スメラ~想いをカタチに~

スメラは想いをカタチにするコミュニティーです みんなの想いをつなげて大きな輪にしてゆきましょう

【WOMB、想い飛び交うーあと1日ー】

2010-11-26 00:44:04 | 【WOMB物語】
WOMB、ラスト3日を迎えた昨日。

お客様は3人でした。

常連さんということもあり、ゆっくり話ができてよかった。

WOMBはいつものペースで、最終日を迎えるのかもね、なんて美和Fと話してました。

そしてラスト二日の今日。
美和Fのお母様を始めとして、18名の方々がご来店頂きました。

一人一人の存在が大きいのは、それだけ想いを持ってWOMB、美和Fに関わっていたからだと思います。

昨日と打って変わって、ゆっくり、じっくりではなく、あわただしく、賑やかなWOMBでした。

8席しかないWOMB、ずっと誰かしらが座ってました。

外は雨、ひんやりと寒い。
でもWOMBの中は、暖かかった。

そしてみんながみんな優しかった。


カウンターの中は若干、てんやわんや。

明日もこんな感じかな?

名残り、感慨はもう少し後で。

ラスト一日。

おもいっきり味わおう。

過不足なく。
余すことなく。

【WOMBのキャッチーあと2日ー】

2010-11-24 21:29:57 | 【WOMB物語】
WOMBの前に看板を置いてます。

ブログも行き当たりばったりなので、ある意味唯一の広告媒体。

この看板、裏と表に「Womb Bar」とシンプルな表記。
2灯のランプに照らされたその看板は、結構な数のお客様をWOMBに導きました。

美和F直筆の手書き。

味があるのです。

美和Fとは長い付き合いなので、X'masカードやらBDカードやらお手紙やらたくさん貰ってる。

いつも思っていたのは、そのメッセージの内容はもちろんのこと、その筆体のエネルギー。

生き生き、生き生きしてるのですo(^-^)o

言霊ならぬ筆霊(ひつだま)が宿ってるのです。

実はこのスメラブログ、作ったの、美和Fなんですよね。

宮崎に行ったパン教室のユミさんと二人で作ってくれたのです。

だから最初は美和Fが書いてたんです。

びっくりでしょ。

でも美和Fの想いって、フォントに落とすと、魅力が半減するんですよ。

文字と想いが一体になってるから。

看板は、美和Fの筆霊力をお客様の求心力というカタチで引き出しました。

結構来たんですよ、あの看板で♪

そして美和Fの場合、存在そのものがメッセージ、人生がライブ。

看板もそうですが、カウンター越しの美和Fに会えるのもあと二日。

ぜひぜひお越し下さい!

【WOMB meets Krimt ーあと3日ー】

2010-11-24 09:05:56 | 【WOMB物語】
WOMBのお客様、自分達の知人、友人、仲間そして私たち自身の回りをよく見てみると、結構明るい話が多い。

というか多くなっていきました。

明るいっていうのは何かっていうと、妊娠、出産、結婚、彼ができた、彼女ができたっていう類いの話題です。

中にはあります。

最近別れたんです…、なんて話もあるんですが、しばらくすると、明るい話を持って帰ってきます。

改めて思うのは、WOMBって縁起がいいっていうこと。

そもそも誕生には男性エネルギー、女性エネルギーの融合が不可欠。

なので、パートナーを引き付ける力があるのは頷けなくもない。

階段の頭の上と、WOMBの中にはクリムトのポスターが掛かってます。背面の書棚には画集もあります。

クリムトの絵もまた、引き付ける力があります。

WOMBの内装を考えていたとき、具体的なプランはほとんどありませんでした。
そんな中で、美和Fの趣向でクリムトのポスターを置くことにしたのは、想いと合致し、空間を満たし、今あるものをシェーカーにかけて出てきたから。もともと美和Fの部屋にあったものです。
それがクリムトの【抱擁(キス)】でした。

階段のところにあるのは、【人生の三段階】という作品で1905年に描かれたもの。

この絵は添付の写真です。
作品の一部を、アール・ヌーボーで流行した縦長の図柄で切り取って、ポスターにしてますが、よく見て下さい。

女性が赤ちゃんを抱いています。

まさにWOMBのゴールを象徴しているポスターとも言えます。

戻りますが、WOMBは縁起がいい。

その一端を担っているのがクリムトでもあります。

昨日は四人の常連さんが休みなのに来てくれました。
嬉しかった。

残り3日。

「また来て下さいね!」と言えない淋しさはあるけれど、「ありがとうございました!」は伝えたい。

今日も明かり点けます。

心からお待ちしておりますo(^-^)o

【翼ーあと4 日ー】

2010-11-23 00:03:38 | 【WOMB物語】
WOMBの狭い階段は、子宮につづく産道。

そもそもBARをやりたかった訳ではなく、WOMBをやりたかった私たち。

商売っけなしで、二階で狭い階段は、あえて求めていたものでした。

そして散々探した結果、この場所へのお導きと素敵な大家さんとの出会いがあったのです。

そしてWOMBができてすぐ、美和Fは自宅からピンクの翼を持って来ました。

もともとAngelなので翼はマストアイテム。

それを階段に飾りました。
そこに馳せる想いは、Re birth(再誕生)。

子宮-自分の原点-に還って、生まれ変わる。

そして生まれ変わっては、より輝いた自分で。

より自由に。

翼は、羽ばたく。

想いを乗せて。

11/23、祭日ですが、WOMBやりますね。

19:00~22:30ぐらいまで。
美和Fはこれないかもしれないので、いたら超ラッキー(v^-゜)ぐらいな感じでいらして下さい♪

ご来店お待ちしてまーすo(^-^)o

【最近のWOMB 】

2010-11-22 12:55:01 | 【WOMB物語】
最近のWOMBでは、こんなお客様が来てくれます。

「ずっと気になってたんです。」

ここは大井町、平和小路。
最近になってアド街ック天国で取り上げられたりして、スポットは当たったりもしたけど、ローカルな昭和小道であることに変わりわありません。

特にWOMBは2階でせまい階段を上がるので、よっぽどご縁のある人しか入ってこれなくなってます。

というか、入りずらい。

一日に一組ぐらいなんだけど、そんなご新規のお客様がいらっしゃるのです。

そしてそのお客様がこれまた一様に同じことをおっしゃられます。

「え~~、辞めちゃうの、残念です(T_T)」

カウントダウンの最中、去るWOMBは気になる小さな想いを引き付けます。

気になる店に入る、入らないなんて、些細でささやかな想い。でも一期一会であることには変わりありません。

最後にあの人たちに会いたいね、なんて美和Fと話してるのですが、最後まで新しい出会いはつづきそうです。

WOMBは想いを語る場、つながる場。

物語のエピローグはどんなキャスティングで。

それはWOMBのみぞ知るです。

今日も20:00~24:00まで絶賛営業中ですo(^-^)o


(写真はWOMBのカウンターの背面です。いろんなものが飾ってます。頂きものが多いのですが、ここも想いが詰まってます。)

【WOMB生む―あとがきとはじめに―】

2010-11-19 20:21:20 | 【WOMB物語】
そうそう。

旅はそうやって終わった。
Happili ever after めでたしめでたし!

一気に8本UPしました。もう5ヶ月も前のものを。でもそれには理由があるのです。

それは、帰ってからWOMB復帰初日の日のこと。美和Fにおみやげを持っていきました。前のブログに書いたプロポーズの話を携えて。
するとWOMBには常連さんをはじめとして、スメラ仲間のMACOちゃんも来てました。

shige!:「彼女にプロポーズしたんだ。」
するとWOMBはどっかん!大爆発!!

美和F:「それで返事はどうなのよ!」
shige!:「受けてくれたよ。」
またまたどっかん大爆発!!

するとかぶせるように美和Fが
美和F:「実は私もサプライズがあるの!」
shige!:「何さ?」

美和F:「あたし、お母さんになるの!!」

どっかん☆どっかん☆どっかんかん☆☆☆
隅田川の花火大会よろしくサプライズの乱れ太鼓ならぬ乱れ花火。
まさかのHAPPY SURPRISEでした♪

美和Fに婚約者がいたのは知っていました。
それは美和Fの物語だからここでは書かないけれど、
正直ご懐妊は予想だにしていませんでした。本人ですら。

こういう展開なんだ。。。

WOMBが生むBABY。新しい命。

これが、6月中旬の話。
今11月ですよね。
赤ちゃんが生まれるのは十月十日。予定月は1月、初産。

事態は急急急展開!

そうなのです。WOMB、今月26日で最終回になります。
本人ですら予想していなかった巡り合わせ。
もうお腹大きくて、カウンターの中大変です。
それでも元気にやってます。

今までほんとにたくさんのお客様に来て頂きました。
とりたててイベントはやりませんが、是非遊びに来て下さい。

ごめんなさい、告知遅くなりまして。
あと1週間。

カウントダウンです。

美和F、そしてshige!、元気いっぱいで営業中です!


【想いをカタチに】

2010-11-19 20:10:01 | 【チベット・満州・中国の旅】
飛行機は定刻どおり成田に着いた。
鼓動が激しいのがわかる。
ここでもなんども深呼吸という名を偽ったため息をうつ。

荷物を取って、ゲートを出たら彼女がいるはず。そしたら駆け寄ってすぐ抱きしめよう。それから、袖の中にある指輪を渡そう。
成田の検疫、入管までの距離はとてつもなく長いはず、なんだけど、なぜかあっという間についてしまう。
出国のスタンプが押され、いつもはなかなか出てこない荷物をなぜかすんなりと受け取り、自動ドアが開く。

するとそこには彼女がいた。
駆け寄り、周囲の目が気になりながらも、ぎゅっと彼女を抱きしめた。

さぞかし彼女はびっくりしたはず。なぜならずっと自分が離さなかったのだから。
理由は、抱きしめながら「どうしよー!」って思ってたから。
あまりにも長くなっちゃったので、離れて、ため息。

彼女、「おかえりなさい」
実はその言葉すら受け止められないくらい、どうしようと思っている自分がいた。そして「ただいま」とはいったもいののだんまりの自分。どうやら顔色が悪かったらしく、彼女はそれを疲れてるんだろうと思い、リムジンバスで帰ろうよと提案してくれる。

1度タイミングを失ったら次の作戦を考えるわけで、バス停でも気のない会話に上の空状態。久しぶりのご対面、それに付き合っても間もないわけだから、二人のペースは成熟していない。
ただ幸いなことに、リムジンバスに乗っていたの5人ぐらい。ガラガラだった。

そして意を決して切り出す。

「あのさ」
(沈黙)
「これからの生涯を二人で生きて行こう。結婚して下さい。」
そして彼女・・・

「よろしくお願いします。」

ちょっとフォーマルな返事に、誠実さと覚悟を感じた。
「ほんとにあたしでいいの?」
そういう彼女の奥ゆかさこそが一生をともにしたいと思わせる由縁。

彼女の手をとり、長袖に隠していた指輪をマジシャンのように取り出す。
左の薬指に指輪をはめる。すると・・

全然ぶかぶかじゃんんん!!!!

あれっ、あれっ、あれっ、と全部の指にはめてみる彼女。
まともに入ったのは親指だけ。
ははは・・・親指も悪くないんじゃない、なんてかなりきつめの思いやりあるフォロー。

二人にふっと笑いが生まれる。
一月ぶりに、唇が触れ合う。
緊張から解き放たれる。あとはもう、つもるみやげ話をざっくばらんに。
ぶかぶかの指輪のオチはまったくもって自分らしい。
つめが全然なってない。

想いをカタチに、そう思ってスメラをやってきた。

桜の植樹はできず、旅の目的は2転3転して、チベットで友だちを作るとなった。そして植える場所の選定までもいたらずでこれが旅の結果といえば結果。
それでもこの旅を総括するならば、more than perfect,パーフェクト以上の旅だった。

自分の想いに添って生きていくことが幸せの最短距離。

15年前の少し残念だった桜の旅は、15年後、かけがいのない出逢いをもたらし、引き付け、違う花を咲かせてくれた。
大切なのは結果ではなく、想いに添って生きていくことそれ自体。

魂はわかっている。どこに行けばよいのかを。
だからこそ、自分に素直に。心の声に耳を傾け、そして心の声と対話する。
ただそれだけでいい。

美和Fは言う。人は幸せになるために生まれてきた。と。
今も言ってる。

魂はわかっている。だから不幸にはなりえない。すべては自分の選択で自分が求めているもの。一見不幸に見えたとしても、それを通して、自分が成長を望んでいる。

想いは裏切らない。

想いをカタチに。それは果てしなくつづく。πのように。∞のように。

僕たちは想いを生きる。

これからもずっと。
これからもずっと。

【機上にて-成田-】

2010-11-19 19:44:11 | 【チベット・満州・中国の旅】
荷物をまとめ、LEOを出ます。

そこにはCHRISがいて、MARIがいて。見送ってくれました。
来た時は、空港までバスで市内まで来たけど、帰りはモノレールに乗ります。モノレールがあるとは全く知りまあせんでした。バスよりちょっと高めだったけど、快適・便利。最終日も全てが新しい体験です。

すると駅のホームで日本から電話が。
お客様からでした。帰ってすぐの土曜日に工事が決まっていた案件でした。

日本に帰る。その気持ちが高まります。

そして、その高ぶりは人生でもっとも最高潮になります。
それは満洲里まで遡ります。そうあのロシアの国境の街。

あの街で、決めたことがありました。

「指輪を買おう。」

満洲里のそこぬけの青空、もてあます時間、国境の街というシチュエーションが気持ちを駆り立てました。

プロポーズをする。

出逢ってから3ヶ月、付き合い始めて2ヶ月ちょっと。彼女のことよく知らない。彼女もまた、自分のことをよくわかってない。

それでもなお、この人と人生をともに歩みたいという気持ちは、光のボールとなって現れました。最初はテニスボールぐらいだったのが、バレーボールくらいになり、最後はボールの中に自分がいるぐらいになりました。

どうやって渡すかはずっと考えていたけれど、まだ考えている。なんて言おう、どういう演出で、どういう風に・・・・
緊張でため息を何百回となくつきました。

飛行機の中で緊張していたのは、どうやら、というかどう考えても自分だけでした。
刻一刻と時は過ぎる。
中国の旅は終わる。でも、一大イベントはこれから。

彼女は成田に迎えに来ている。
飛行機は順調に成田に向かっている。

光のボールは、自分を超えて、飛行機全体を包みこみ始めていました。

指輪をカバンから出して、袖の中に隠しました。

窓の外はスカイブルーの空と眼下には白い雲。
青い空、雲海の上を、光のボールは飛んでいました。
その光は、月からでも見えるように光っています。

アナウンスが聞こえてきました。
当機はまもなく着陸態勢に入ります。

シートベルトをお締め下さい。


【旅が終わらないー北京ー(4)】

2010-11-19 00:48:48 | 【チベット・満州・中国の旅】
天安門前のストリートはまさに中華帝国を思わせます。路面電車が行きかう石畳のあるストリート。2008年のオリンピック時にかなり整備が進んだようでした。通りの左右には、外資系ブランドのショップが左右に軒を連ねています。つくりは、トラディショナルなチャイニーズスタイル。

天安門はとてつもなくとてつもなく広く、そのスケールの大きさに幾度もため息が出ました。

紫禁城は故宮博物館として一般公開されています。

門一つとっても、とんでもなく大きい。時が時ならば、ここは皇帝の邸宅であり、執政が執り行われていた場所。
複雑な思いに駆られました。

かつての中華帝国の中心がこんなにも開かれている。

天安門事件やダライ・ラマ、今ではノーベル賞受賞者ですら、情報が閉ざされているこの国で、完全に手中にあるものに関しては、権威のコントロールが感じられました。手の内、手の平の上ならば、自由にしてもよい、むしろこれが私たちの器であり、大きさだ。寛容だと、物語っているようでした。

そう思いつつも、中に足を入れる。何万人という観光客の中の一人として。

天安門の前に大きな毛沢東の写真が飾られています。CHRISは毛沢東について、中国建国の本当に偉大な人だったと言っていました。ただ彼も間違ったしたことがある。それは・・・

といった後、自分が続けて「文化大革命」と言うと。彼女は、That's right!間髪入れずのレスポンスでした。

前日に見た京劇は、「さらばわが愛-覇王別姫-」の映画の中にある覇王別姫という演目でした。この映画の中でも文化大革命時の中国も描かれています。同性愛は当然のこと、京劇も虐げられていました。当時は「総括」せよ「自己批判」せよとの詰問に、毛沢東の正義の名の下に数々の逮捕と粛清が行われていました。疑わしきもの罰せられていました。山崎豊子の「大地の子」でもその当時が描かれています。

この時代のことを、中国人の彼女が間違っていたと表現したことに、希望を感じました。

なぜならそこに自由意志を感じたから。チベットのでガイドのTENZINは、ダライ・ラマのことを"political isuee(政治的案件)"といい、自分なりの見解を伝えることはしませんでした。それは、確かに観光客には話すべきことではなく、職を守るためにも、民族の本音を守るためにも、中国と折り合いをつけつづけるためにも、必要な回答でした。

文化大革命の是非というのをここで語りたい訳ではありません。ガイドのCHRISが、自分の見解を伝えてくれたこと、そして、中国共産党の全てを丸吞みに支持しているのではなく、自分の意思を持って、この国で生きているということ。そのことに希望を感じたのでした。

きちんと自国の批判をできることは、すごく大事なことだし、健全です。是か否かという次元ではなく。是か否かを話し合える自由がそこにあり、是という意思、否という意思を持てることに成長できる兆しや光を感じます。

紫禁城の入口に当たる、正陽門に上りました。ここは60年間開放されていなかった門で上海万博を記念して公開に踏み切りました。

門を上ると、CHRISは紫禁城のつくりと成り立ちをを話してくれました。その中で気になったのが方位のこと。

ここでは十二子、干支が方位になります。禰丑寅兎辰巳・・・。そして太陽の方位、星の位置に合わせて建築されています。魔の入る隙間はなく、天の気が流れやすくなるようになっています。自然や宇宙の力、天の力というものを理解して作られている。あらゆる寸法も、向きも、造り方に至るまで、理に適い、天に適っているのです。

背景に宇宙がある、底知れぬ大きな力を感じました。中華帝国というか、世界の中心として設計し、建築されています。そのヴィジョンの大きさには感嘆させられました。とてつもなく大きい領土、星の数ほどの人民、多様な民族を司る意思と責任を感じさせました。

門を出て、中をみてもそう。皇帝が歩く道、女官が住む場所、仕来り、礼儀があります。皇帝の座る玉座、これも壮麗でした。康煕、雍成、乾隆の時代、隆盛、栄華を誇り故宮、紫禁城は、世界の中心でした。

それは欧米、アフリカ、南米、オセアニア、中東は入ってないにしても、当時の版図からすれば、そう言っても過言ではありません。勘違いも、時代の様相で、常識になりえる。その時代の言語で語らねば、その気持ちも理解できません。

不思議なことに入口のセキュリティでは水、飲料水の持込は禁止されていたけれど、城内で高い値段で売られていました。熱いは、広いはで、午後を過ぎるとじわりと疲れてきました。

CHRISの解説は当然英語な訳で、全てわかるわけではありません。でもほんとに一生懸命やってくれました。短期の滞在でその土地の人と仲良くできることはそうありません。とてもありがたかった。

紫禁城の外に出ると、観光客向けの、皇帝のコスプレ写真を撮ってくれる写真館がありました。CHRISはしきりに、あれやろうとすすめ、年甲斐もなく着てみました。着てみると、これがなかなかでその気になります。

黄色い皇帝の正装をして、気恥ずかしさと同時に、かつての皇帝のことを思いました。

CHRISとはお昼を一緒に食べて、すぐお別れしました。

彼女にもボーイフレンドがいて、彼の話をし、こちらは彼女の話をし、互いの恋花で盛り上がり、ノーサイドで再来。

衝動は静まりました。

気持ちの揺さぶりがある中で、紫禁城。心の振り子の行き来が歴史に連動して心身ともにどっぷり浸かれました。

そして、楽しかった。

LEOに戻って、洗濯物をもらい、BARでメールをうちます。彼女に。

明日帰る。と。


【旅が終わらないー北京ー(3)】

2010-11-19 00:39:57 | 【チベット・満州・中国の旅】
また試されました。

So what's ?(だから何よ!)

旅は終盤の終盤。北京の物語はボーナストラック、だから別にただ楽しめばいい。ガイドさんが美しければ、流れに任せて食事したり、酒飲んだりがあってもいい。

本来なら。

でも気持ちの揺さぶりは極と極を振り子で動きます。気持ちがざわめいている。その事実が重要なのです。

実はここまで嘘をついいてきました。そこに悪意もよこしまな気持ちも何一つありません。
この期に及んで告白すると。

実はこの旅はずっと二人旅でした。

極があるからこそ、揺れる事実に意味があり、揺れの振幅に戸惑いとときめきが左右します。

旅に出るひと月前、全身を竜巻に抉(えぐ)られる経験をしました。身体の中を隙間なく、渦のうねりがグルグルと回り続けました。そこに極はありませんでした。その発振がどこかはわからりません。地殻のマグマから湧き出でる熱い溶岩が、その竜巻に間断なく飲み込まれていってました。

衝動。

いかんともしがたい。

「彼女」と出逢ったのです。

そこには予感も、運命も、ドラマも、演出もなく。

ただ出遭う。

そして、出遭って3回目の食事の後、三軒茶屋のJAZZ BARで、想いを伝えました。付き合う前から、中国・チベットの旅に行くことが決まっていました。いきなり二人は離れ離れになるのは承知のうえ。 

ところが、旅の祈念に伊勢のお参り行く時も、彼女は一緒に来てくれました。空港にも見送りに来てくれた。旅に行く前の二人は、互いを知るための初心者マークをつけた、カップルでした。一緒にいる時間の一瞬一瞬が、互いを知るための過程でした。

旅に出る時、連絡を取るのは、1週間に1、2回程度のものだと思っていました。ところが、この旅で、連絡を欠かしたことは1日たりともありませんでした。hotmail、ショートメール、電話そしてこのブログ。心を通わせました。旅のさなか、特にラサでは、桜の植える場所の行方に一喜一憂していました。そのときの気持ちのUP&DOWNを知っているのは彼女ぐらいのものです。時に、励まし、勇気付けてくれました。彼女なくして、この旅はなかったと言っても過言ではありません。

一緒にいた訳ではないけれど、まさに同行二人だったのです。

旅のもうひとつのテーマは、なぜよくも知らないこの人を、深く愛してしまうのかということでした。理由を知りたかった。

それくらいの存在がありながら、揺れた事実。

そこに動揺を憶えた訳なのです。

そして紫禁城に行きました。その人と2人で。