17日にチューバホーンさん宅でランカスターを聴かせていただいた。うーん、やっぱりいい、タンノイは。近年の新しいタンノイの音は、一生懸命に今の音(新録もの)を追いかけすぎて、何か大切な音を忘れてきているのではないかと思わせる音がすると感じていただけに、このランカスターからは、いい意味で古き良き時代のタンノイの音が迸り出ていたのがとても印象的でございました。
さて、SD05とトラポの相性といえば、今回はいい体験をさせていただきました。ソニーのMS-1(改)、同じくXA55ES(改)、そしてSoulNoteのsc1.0SE-D(これまた改)の3機種を揃い踏みで聴かせていただいたのです。なかなか有り得そうでこんなチャンスは滅多に無いのですから。
で、まずはMS-1。これはSD05の純正組合せでもあり、定評があるところ。このトラポを使った時の音の滑らかさ、清らかさは別格のものがあります。極論になるかもしれませんが、MS-1はやはりクラシック専用機かと聞かせていただいて再認識いたしました。大編成のクラシックからピアノ・ソナタまで、クラシックという範疇に収まる物なら、この組合せがベストと断言できます。しかし、ジャズを含めたポピュラーをMS-1で聴くとなると、少なくとも私には不満がありました。「やはりタンノイでジャズは鳴らないのでは」と本気で思っちゃいましたから。そうなんです。躍動感みたいなものが無いのです。
ところが、これをXA55ESに変えた途端に、「お!、なかなか行けるじゃん」となりました。そう言う意味でこのXA55ESはその存在感がなくなるということはないでしょう。しかし、です。音の粒立ちも、そして音のキレも格段に良くなって、次から次へと持参したCDをかけて行くと、このCDPにもやはり欠落しているものを感じ取りました。それはMS-1が持っていた奥行き感という音場情報がかなり消えてしまっていることでした。定位や音色といった点では不満はありません。しかし音が非常に平板な定位となってしまうわけです。実際に左右の音場はかなり広い方なのですが。実は今回のXA55ESは、チューバホーンさんから借りて自宅で10日間ほど試聴したもので、その際も感じていた音の薄さ、平板な定位というのが、かなりケーブルを換えたりしていろいろトライはしたのですが、改善しなかったものなのです。これがこのトラポの個性だと言えば聞こえはいいのですが、MS-1の音場と比較試聴してしまっているだけに気になり出すと止まらないということになりました。
そしてSoulNoteの登場です。これが、正直良かったのですよ。ジャズを聴くという命題なら迷い無くこのCDPがベスト。音的には、各楽器のエッジの立て方が実にリアルで、ランカスターでもジャズは完璧に鳴るというのを実証してみせてくれました。強音と弱音というCDに入った情報の正確な出力という点でも出色の出来かと。今回は吉田苑の試聴機でしたので、どの程度D-Clockのエージングが終わっているのかが分からない状態でしたが、音が突っ張るところもなく意外にもしなやかな表現もこなしてくれていたように思います。ただし、このトラポには最大の弱点である、天板と側板の泣きは、どうにかして欲しいと思います。ペナペナな仕様なのです。
そしてもう一つの弱点は読み込みの遅さ。これはドライブがパソコンの物ではないかという位に遅い。かなり焦らされているという感じが濃厚です。音に関してはもう少しエージングしてあげれば間違いなくクラシックもゆったりとそして柔らかい音が出てくるような感じがしていました。ましてや今回は、スパイクを使用していませんでしたので、スパイクを噛ませればもっと音場情報が出てくる予感があります。そういう意味では、大いに可能性がありそうな機種ではあります(爆)。そう言えば、吉田苑のHT01 Ver2.0というトラポとサウンドデザインのSD05の組合せで聴いた音が僕にはベストです。あぁ、もう一つ47研のピットレーサーも凄かったのですけれど。
というわけで、チューバホーン様、長時間の試聴をさせていただき、本当にありがとうございました。そしてITUNIRE様にも初めてお会いいたしましたが、お疲れ様でございました。これからも宜しくお願いいたします。
さて、SD05とトラポの相性といえば、今回はいい体験をさせていただきました。ソニーのMS-1(改)、同じくXA55ES(改)、そしてSoulNoteのsc1.0SE-D(これまた改)の3機種を揃い踏みで聴かせていただいたのです。なかなか有り得そうでこんなチャンスは滅多に無いのですから。
で、まずはMS-1。これはSD05の純正組合せでもあり、定評があるところ。このトラポを使った時の音の滑らかさ、清らかさは別格のものがあります。極論になるかもしれませんが、MS-1はやはりクラシック専用機かと聞かせていただいて再認識いたしました。大編成のクラシックからピアノ・ソナタまで、クラシックという範疇に収まる物なら、この組合せがベストと断言できます。しかし、ジャズを含めたポピュラーをMS-1で聴くとなると、少なくとも私には不満がありました。「やはりタンノイでジャズは鳴らないのでは」と本気で思っちゃいましたから。そうなんです。躍動感みたいなものが無いのです。
ところが、これをXA55ESに変えた途端に、「お!、なかなか行けるじゃん」となりました。そう言う意味でこのXA55ESはその存在感がなくなるということはないでしょう。しかし、です。音の粒立ちも、そして音のキレも格段に良くなって、次から次へと持参したCDをかけて行くと、このCDPにもやはり欠落しているものを感じ取りました。それはMS-1が持っていた奥行き感という音場情報がかなり消えてしまっていることでした。定位や音色といった点では不満はありません。しかし音が非常に平板な定位となってしまうわけです。実際に左右の音場はかなり広い方なのですが。実は今回のXA55ESは、チューバホーンさんから借りて自宅で10日間ほど試聴したもので、その際も感じていた音の薄さ、平板な定位というのが、かなりケーブルを換えたりしていろいろトライはしたのですが、改善しなかったものなのです。これがこのトラポの個性だと言えば聞こえはいいのですが、MS-1の音場と比較試聴してしまっているだけに気になり出すと止まらないということになりました。
そしてSoulNoteの登場です。これが、正直良かったのですよ。ジャズを聴くという命題なら迷い無くこのCDPがベスト。音的には、各楽器のエッジの立て方が実にリアルで、ランカスターでもジャズは完璧に鳴るというのを実証してみせてくれました。強音と弱音というCDに入った情報の正確な出力という点でも出色の出来かと。今回は吉田苑の試聴機でしたので、どの程度D-Clockのエージングが終わっているのかが分からない状態でしたが、音が突っ張るところもなく意外にもしなやかな表現もこなしてくれていたように思います。ただし、このトラポには最大の弱点である、天板と側板の泣きは、どうにかして欲しいと思います。ペナペナな仕様なのです。
そしてもう一つの弱点は読み込みの遅さ。これはドライブがパソコンの物ではないかという位に遅い。かなり焦らされているという感じが濃厚です。音に関してはもう少しエージングしてあげれば間違いなくクラシックもゆったりとそして柔らかい音が出てくるような感じがしていました。ましてや今回は、スパイクを使用していませんでしたので、スパイクを噛ませればもっと音場情報が出てくる予感があります。そういう意味では、大いに可能性がありそうな機種ではあります(爆)。そう言えば、吉田苑のHT01 Ver2.0というトラポとサウンドデザインのSD05の組合せで聴いた音が僕にはベストです。あぁ、もう一つ47研のピットレーサーも凄かったのですけれど。
というわけで、チューバホーン様、長時間の試聴をさせていただき、本当にありがとうございました。そしてITUNIRE様にも初めてお会いいたしましたが、お疲れ様でございました。これからも宜しくお願いいたします。