラやテクノロジーはやはり日本が引っ張っていかなくっちゃいけないんだな~と思いました。

ライフスタイル、それはこれからどうありたいかから導かれてくるものだと思います。
日本はやっぱり夢を描いて、想いを語らなくては!

じゃないと資源なき国、日本は生き残れない。
でもそれこそが日本の責任で、それを果たすことによって世界の役に立てるステージに立てるとも思うのです。

ところでこのおじさま、実は36歳で、年下でした。
えらく落ち着いてました。
自分が小さな時の36歳って思えばこの方のようなイメージでした。
自分が幼いんですね。
ともあれこのおじさんがこの旅の鍵を握ると踏んだ自分は、思い切って頼んでみました。

この歌の発音を教えてください。

そう、「桜」の中国語バージョンの発音です。
おじさま・・ではなく張さんは、快く教えてくれました。
これが結構しんどい作業でした。
何がしんどいかって、張さんはどちらかというとまじめなかたで、結構かたいイメージがあるのですがその方が、こう電車の中で言うわけです・・・

♪ぼーくらはずっと待ってるー 君とまた会える日々をー
 桜並木の道の上で 手を振りさけぶよー
 どんなに苦しい時も 君は笑っているからー
 くじけそうになりかけても がんばれるきがしたよー

回りの方は、いい年の、いい男が詩の朗読をしているように聞こえるわけです。
発音教えて下さいとお願いしてるので、当然音読。

張さん、少し恥ずかしげに読んでくれました。

すると、あの例のAYUのTシャツの子がニコニコし始めました。
そして、「その日本人は言葉の意味わかってるの?」(多分)と張さんに話しかけました。

「わかってるわかってる」と張さん。

そして、張さんがこれは日本の歌なんだと説明してくれました。

するとしばらくしておばさんたちが、電車の旅に飽きてきたのか、夜、「日本語の桜歌ってみて」とリクエストが。

とうとうきました!惜別の時ならぬ、お披露目の時!
明日明日なんていってもだめで、もう歌わざるを得ない状況です(汗)
トイレに行かしてもらって、深呼吸して、歌いました。

どうせラサでもやるんだからと、いい聞かせ、腹括りました。

桜。

歌いました。声、震えてました。

でも歌い終えると・・・温かい拍手に包まれました。
嬉しかった。

これは間違いなく、僕が求めていた瞬間だった。心底。

するととなりからおじさんがやってきて、この歌知らないかと歌を口ずさみました。

 ♪白樺ー青空ーみぃなーぁみぃ風 ・・・(中国語)

そう千昌夫の「北国の春」。歌ってくれというので、北国の春も熱唱です(汗)
中国の方、みんな知ってるらしく手拍子で嬉しそうでした。

すると、あのAYUがテレサテンの「時の流れに身をまかせ」を歌ってくれました。
とても伝わってくる歌い方でした。
そしておば様も「ジャスミンの花」「永遠の月」を歌ってくれて、おそらくその時間は、13両ある車両の中で一番素敵な時間が流れていたと思います。

食べるしかコミュニケーションが取れなかった自分が、歌でつながれた瞬間でした。
この車両のこのコンパートメントで本当によかった。
感謝です。

夜はふけて、消灯の時間。
みんなおのおのベッドで横になり、眠りにつきました。

そして妙な夢を見たのでした。

(写真は我がコンパートメントのめんばーです。どうでしょー♪)

【春は夜汽車の窓から(1)】

2010-05-16 10:02:43 | 【チベット・満州・中国の旅】
「春は夜汽車の窓から」という話を知ってますか?

この話は自分が小学生の時に国語の教科書に載っていた、今思えばエッセイでしょうか、何故かそれが浮かび上がってきました。
それは特急電車に乗ると、電車酔いをしてしまう娘さんがいて、ゆっくりでも窓の開く普通列車で旅行しようとする家族の話を描いたものでした。
小学生のころだったのでうる覚えなのですが、その話は、長時間かける旅の豊かさを感じさせたり、娘のために家族みんなで急がない旅を選択する過程がこころ暖かくさせてくれました。

北京-成都。

飛行機で行けば2時間ちょっと。近い将来にできる新幹線では8時間程度。
今回の旅、25時間。11:15に出て、翌日の18:00につきます。
しかも硬臥(ハードスリーパー)。つまりは間違いなく回りは中国人であることが予想されます。

どうよっ!これっ!て感じで北京西駅の待合室に。

乗るシステムは飛行機に似てるのだけれど、乗る人たちはバララエティに富んだ中国の方たち。
民族、あとなんといっても豊かな方たち、貧しい方たち、年齢、若い方からお年寄り、そしてさまざまな職業、日本だって多様だと思うのだけど、日本人の自分はやはりその違いが色を通して見えてきます。赤、黒、黄土色、群青、緑、茶色。。。

電車に乗る前に、飛行機の搭乗待合室から飛行機に乗るまでの感じに似ています。

ただ圧倒的に違い、今だになれないのが「横入り」。
ちなみに博愛といわれる私ですが・・・横は入りする人は大キライです。
そんなかたがいっぱい(泣)
これがひどいのです!いらいらしちゃいます。短気は損気なんですけどね。

そのいらいらを超えて、電車に乗り込みます。最初は荷物置き場の場所取りです。ちょっと緊張してます。
そして同じコンパートメントの人たちの様子見が始まります。
コンパートメントは3段ベッドが向かい合わせで、6人で一つのボックスを使います。

ではメンバー紹介、おばさま2人、おじさま一人、20代のお嬢さん一人、若者イケ面若者一人そして自分です。
おばさまたちは近くに来るように呼んでくれたり、お菓子くれたり、いきなり優しい!おじさまとイケ面ナイスガイは、しっかりと距離をとってる。

そして最後に現れたのが、お嬢さん。いきなり携帯で大きな声で話しながらの登場です。見た目は今風のアクティブ系20代悪くはないんだけど、第1印象は最悪でした。しかし目をひきつけるのがノンスリーブのTシャツです。なんとそこには浜崎あゆみが!TOKYO NOISEなるロゴを張り真ん中にドーンとQUEEN AYUの顔が!ってことで6人の旅が始まりました。

果たしてこの方たちと話すことはあるのか?まぁ、なくたっていいんだけど・・・

座っていても落ち着かない、幕開けでした。

(写真は北京西駅構内です。大きいんだこれが!)

【旅の嗅覚】

2010-05-15 21:25:31 | 【チベット・満州・中国の旅】
建国門から地下鉄1号線に乗って、軍事博物館へ。

その金額2元。30円です。まさに人民の足。
物価の違いとはいえ、1/6でしょうか。
どっちが当たり前かはわかりませんが、この旅は1ヶ月なので安いと思えるだけでなく、実際に安いのは助かります。

地下鉄に乗る前も持ち物検査があります。
バッグもリュックもベルトコンベアに乗せてX線を通します。
滞りなく終え、タッチパネルの券売機で切符を買い乗車となります。

20分弱の地下鉄の乗車、満員電車。
文化なのかはわからないけれど、降りる人がいても、入口の人が降りなくて、なかなか乗降が進まないことが度々ありました。
でもよく見ると、地方からの人が多くて、地下鉄に乗るのが始めてという人も多かったような気がしました。
天安門の前は通るし、北京西駅は全中国から北京に入る玄関口。
自分も含めておのぼりさんだったのかもしれません。

みんな携帯をいじる様子は日本と同じ、さすがに圏外らしく通話してる人はいませんでした。

北京西駅に最寄の軍事博物館で下車。
いい天気で日差しがきつい。

そして今日も宿探しです。

ここで使うのが勘と嗅覚。歩いて5分もするととんでもなく大きい北京西駅が見えてきました。
自分のレーダーによると、駅の前の通り1本前を左に曲がれと指示。
さてさて見つかんのか?  

○○賓館、○○西厦、○○招待所、旅館、宿ありましたありました。
あとは予算とある程度の質がポイントになってきます。
2件ほど尋ねると、値段が120元~160元とかなりいい。
ところが満室でお断りでした。
周りを見るとどうやら、中国人専用の宿のようでした。

するとおじさんから声をかけらられました。

ことばがわかりませんとお断りするもつけてきます。
1件入って断られると、また熱心に勧めてきます。
どうやら部屋を紹介したいようです。

おじさん、紙に160元と見せてきました。
部屋だけ、広い(多分)
食事はありません(多分)
ならばということで、部屋を見せてもらうことにしました。

BGMは世にも奇妙な物語です。

おじさんに連れられてマンションの1室のようなところに入りました。
すると・・・意外や意外でなかなかよかった。
8畳ぐらいの部屋にクィーンサイズのベッド。昨日と違ってTVもちゃんと写るし、シャワーのお湯も昨日ほど悪くはない。
これで160元なら及第点です。はい。(よくわかんなからないけれど・・・)
前日のようなデポジットで100元前払いなんてのもなくて。

ご主人は親切にも、電話番号と部屋番号領収書に書いてくれて、困った時には電話するようにと言ってくれました。
自分をひっぱっていったおじさんも
結局は悪い人ではありませんでした。

でもよーくフロントの値段表を見ると、150元と書いてありました。
そして周りを散策すると、中国人用の宿は、シングルルームでも100元未満が多く、やはり外国人と中国人では価格に違いが歴然としてあることを気づかされます。

今回も騙されたというのではなくて、旅を順調に進めていく上では必要なコストと考えています。
実際ホテルに泊まるとなると300元はゆうにかかるのだから。

宿を確保したら探すのがネットカフェ。
しかしこれが、ない!3時間ぐらい探し回りましたが見つかりませんでした。
北京西駅はすごく大きくて、都市部なのにもかかわらず見つからない。
ブログの記事もメールの文面も作ってあっので後は送るだけだったのに。。。

明日は成都に向かう電車に乗り、翌日の夕方に到着する。
となると3日間、日本との通信手段がなくなる。
中国語が使えれば、見つかったかもしれないのだけど、
英語も話せる人がほとんどいない。
言葉の壁はやはり大きいです。

晩御飯は屋台で涼面と餃子そしてビール♪しめて15元(225円)。
安い!やっぱり中国人のエリアにいくと価格が違います。
ビールうまかったー☆

勘と嗅覚、宿がある、ご飯が安くてうまそう!これは外してないんだけど、ネットにはつながらずでした。
自分の旅の目的と優先順位。
一番いいところを見つける作業、結構クリエイティブかも。

夜部屋に戻ると、またこの部屋で眠れるかな~なんて思ってるうちに、バタンQでした。

翌日は25時間列車の旅です。

線路はつづくよどこまでも♪

(写真は北京出る前に泊まったホテル外観はいい感じでしょ☆)



【流れにのるまで(3)】

2010-05-15 12:57:32 | 【チベット・満州・中国の旅】
嬉しいことにホテルのチェックアウトは13:00。
午前中のうちに成都までのルートを確定させたい。

空路/飛行機か陸路/電車か?
地球の歩き方によると空路だと1440元(21,600円)。
電車だとわからない、でも安いことは間違いないのと、1昼夜/25時間かかることはわかっている。

これはもう聞くしかないということで、ホテルの近くのCTBT中国国際旅行社の本社に行くことにしました。

さて前日から言葉ができないことでの不便さは承知の上で、門を叩く。
お客様は4人ぐらいで空いてはいるのだけど、誰かが来たら、簡単に横は入りされる。
でも、根気よく待ちます。

自分の順番が来て、英語で話しかけると、あっちあっちと国際線の担当者を指差します。
会えました英語が話せる人!

北京ー成都を調べると、電車の旅がとんでもなく安い。
手数料込みで463元!(7,000円)、しかも25時間とはいえ車内泊。
移動と宿代が予算コントロールの肝なだけに、ここは即決でした。

さすがに当日午後便は満席でしたが、翌日の分が取れました。
中国の電車は軟座、硬座、軟臥、硬臥とあるのですが、今回は寝台車なので、
軟臥(soft sleeper)、硬臥(hard sleeper)。
硬臥しかないとのことだったのでそれにしました。

流れた!と思えた瞬間でした。

流れたといえば、ネットがつながったのも嬉しいことでした。
安宿だったのですが、1本だけ、オープンスペースにLANケーブルがあって、そこでアクセス。
つながりました。行く前にぎりぎりだったのですが、データ通信の契約をし、それ用のPCを持ってきていたのです。
メールもブログもつながり、世界はネットで本当に一つになっているんだと実感した瞬間でした。

お昼を食べてからチェックアウト。

明日のこと考え電車の始発である北京西駅に宿をとることに決めました。
歩いていけないかと試してみたけど逆方向に行ってたのがわかってあきらめ、
地下鉄に乗ることにしました。サブウェイデビューです。

そして今日もまた、人に声をかけられることになるのです。

やれやれ・・・

(写真は北京西駅、次の話で出てきます)

【流れにのるまで(2)】

2010-05-15 12:37:36 | 【チベット・満州・中国の旅】
夜の23:00に女性から声をかけられました。
パッと見、20代後半か?

これが客引きか!

無視を決め込もうとしたとき、I can't speak chinese!というと、
彼女、I'm hungry... ときました。
日本語はおろか、英語も使えなくてコミュニケーションにハングリーだった自分。
つい話を聞いてしまいました。

ああ~~、何にしてんだ自分。北京初日の夜。

一度出たマクドナルドにもう一度戻り、遠慮がちに一番安いものを頼む彼女。
適当に見計らって、照り焼きチキン(多分・・・)をセットで頼みました。
(21元/315円)
席について話が始まると、彼女はとりたてて英語が話せるわけではありませんでした。

そこで始まるのが「筆談」です。

漢字と想像力を駆使して理解しようと勤めます。
ペンは自分で持ってきたもの、紙はマックの紙袋。

彼女は南京から仕事を探しに来ていました。

ここ2週間ずっと仕事を探してるんだけど仕事が見つからず今に至ります。
もう明日どうすればいいのかわかりません。
お金もありません。
我想只去南京(ただ南京に帰ることだけを考えてます/多分)。

32歳の彼女、写真を見せてくれました。
産まれたばかりの子供の写真でした。
自分は騙されてるんじゃないかと自問自答しながら筆談していたのですが、どうやら本当のようでした。

そして出てきたのが、「50元譲ってくれませんか?」

渡せない金額でもないし、話もどうやら本当そう。
そこで考え、そして祈りました。
彼女にとって一番いい方法を。

そして出てきたのが、質問でした。

「もし私がお金がなくて、あなたにお金があって、50元譲ってくださいといったら50元譲ってくれますか?」 

質問は質問で返す。
答えは自分の中にある。彼女の中に。

すると、彼女は、「メーガンシィー、謝々」(もう大丈夫です。ありがとう。)
そういって、握手して北京の夜に溶け込んでいきました。

それが、北京初日の夜の出来事でした。
でもそれは始まりで、中国の格差を知る洗礼になりました。

できるだけ早く成都へ行こう。 

そう思い、地下4階にある部屋で横になりました。
この部屋で眠れるのかな~と思いつつ。
その不安は杞憂でした。
目を閉じ開けたら、そこは5/12の世界でした。

(写真は内容とはまったく関係ない北京でのランチです)