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シナジスティクリサーチのMiGインシュレーターを試す

2010年06月20日 | Audio
先日、エソテリックX-05の下にインシュレーターとして、ウエットカーボン+マグネシューム・インシュを入れていたところ、「それじゃー可哀想ですよ」というので、じょんびさんがシナジスティクリサーチ社製のMiGインシュレーターを貸してくださることになりました。有り難い話です。
このシナジスティクリサーチというのはケーブル系の会社との認識でおりましたが、こういうのも作っているんだとちょっとビックリ。MiGって言う名称も「Mechanical Interface Grounding」ということで、まさにインシュそのものでした(形状はユニークですが)。
取説によると『異なる二通りの方法(アンビエント/音場優先設置法と、ピンポイント/音像優先設置法)で実際に試して、よりハイレベルな音へとチューニングを図っください』と書いてある。で、色々な設置方法でピアノを中心に試聴を繰り返して、少なくとも我が家では、「MiGのラウンド面(丸い面)上向きで後方に2個、下向き1個を前方設置」がベストでした。これをメーカーは「アンビエント・サウンドステージ/音場優先」と呼んでいるようですが、この方法は正しく「クラシック向け」です。この逆は音像が前に前にと定位し(意外と奥行き感も出る)、これは正しくジャズ向きな音になりました。フロントの管楽器のリアルさが一層引き立ちます。
 
いずれにしても、このインシュを使うと音に程良い艶が乗って、音場・音像の見晴らしがとてもよくなるのを実感できます。
試聴中のメモを見ると、
音場が広大に
音の変化が瞬時に分かる
オケに埋もれたピアノがクッキリ浮かぶ
ピアノ打鍵に鮮度あってクリア。それ以上にアンビエンスがよく聴き取れる
オケ全体の各楽器が“歌う”ように鳴る!
非常に細かい音を拾ってくるので色々な方向から音が聴こえてくる
明らかに音数が増えている
このMiGを使うと音場・音像のコントロールが可能になる
なんて書いている。
このMiGを導入して、ウハウハに為るためには、当然ながら現行のスピーカー・セッティングが重要だと思います。ちゃんとセッティングがされていない場合、明らかに上記のような差分が出ないであろう事は明白です。オーディオ機器のセッティングを詰めに詰めた方には、このシナジスティクリサーチのMiGインシュレーターの出現は、朗報であることは間違いないでしょう。なお、以上はプレイヤー側での試聴でしたが、アンプ側に使用しても同様の結果が出ています。そうなると我が家では6個のMiGが必要ということになるのだが、うーーん、値段がねぇ。
ここを参照してください。
PS
じょんびさんのページをみていたら、数量限定でモニター価格販売と試聴貸し出しをするとのこと。エソテリックのCDPユーザーは、借りてみる手は大いにありそうです。

東京シティ・フィル第239回定期演奏会:ベートーヴェン・チクルス第1回

2010年06月07日 | Music

シティ・フィル創立35周年記念となるベートーヴェン・チクルスの第1回(5月31日)を聴いてきました。
歌劇「フィデリオ」序曲Op.72b
交響曲第4番Op.60
交響曲第7番Op.92
という3曲。
2000年にはベーレンライター版を使用したコンサート(全集盤もリリース)がありましたが、今回はマルケビッチ版を使用した演奏で、少なくとも東京シティ・フィルが持っている潜在能力を十二分に発揮していた演奏と聴きました。いずれにしてもなかなか感動的なコンサートでありました。
今回の楽器配置はコントラバスが最奥中央に位置し、これがオーケストラの底辺をしっかり支えて音響的にも素晴らしい効果を上げていたのが印象的でした。そして今回は木管楽器群の素晴らしい演奏がハイライト。本当に素晴らしい演奏に大拍手です。
終演後、飯守先生とコンサート・マスターの戸澤さんのサイン会があり、新作「英雄の生涯」にお二人のサインを頂きました。飯守先生が嬉しそうに「新聞(日経?)にこの盤の評論が載っていたんだよ」と切り抜きを見せてくれたのが印象的で、戸澤さんに「とてもいいコンサートでした!」とお伝えしたら、とても嬉しそうに「ありがとうございます。次も期待してください」と仰っておりましたので、次回の7月15日も楽しみにしています。
それにしても、東京オペラシティの3階席までビッシリとお客様が入っているのは初めて。最後はスタンディング・オベーションをされている方も多数いらっしゃって、今回のコンサートの充実度が頷けるような一夜でした。