Sugarのちょっとお寄りなさいよ

ジャズ、クラシック、オーディオ、そしてコーヒーの話題をお届け

歌姫SARA GAZAREKの再来日に備えて予習です

2007年05月27日 | Jazz

愛しのサラ・ガザレクが再来日するというインフォを頂いた。
5月31日~6月2日まで、東京・コットンクラブでの3デイズ。ポスト・ノラ・ジョーンズってことで、今話題の歌姫ですが、その宣伝文句が「オーガニック」というのがどうも気に入らないなぁ。(閑話休題)
さて、そんな素敵な彼女の歌を聴きに行く前に、You Tubeでちょっと予習をしていこう。で、調べてみたら、な、な、なんとどっさりある。こりゃ聴き放題、見放題だな。版権どうなっているんだろう。でも彼女のHPにある動画と同日収録のものがあるから、内部流出なのか? と思ってしまいますが、どうなんでしょう。というわけで、新機能に挑戦。

サラ・ガザレク "More"

サラ・ガザレク "Blackbird" and "Bye Bye Blackbird"


とにかくたくさんありすぎてもう満腹。
PS
やっぱりドレスをちゃんと着て出演して欲しいなぁ。コットンクラブでも。
そうそう、TV出演した際には、しっかりメイクしてたから、ぜひ日本でも
しっかりとしたメイクで登場して欲しいと思うのは私だけ? ≦(._.)≧


KEF君の旅立ち : かわいい子には旅をさせよ

2007年05月26日 | Audio

KEF105/3の修理の受付がついに受理されました。\(^_^)/
なんせ依頼してから早2ヶ月、しっかり待ちましたから。(^^ゞ
長いような短いような複雑な気分。今回お頼みしたのは山形にあるAudiolabというスピーカー修理工房。いろいろな人に聞くとここがベストとのお話を頂いたのでここに決めました。メール対応もとてもしっかりしており、メールの言葉の端々に「自信」のほどが伺えました。それにしても今頼むと修理完成が8月とのことなので、スピーカーの修理を考えていらっしゃる方は、早め早めの手配が肝要かと思います。
さて、昨日梱包用の箱が宅急便で到着。想像通りのドでかい箱が2つです。どうもこの梱包箱は、今回KEF用に特注してくれたようで、中もしっかりKEF君のサイズに整形されておりました。梱包手順の注意書き等も入っていて超親切なお仕事。この仕事が綺麗というのが、流石でありまして特に感心いたしました。
今日は朝からKEF君の「有終の美音チェック?」をして、キレイキレイに拭き掃除をしてあげて、プチプチでまずはラッピング。よっこらしょという感じで箱詰めにして、山形まで運ばれて行きます。
「ちょっとしたコツがありますから」とのメールの指示通り、完全にシュリンクされて形でKEF君がピッタリ収まりました。写真取り忘れたなぁ。梱包中も撮っておけば良かった。失敗。(写真は発送を待つKEF君)
まぁ、修理の進捗をメールと写真で送付してくれるというサービスを行ってくれるとのことなので、その模様はBlogにアップしちゃおうかしらん。
というわけで、我が愛機、KEF105/3が旅立ちました。
取り敢えず<いい日旅立ち>をウッディ・スプリング・トリオで聴きながら。
このネタは、那須のオフ会に参加した人しかウケないですね。
オーディオラボ http://www.audiolab.co.jp/sptop.htm
 


縁(えにし)の糸を紡いで:Aria/BEBO FERRA-PAOLINO DALLA PORTA

2007年05月23日 | Jazz
先日(4月5日)、My Secret Room というBlogで、カウンターが111111になる日を当てるというイベントがあったわけですが、なにやら瓢箪から駒という状態でCDをいただいてしまいました。うーーん、凄い企画だ。
で、今日はその作品『Aria』をレビューしちゃいましょう。ギターとベースのデュオ作品な訳ですが、なにせ、昨今の欧州系ジャズに弱いゆえに、実はどちらの奏者も知らないでーーす(大爆)。それにしても、日本のリテールショップがUnited Arrowsだというのが、ちょっと謎なレーベルObliq Soundからのリリース作品です。(もしかしてTシャツだけか?)
高音質を売り物にしているレーベルだけあって、本作もなかなかの好録音盤。ただし、ラジカセやシステム・コンポーネントクラスのオーディオで聴いてもまったくこのレーベルの良さは、分からないかと。(^^ゞ
演奏については、My Secret RoomさんのBlogをご参照いただくとして、生ギターと生ベースのデュオということで大方の方が想像しているサウンドが出てきます。(爆)
しかしながら、この盤にある「静寂感」を聴き取るのはちょいと大変です。それにしても音質は、エクセレントです。生ギターの演奏雑音もリアルで、個人的にはガット弦での演奏より、スチール弦のギターを弾いている方が聴いていて楽しいですね。
さて1曲目のベーシストのポルタ作の<コーラル>。うん? これ出だしは交響詩「ステンカ・ラージン」からのアダプテーションじゃないの? まぁ、いいか。
2曲目は<マチスズ・ダンス>。そうあのマチスですね。これまたマイルスの・・・。というわけです。もう1曲目2曲目でニヤニヤしちゃいます。いいです。
お気に入りは、5曲目、6曲目、8曲目。6曲目の<マイ・マンズ・ゴーン・ナウ>はご存じガーシュインですが、僕はテーマ処理よりアドリブ・パートの方が楽しめました。8曲目のトラッドも名曲です。というわけで、なかなかの秀作かと。
ここからはやおらオーディオ的なお話を。上述のようにラジカセでは本当の音が鳴らないだろうと書きましたが、これは私の大好きなMA Recordingsの諸作も同じです。ある程度のステレオを持っていないと、その音楽性までも汲み取れないということに成りかねない作品かと。話は脱線するのですが、オーディオ・マニアの方が聴く盤というのがあまりにも固定されていて、確かにそれぞれいい音の盤なのですが、音楽的にそれがいい盤かというと、どーーーも???となることが多いんですね(すべてではないですよ)。そういう方達にこそ、この『Aria』のような盤をコレクションに加えて欲しいと思いました。
本盤はジャケット製作も素晴らしく、ドイツ製作&プレス盤と書けば分かってくれる人は分かってくれるかと。(^^ゞ
脱線次いでにこの盤についてもう少し書いちゃいますね。
ベース録りに、もっと神経を使って欲しいのです。間違いなくオーサリング時にフィルターでローカットしています。たぶんロー(低域)のノイズが相当入っていたのでしょう。とはいえ、50Hz以下の信号なのですが・・。
後は録音はもちろんデジタル録音なのですが、定位をもう少し寄り添った形で収録して欲しいと思った次第。インティメートな感覚が重要かと。
ちなみに私、最初にこの盤を聴いた際、3曲目から爆睡モードに突入、気がついた時には9曲目になっておりました。
糸ものとイタものの絡み具合が秀逸です←Suzuck様
微睡める作品こそ、秀作です。←誰かの受け売りですが。
Obliq SoundのHP http://www.obliqsound.com/indexflash.html

瓢箪から駒が出るか?:Benchmark DAC1を試聴する

2007年05月21日 | Audio
成田邸での試聴の際に、敢えて動かしていない機器の一つにBenchmarkのDAコンバーターであるDAC1があった。「思うような音がしない」とのご託宣であった。そりゃ、もったいないなぁ、と言うことでお借りすることに。
このDAC1は、2チャンネル、24ビット、192kHz対応のDAコンバーターである。DAC1は192KHz対応で、数値上は52kHzまでのアナログ帯域再生を可能にしていると、Webには書いてある。
その日、持ち帰ってすぐに自宅でセッティング。
CDP→平方謹製デジタルケーブル(RCA-BNC)→DAC1→オーグライン(RCA-RCA)→SD05→Across2000+カブトン線(クロスWire接続)→Acustik-lab OPUS
これって実際は、SD05のアナログ入力へ入れているわけですけれど、ダブルDAC接続って感じですねぇ。(^^ゞ
成田さんが言う「思うような音」にならないというのは、一聴して分かった。
クリアで解像度も物凄くあり、かつスピード感がてんこ盛りの音なのだ。聴き方(書き方)を換えてみると、耳が痛いサウンドなのかもしれない。
DAC1の音はまさにヴェールを一枚はいだようなという音が確かにする。余りに情報量が多くて鮮烈な音がするので、いわゆる耳が付いて来ないという現象が起こる。たぶんこれを言っていたのだなぁ、と勝手に推察してみた。高域の輪郭がかなり強調されて聴こえるのでCDによってはかなりキツく感じる。実際にマンハッタン・ジャズ・クインテットの新作は、あまりの五月蠅さに思わず、CDから引きずり出したくらいである。
ただし低域の質感は、このDACは期待度大で、最低域の不足もなく、かなり引き締まった高解像度の低域であり、中高域の癖(なのか?)を取ってあげれば、絶対に鳴るぞ、との確信みたいなものを最初の試聴で聴き取ることが出来た。
実は、けっこうあっけなく良い結果も出た。まずデジタルケーブルをケンブリッジオーディオのものに変更。これだけでも中高域の癖みたいなものが取れた。これにより音場の広がりが明確になり、柔らかい音が出た。しかし、当初から定位が平板であり、各楽器がフロントに一直線に並んで音が出るという感じは、この処置だけでは駄目だった。そうなのだ、写真にあるように足にカーボンブロックを敷いて(3点支持は、駄目でした)、その上に重しとして「花瓶」を載せたのである。
これだけで、いきなり音場感、特に奥行き表現が向上してしまった。これをやっている僕自身も驚いたが、愚妻が「とってもいい音になったじゃないの。最初とは別物の音ね」との発言もあり、こちとらもビックリ。これを「花瓶のプラシーボ効果」と命名。うそうそ。
しかし、音源の持つダイレクト感はやや薄れたものの、この「音」は捨てがたい。もし僕がSD05を持っていなかったら、このDACはプライオリティが高いなぁ。デジタル出力のあるCDPをお持ちでアナログ・アンプをお持ちの方こそ、このDACを聴いてみる価値は大いにあると感じた。DACで音が変わって額から汗がダックダックという落ちで許してください・・・・。
PS
たぶんこのDAC1はプロ用(スタジオ用)ということもあって、かのマスタリング・エンジニアのダグ・サックスもしっかり導入しているとのことだ(映像音源作成と聞いているけれど)。今回のものは、ラックマウント仕様ではないものなので、どうしても「置く」という形になる。この「ラックマウントで固定する」というのが、鍵なような気がしている。つまり振動させないで使うのがこの機器を最も最上に使うノウハウだと思った。
少し長くお借り出来るとのことなので、アンプのマランツ君にも繋いで聴いてみよう。

久しぶりの定点観測:成田邸、激変の真相を探る

2007年05月20日 | Audio
19日の土曜には、ジャズ評論家の成田さんのご自宅を訪問して参りました。すでにオーディオだけでの訪問としては、3回目となる。
前回(6ヶ月前)から今回の間に、それはそれは恐ろしいぐらいにオーディオのグレードを上げていらっしゃるので、聴かせていただきに参上いたしました。
使用機器一覧は前回の拙Blogを参照していただきたいのだが、この間、新しく購入されている機器をざっと指折り数えても10は下らない。大きいところでは、CDPにソニーのSCD-1(超美品!!)を新規導入されているし、ラックも全く新しいものに変わっていた。各機器の下のアンダーボードもクリプトンのAB-2000Bが1枚にAB-3000Bが2枚、ズラリと鎮座しておりました。恐るべし。スピーカー下にあるボードもアリコバのYST-64という素晴らしさ。ちなみにSCD-1の下にもう一枚YST-64がありました。ふぅー。
写真をご覧頂けば分かるようにスピーカー回りが激変している。この部分だけでも相当に手が入っていることがお分かりいただけると思う。セッティングの追い込みはイージーレーザーラベラーBDL210Sを使用されていた。赤い光を見せていただいたが、これまたネットで購入されているとのこと。凄いなぁ、本当に。ちょこんと乗っているツィーター。ハイ、ムラタですねぇ。これが有ると無いとでは・・・。
また各機器はオーバーホールに出されている。山水のアンプAUα907XRや、SCD-1などキーになる機器がすべて完全リペアされて帰ってきているとのことだった。それにしても907の側板の突板の仕上げがバーズアイでビックリ。とても綺麗なことに感動いたしました。
さて、音である。一言「素晴らしい」。実にリジッドな音がしている。奥行き表現は広大だし、低域もさすがに60Hz以下は出ていないものの、切れが良く、よく締まっている。実体感のあるバスドラの音にはノックアウトされました。以前はこの低域部分がちょっとファットな雰囲気を醸し出していたため、中高域にまで悪さをしてしまい音を濁していたように感じました。それが今回は全くなくなっています。僕の趣味からするとかなり絞り込みすぎているようにも思いましたが、この音を心から堪能しているご様子がうかがえて、こちらまでとても嬉しくなっちゃいました。(^^ゞ
いずれにしても、旧マシーンを愛でつつ、その底力を遺憾なく発揮させてあげようというコンセプトに痛く感動しました。まさに一台一台の機器に愛情たっぷりーーーなのであります。使いこなしとは、かくあるべしと勉強させられました。
さて、成田邸で、氏が不満としているのが、とあるDACである。思うように鳴ってくれないとのご託宣。ヤフオク行きかもとのことだったので、貸してくださるとのこと。このDACについては、面白い追試が自宅で出来たので、別項にしたいと思っています。
いろいろお聴かせいただいてありがとうございました。
怖い音のするベーシスト盤が早くリリースされるのが楽しみですね。\(^_^)/

紫電改2号機を試聴する

2007年05月15日 | Audio
Elekingさん作成の電源ケーブルの新作「紫電改2号」を今回もお借りすることが出来た。 \(^_^)/
 
前回の「日本大白鳥」については別記の通りだが、導体自体は基本的には同じものだ。しかし、そう、しかしなのだ。僕には、全く別物に聞こえた。
一番の違いを一言で言えば、ノイズフロアの下限が下がったことだろう。物凄く静かになった。この静粛性は、かなりの驚きで、無音のところから立ち上がる音像の出し方が、今まで使用していたベルデンとはかなり違っていたので、超ビックリ。ベルデンの電源ケーブルもかなりの静けさを保っていると思っていたのだが、今回の紫電改2号とはそれこそ「月とスッポン」の違いなのだ。これは聴いていてとても気持ちの良いものだ。しかしこれを聴いてしまうと、ちょっと元のベルデンには戻せないなぁ。ベルデンが五月蠅く感じたのは初めて。
もう一つ日本大白鳥と違うところは、その仕上げが極上であることだろう。日本大白鳥も聴かせていただいてその作りにも驚いたが、その仕上げはやはり試作品という範疇にあったと思う。今回の紫電改2号は明らかに製品クラスの仕上げである。非常に美しい。思わず息を飲む凄さである。
あまりにも音に透明感のある電源ケーブルなので、調子に乗って今日はECMの作品を立て続けに聴いてしまった。これがしっかり嵌るのだ。ピアノの響きが美しい、またバスドラやベースの立ち上がり、立ち下がりの見事さ、音場情報の正確さなどを見事なまでに再現してくれる。
当然ながらクラシックも聴いた。これが完璧に嵌るんだなぁ。これはやばいです。クラシックが鳴るというのは想定内のことではあったが、これまたタップリ聴かされてしまった。聴く作品、聴く作品にオーディオ的快楽が十二分に感じられた。新しい録音の盤がいい音で鳴るのはごく当たり前として、古い60年代や70年代に吹込まれたDGGの作品にもこんな音が入っているのか!という体験が出来る。まさにこのこと一つをとっても、このケーブルの素晴らしさが体験出来る。
「では、古いジャズはどうなのよ?」という声が聞こえて来そうだ。
僕も意地悪だから、そこは抜かりない。プレスティッジ、コンテンポラリーなどのモノラルから、デジタル録音以前の作品群までじっくり堪能させてもらった。これまた良いのである。なにしろ躍動感が出まくりとなるので、これまた楽しくてしょうがない。中域の充実には目を見張るものがある。
蛇足ながら、Elekingさんのところでエージングはしてあると思いきや、日替わりメニューのようにして音が変わっている。本日4日目だが、昨日とは違う音が出ている。こうなるとどこまで変わるか見届けてから、返却させていただこうと思っている。Elekingさん、もう少し貸してください。≦(._.)≧
海外のコテコテ電源ケーブルの「濃い音」も楽しいものだが、やはり僕らは日本人なのだ。メンタリティー的にもそして音的にもこの「紫電改2号」の素晴らしい音にシンパシーを感じる人は多いと思う。
■紫電改制作記はこちらをご参照ください。

I don't believe That! : エバンス名盤の再発CDに今頃、驚喜乱舞

2007年05月07日 | Jazz
いやはや知らないということは恐ろしい。何気なく行ったレコード店で何気なくビル・エバンスの『You Must Believe In Spring』(WB)の輸入盤CDを手にした。前回のCDコンサートでも好評だった1枚で拙ブログでも一度この盤について書いています。
ジャケット裏をこれまた何気なく見ていると、な、な、なんと3曲も増えて(追加されて)いるじゃないですか。
Without A Song、Freddie Freeloader、All Of Youの3曲!!
自分の目を疑いましたね。「未発表があるんだ、キャホー!!」って感じです。あるWebを見たら「2003年の再発盤には3曲のボーナストラックが追加収録された」と解説されている。知らないとは実に情けないが、もうこうなるとすぐに聴きたくなるのはジャズ・ファンの性。アッという間にレジでお買い上げです。
家へ帰って早速調べてみた。頼りになるのはディスコグラフィーということでいつもの定番Jazz Discography Proojectを見ても載っていない。もちろん中山さんのエバンス本にも書いていない。ちょっと肩すかしを食らった感じ。この位のことでは更新されないのかなぁ? 不思議。
この3曲はまさに同日(とは言っても3日間だけど)、同一メンバーによる録音。しかし2003年に出てきただけあって、リミックスとマスタリング・エンジニアは、オリジナルのアル・シュミット→フランク・ライコのラインではなくて、ジェフ・マジッド→デビッド・ドネリーとなっている。
さて、注目の演奏なのだが、これまた拍子抜けするくらいに「明るい」。つまりアウトテイクにしている理由は、コレだけですね。まぁ、この盤のテーマでもある「暗~い」イメージには合わないというだけ。演奏は目を見張るほど素晴らしいものです。上記3曲の曲目を見て「あ、この曲知っている、知っている」と感じた貴方、心地良い裏切りに合うと思いますよ。私としてはこの盤の持つイメージは大切にしたいので、この3曲を別の曲と一辺に聴くことはしないでしょうが、間違いなくこの3曲だけ独立して聴き込みたいと思わせるプレイです。
ミックスも同様に西海岸的明るさがあって、エバンスの「晴れ」の部分が非常に上手く聴こえて素晴らしい仕上がり。ジグムンドのバスドラの連打なんて滅多に聴くことが出来ないですから。難は、ゴメスのベースがこの時代以降のエディの音になっちゃっています。新マスタリング(ミックス)でオリジナル部分のベースの音とこの3曲で一番違うのが、やっぱりこのベースの音かも。オリジナルの盤の曲の方が、いわゆる本来のベースの音がします。ピアノも「明るい」音で、これは「有り」です。もしこの盤をお持ちでないなら、このCDはオススメですよ。
それにしてもジャケ写の色が薄いんですけれど。暗ーーーーいイメージ台無し。
追記
Jazz Discography Proojectに今回のデータを追記していただきました。
Thanks shaolin様 感謝、多謝。

サラにマルガリータ、侮れない女性ボーカル2作

2007年05月06日 | Jazz
「これも聴きなはれ~」という感じで手元に送っていただいた盤が2枚。
1枚はサラ・ガザレクというシンガー、もう一つはやや舌を噛み切りそうなマルガリータ・ベンクトソンというシンガーの作品です。
どちらも女性ボーカルなのですが、これがとても妙~な雰囲気を持った盤2枚なのでご紹介いたしましょう。
前者のサラ・ガザレクの盤は、すでに日本でも発売されているデビュー盤『ユアーズ』(西海岸のクラブ、ジャズ・ベーカリーでのライブ作もあるのですが)の次にリリースされる予定の盤でタイトルは『リターン・トゥ・ユー』。
ジャズじゃないと言えばその通りだし、ジャズだと言っちゃえばジャズなのかもしれないというその「浮遊感」がとても素晴らしい作品だと思います。僕はたぶんそのスイートな「声」にやられたのかもしれないのですけれど・・・。バックはしっかりとしたピアノ・トリオ、でも出てくる音は、上手く言えないのですがフォーク・フレーバーがタップリという感じで、そこがこの作品の聴き所なのかもしれません。OMAGATOKIから5月23日発売。
注目なのは、録音エンジニアとマスタリング・エンジニア。録音はジョエル・モス。そもそも40年代からTVの“音”方面の仕事をして、その後、映画のサウンド・エンジニアを相当長く行っている人。グラミーも取っている大ベテランなんですねぇ。なんか聞いたことある名前だよなぁと思っていたら、ピアノのビル・チャーラップのプロデューサーとしてしっかり載っているじゃん!と気がついたんですが。それにしても探すといろいろ出てくるものです。リッキー・リー・ジョーンズなんかも彼がやっているんですね。そしてマスタリングがバーニー・グランドマンという布陣。そう、判る人には分かる人選。ハイ。音がめちゃくちゃリアルです。
たぶん今年夏以降のオーディオ・フェスタ系にはかなり使われるんじゃないでしょうか。グランドマンのマスタリングでベースが弾けて(はじけて)います。サラのボーカルは超リアルです。試聴はここで。
さて、後者のマルガリータ・ベンクトソン盤は、昔々「ザ・リアル・グループ」ってボーカル・バンドがありました。マルガリータ(どうもお酒のようで、なんなんですが)は、そのバンドのリード・ボーカルを務めていたお姉~様。このバンドの名前は覚えていましたが、マルガリータは覚えてませんでしたねぇ。彼女が独立(?)してソロ歌手に、という感じでしょうか。ソロ・デビューといっても41歳。うーむ。ジャケットも渋いですねぇ。
でもです。取り敢えずその声を聴いて欲しいんですね。もうウットリなんですから。ぜひここで試聴を。6曲が聴けます。欧州では昨年10月にEMIから、日本ではスパイス・オブ・ライフから5月23日リリース。
こちらは、ジャズとボサノバの名曲集といった趣で、ひたすら謹聴です。そうなのですね。これまたとんでもなく音のいい盤です。声のリアルさ、バックのサウンドなど、ゾクゾクものです。総勢30名からなるスウェーデンのミュージシャンの素晴らしさがこの1作で分かる!と言ったら大袈裟でしょうか? そのくらい演奏、そして彼女の歌が、とても素晴らしい作品です。
さてこの2作、内容は全く違うのですが、その「声」が実に色っぽい。今日なんか3回も聴いちゃったし。久々にボーカルにドップリ浸れる1日でした。

今日は一日ジャズ三昧:ホント、聴き疲れしそうな一日

2007年05月05日 | Jazz

5月5日は、NHK-FMで『今日は一日ジャズ三昧~マイ・フェイバリット・ジャズ』というのが、13時から25時までオン・エアされている。ましてやそのほとんどが生放送というのだから驚いた。ただいま22時で小川充氏がDJをされている。70年代のスピリチュアル・ジャズをかけているのだが、この辺は一番聴いていた時代なものだから「そうそう、そうだよ」ということもあるけれど「ジャズで踊る」なんて言われると、そうじゃないよなぁ~といきなりついて行けなくなったりするのだけれど。
さて、いずれにしても12時間連続でやるということが今の時代に凄いことだと思う。児山さんにしたって、もう70歳を超えているし。これはこれで大変なことです。先日、お電話をしたときにも「これがあるから、体調不良になっちゃまずいので、節制しているんだよね」とのことでしたから、この番組にかける児山さんの意気込みがまるで違うのです。本当に頭が下がります。≦(._.)≧
さて、10時までで約60曲がかかっている。
オン・エア曲は、ぜひここをご覧頂きたい。古いものから、新しいものまで十人十色です。これがほとんどリクエストだというのですから、本当に驚きです。
この時点でも、いまだマイルスは1曲もかかっていないのが私的に凄いと思った次第。これはリスナーの方が健全ということなのかどうかは分からないのですけれど、リクエストしてまで聴かなくても自宅でマイルスは聴くモンね的なことなのかなぁと推測しています。
一番驚いたのは、映画『スウィングガールズ』を見た現在高校生・中学生達からのリクエストでした。<シング・シング・シング>はやっぱりいいものなぁ。これはとても嬉しかった。こういう若い世代がジャズを活気づけてくれればと思った次第。
もう一つ驚いたのがダラー・ブランド(アブドゥラ・イブラヒム)の<ウェディング>という1曲。『アフリカン・スィート』からの1曲だけれど、これには驚いた。とても良い曲なのです。クラシックがお好きな人には絶対お勧めいたします。録音はもちろん折紙付で優秀です。
それにしても渋い曲がずいぶん揃った感じです。
皆様はお聞きになりましたでしょうか?