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I don't believe That! : エバンス名盤の再発CDに今頃、驚喜乱舞

2007年05月07日 | Jazz
いやはや知らないということは恐ろしい。何気なく行ったレコード店で何気なくビル・エバンスの『You Must Believe In Spring』(WB)の輸入盤CDを手にした。前回のCDコンサートでも好評だった1枚で拙ブログでも一度この盤について書いています。
ジャケット裏をこれまた何気なく見ていると、な、な、なんと3曲も増えて(追加されて)いるじゃないですか。
Without A Song、Freddie Freeloader、All Of Youの3曲!!
自分の目を疑いましたね。「未発表があるんだ、キャホー!!」って感じです。あるWebを見たら「2003年の再発盤には3曲のボーナストラックが追加収録された」と解説されている。知らないとは実に情けないが、もうこうなるとすぐに聴きたくなるのはジャズ・ファンの性。アッという間にレジでお買い上げです。
家へ帰って早速調べてみた。頼りになるのはディスコグラフィーということでいつもの定番Jazz Discography Proojectを見ても載っていない。もちろん中山さんのエバンス本にも書いていない。ちょっと肩すかしを食らった感じ。この位のことでは更新されないのかなぁ? 不思議。
この3曲はまさに同日(とは言っても3日間だけど)、同一メンバーによる録音。しかし2003年に出てきただけあって、リミックスとマスタリング・エンジニアは、オリジナルのアル・シュミット→フランク・ライコのラインではなくて、ジェフ・マジッド→デビッド・ドネリーとなっている。
さて、注目の演奏なのだが、これまた拍子抜けするくらいに「明るい」。つまりアウトテイクにしている理由は、コレだけですね。まぁ、この盤のテーマでもある「暗~い」イメージには合わないというだけ。演奏は目を見張るほど素晴らしいものです。上記3曲の曲目を見て「あ、この曲知っている、知っている」と感じた貴方、心地良い裏切りに合うと思いますよ。私としてはこの盤の持つイメージは大切にしたいので、この3曲を別の曲と一辺に聴くことはしないでしょうが、間違いなくこの3曲だけ独立して聴き込みたいと思わせるプレイです。
ミックスも同様に西海岸的明るさがあって、エバンスの「晴れ」の部分が非常に上手く聴こえて素晴らしい仕上がり。ジグムンドのバスドラの連打なんて滅多に聴くことが出来ないですから。難は、ゴメスのベースがこの時代以降のエディの音になっちゃっています。新マスタリング(ミックス)でオリジナル部分のベースの音とこの3曲で一番違うのが、やっぱりこのベースの音かも。オリジナルの盤の曲の方が、いわゆる本来のベースの音がします。ピアノも「明るい」音で、これは「有り」です。もしこの盤をお持ちでないなら、このCDはオススメですよ。
それにしてもジャケ写の色が薄いんですけれど。暗ーーーーいイメージ台無し。
追記
Jazz Discography Proojectに今回のデータを追記していただきました。
Thanks shaolin様 感謝、多謝。


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2 コメント

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げげ。。 (すずっく)
2007-05-11 09:39:14
遅そろしい、、文章を、、読んでしまった。
いろんな意味で、恐ろしすぎる。

3曲で、ミニアルバムを作ったとしても、、
なんか、あのアルバムの時のエヴァンスは、、って思いこみがある私「達」は、、
その明るい演奏を、、どうやって、、受け入れれば、、いいのでしょぉぉぉ。
うむ~、長く、、生きてると、、いいのやら、、悪いのやら。。
うむ。。。
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私もげ、げ、げのゲーでした (Sugar)
2007-05-11 11:31:08
すずっく様、おはようです。
この3曲は、オリジナルとは別ものとして聴くのが吉。一番最後に3曲なので、まぁ良しとしませう。
確かに、長く生きていると、知らないことが・・。
この盤の主題は「死」なんです。<マッシュのテーマ>にしたって、野戦病院ですからねぇ。
いずれにしてもこの3曲は別物として賞味するのが、ベストかと。演奏? めちゃいいです。
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