Sugarのちょっとお寄りなさいよ

ジャズ、クラシック、オーディオ、そしてコーヒーの話題をお届け

第三回恒例CDレコード・コンサート:4月14日(土曜日)開催

2007年03月31日 | Music

サウンドデザインのアンプSD05と、PSDのスピーカーを使ったレコードコンサートも、もう第三回目。今回も、音のいい杉並公会堂の小ホールを使って、サウンドデザイン・ファン・クラブ主催のCDレコード・コンサートが開催されることになりました。
日時:2007年4月14日(土)18時30分開場。
場所:杉並公会堂 小ホール
今回は、サウンドデザインの那須にある試聴室の標準スピーカーに鎮座したPSD社の最新型スピーカー「T3のお披露目(ワールド・プレミア)、ソニー製CDPのCDP-MS1(改)とXA55ES(改)、それに75WのSD05を使用して「音楽」を楽しく聴いていただく予定にしています。
第一部は、私Sugarの解説で、今回は「音の良いJAZZのCD」をお掛けする予定です。私担当の時間も短い(45分)ですので、解説を出来るだけ短くして「音」をタップリ聴いていただこうと思っています。それにしても音のいいジャズCDという範疇が難しいです(爆)。どうしようかなぁと、今から右往左往してます。
また当日はMA・Recordingsのタッド・ガーフィンクル氏も来てくれる予定になっておりますので、MAの音の良いCDもお聴かせできると思います。
なお第二部は、音の良いクラシック(サウンドデザイン代表の石田さんがお好きな曲=盤をかけてくださるそうです。期待)、そして第三部では、オールジャンルのCDをお掛けする予定です。
参加ご希望の方は、ここをご覧頂ければ幸いです。なお入場は無料ですので、音楽好き、オーディオ好きな皆様のお越しをお待ちしております。
追記(5日)
3日、タッド氏から電話があり、参加してくださるとのこと。
香港で収録(Korgによる超音質)した音源を聴かせてくださる予定。
なお、MAのジャズはもちろんおかけする予定です。


怒濤の【メイン】スピーカー選び Part4 (最終選)

2007年03月30日 | Audio

果てさて、モニターオーディオのGS60とDALIのメントール6が残った。ある意味性格がまるで違うようなスピーカーを最終選考に残しているというのも自分自身驚いている。が、それ以上にこのお店にお邪魔した時に「僕を聴いてください」と訴えかけてきたスピーカーも最終選考に残しているというのは、自分で決めたことながらどうしてなのかの説明がうまくつかない。どうしょうもないので、これらを比較試聴しながら、少しずつ音を追い込んでみて、決めていくことにした。
このスピーカーは、どうもダイナの方に聞くと、以前からこのお店にあったスピーカーとのことらしい。展示品ということで、5階に厳然として起立していた。売れない理由があるからだろうとは想像に難くないが、果たして音はどうなのか、興味津々であった。
実はこのスピーカーは、今回の試聴大会に最初から参戦していた。1ラウンド目でこのスピーカーを聴いたときに、すでに「ふむふむ、なかなかやるわい」いう音がしたので、2ラウンド目の試聴はこのスピーカーをスキップしていた。
   
というわけで三つ巴の最終試聴を開始した。使用した盤は、クインシー・ジョーンズのベスト盤でもある『フロム・Q・ウイズ・ラブ』のDisk1の1曲目<ブラジリアン・ウェディング・ソング>と14曲目の<シャドウ・オブ・ユア・スマイル>。前者はサラ・ボーンとテイク6が競演。全編がスキャット(ハミング)によるもので、広大な音場空間が聴き所。後者は、フランク・シナトラのサンズ・ホテルでのライブでカウント・ベイシー楽団との競演。シナトラの声の質感とベイシー楽団の醸し出すパースペクティブなハーモニーが聴き所。
さて試聴を終えての感想だが、GS60のスピード感があって音離れのいい音も捨てがたかった。またメントール6の弾力あるベースラインにもクラクラと来た。そしてこの2つのスピーカーで鳴らすジャズには決定的といえるような欠点は感じられなかった。こうなると後は、直感で勝負ということになる。襷掛け接続を解除して高域側へSPケーブルを接続した時のGS60が最も現代的な、そして余裕がある鳴りっぷりを示した。正直捨て難い。メントール6は、ジャズ・オーディオ的に美音なのだが、いかんせん、グランド・ピアノのスケール感が出ない。ゆえに2ラウンド目以降は、GS60と、毅然とした立ち振る舞いの5階にあったスピーカーとの一騎打ちということになった。
今回の試聴会で聴くまでの間に、このスピーカーのことをWebでいろいろと調べてみた。ところがあまりに情報が少ない。ただメーカーの名は、昔々に聞いたことがあった気がするものだった。Webには、
「理想的なトィーター用振動板素材バイオセルロース、革新的バスレフ新理論、仮想同軸方式を採用し、ハイフィデリティー(高忠実性)とミュージカリティー(音楽性)を両立したトールボーイ型」
「高い評価と実績のある、自社開発ユニットの性能を最大限発揮させるために誕生したモデル。上品な艶と重厚感のある音楽的ウエルバランスとオーディオ的な快感とを両立させ、広大な音場感とコンパクトで実体的な音像感を共に再現しています」
「高い評価と実績のある、自社開発ユニットの性能を“最大限発揮させる”、これがこのモデル開発設計のコンセプトです。ダブル・ボイスコイルのウーファーは、前作ではスタガー駆動として使用していますが、本作では電気的にも機械的にも完全パラレル駆動として動作しています。foの極度に低いトゥイーターを余裕をもって使用しクロスオーバー周波数付近で発生しやすい歪み感を押さえ、ダブル・ウーファーの振動板振幅を最小限にコントロールする、全く新たなバスレフ理論によって駆動し、中域への混変調歪みを除去するなどによって、大パワーを楽々と受け入れ崩れを見せず、上品な艶と重量感のある音楽的ウェルバランスとオーディオ的な快感とを両立させ、広く深く高い広大な音場感とコンパクトで実体的な音像感を共に再現しています」
というようなことが書いてある。聴いて当たっていることも、そりゃ違うだろうということもあるが、一言で言えば、
ピアノの音が本物の音だ」ということに尽きる。
モニター・オーディオGS60は音の立ち上がり、立ち下がりが速く、音像も精緻に描く。立ち位置を微妙に変えるという作業にも、難なく追従してくる。もし5階のスピーカーがなかったら、難なくGS60に僕は決めていただろう。というのも5階にあったスピーカーを1ラウンド目に聴いた時に、音場の広がりがあまり感じられなかったのがちょいと引っかかっていた。どちらかといえば、実音の核となる響きが明快に伝わってくる音で、音像をシャープに描くというスピーカーであった。
一騎打ちをしているGS60の低音もハイ・スピードで素晴らしいものであったが、こちらのスピーカーは一枚上手で、このウーハー・サイズで、なんなく100Hz以下の低域を過不足なく出してきたのである。それも偽物ではない実体感のある低域だった。上記したようにピアノの音は、しっかりとしたピアノのボディの音を正確に再現していた。ピアノが出す倍音のヌケと艶も驚くほどいい。同様にバスドラの重低音に「あれ?」と思うくらいマッスがあった。リア・バスレフのためにやや遅れ気味に聴こえるというのが、実は最大の好みの音でもあった。そして何よりもその見た目の大きさよりズッシリ重い(40kg)その重量にも参った。そして筐体のピアノ・ブラックの塗装の見事さも、惚れ惚れするものだった。そうそう、もう一つ、男性ボーカルの声にしっかりとした重さがあること。いわゆる「コーコー」声にならないのが素晴らしい。今回の試聴で唯一、シナトラの声がシナトラらしく、聴こえたのがこのスピーカーだった。これには僕にとって説得力がありました。
そしてこの時点で「決めました」。おもむろに5555の田中さんに購入を伝えしました。
「このアクースティック・ラボのステラ・オパス(Acoustic-lab Stella OPUS)を買おうと思います。よろしくお願いいたします」と。
というわけで、オパス君が我が家にやってくることになる。自宅でどの様に鳴るのか、楽しみである。(3月28日記述)
なお、上記記事中のことは、あくまでも私の主観によるものですので、一般論ではなくなっていますのでご容赦くださいませ。
   

 


怒濤の【メイン】スピーカー選び Part3 (改題)

2007年03月27日 | Audio

はてさて、3月某日、ダイナミックオーディオ5555の2階で密かに繰り広げられたスピーカー選びの謀議の内容をお伝えしましょう。
このお店は午前11時にオープン。当日ちょっとした予定が入っていたので、どうにか11時に滑り込みセーフという感じで到着いたしました。すでに2階奥には、今回試聴させていただくスピーカー君たちが、ズラリと顔を揃えています。壮観です。
「アンプ類は30分前から、ウォーミング・アップさせておきました」と田中さん、流石に一流店です。芸が細かい。SPの置き方も田中さんがしっかり考えて置いていてくれたようです。
SPケーブルは、コンダクトの上田さんが取り扱っているノードスト社のFlatline Gold Mark IIが使われていました。あれ?田中さん僕の好み分かっているじゃないですか、え? いつもコレなの、あ、そう。というわけ(爆)。うーむ。
アンプ及びプレイヤーは、「プリメインで、凄くないヤツを設置しておいてください」とお願いしてありましたので、田中さんは気を利かせてくれたのか、DenonのプリメインアンプのPMA-CX3とCDプレーヤーのDCD-CX3をペアにしてセッティングしてくれていました。世評通りのなかなか憎いチョイスです。そうそう、アンプ以上にこのCDPが素晴らしいです。小さい個体なのに7kgもあって、デジタル系とアナログ系が別立ての2トランス構成の電源部というのに痺れます。アンプの方ですが、ボリュームの触り心地が最高です。セカンド・システムには、躊躇無くこれですね。まぁ、今回は購入しませんですが(大爆)。
さて、舞台は揃いました。まずは、全スピーカーを1曲ずつ鳴らして(馴らして)行きました。試聴盤は、ブルーノート盤『スターダスト/ビル・チャーラップ』。この3曲目<ロッキン・チェアー>。フランク・ウエスのテナーが弱々しく聴こえたら、そのスピーカーは、駄目駄目。そしてリーダーなのにサイドマン的にピアノが聴こえたら駄目、駄目。というこちらの勝手な判断基準です。変ですか? 変ですよねぇ。

      

まずはウィーンアコースティクT3Gから。すっくと摩天楼のように立ち上がるその容姿は、流石に一目惚れしてしまうだけのことはあります。しかし一聴して「??」となりました。そうなんです。T3Gユーザーの方から使いこなしが大変だよと聞いておりました。一言で言ってしまえば「低音しか聴こえない」。それも「モワモワ」系。まさに「え~っ!なに?」って感じです。試聴を1ラウンドさせた後に、ケーブルの接続を見るとスピーカー側への取付けがいわゆる「襷掛け」にしてありました。ほとんどのスピーカーで成功するこの襷掛け接続なのですが、残念ながらT3Gには、全く不向き。プラス、マイナスともに高域側へ接続するのが正しいので、2ラウンド目にはこれで試聴、とても良くはなりましたが・・・・。
次は、エラックFS210Aです。小さい。可愛い。そして綺麗なフィニッシュ。なんていうのでしょうか、「スリスリ」したくなります。現にしっかり触って来ちゃいましたけれど。期待は高域。やっぱりこのツィーターがどう鳴るかが勝負。で、聴いたのですが、これが端正で音離れのいい鳴り方なんです。本当に過不足のない鳴り方というのが字義通りになってます。美音系なのでしょう。でもジャズのスケール感、楽器の大きさが出ないのです。別にドシンバシンと鳴りなさいと言っていないのですが、やはりちんまり鳴るんです。
次は、この試聴前から何度か聴いているモニターオーディオGS60。フェアの時も音離れが良くて、ミュージック・ラバー(音楽愛好者)には、絶対にいいなぁと思っていたスピーカーです。ところが、どうもちぐはぐな音がして低域から高域へと滑らかに繋がって聴こえない。ましてや音にスピードがないのです。実は、このスピーカーも「襷掛け」接続をしていました。2ラウンド目にはこれも高域側へ繋いで、超スムーズな音の出方となりました。そう、この音ですよ、これ。音場も超広いです。音の粒もいきなり微粒子になりましたし。
次はダリのメントール6。ヘリコンを見慣れているせいなのかとても可愛い。このスピーカーは、IKONとヘリコンのいいとこ取りをしたような音で、なかなか説得力の有る音です。ジャズもクラシックも最大級にエンジョイ出来るスピーカーかもしれません。このスピーカー最大の利点は、ベースの出方がとてもいいんです。弾力のあるベース・ラインが実に美音。弾む低域、ピアノのスケールもこのサイズとは思えないものでした。どうもデンオンのアンプと相性が一番良い感じでありました。
というわけで、1ラウンドした後、2ラウンド目は、3361ブラック・レーベルの『パリ1256/チェロ・アコースティック』。ワン・ポイント録音による超美音・超奥行き定位のCDで試聴です。
この試聴によって、4台から2台へ絞り込むことができました(うわー、はしょったなぁ)。残ったのは、GS60とメントール6となりました。T3Gは、上記のように高域接続で、相当よく鳴るようにはなりましたが、こりゃうちのエアーボリュームでは、鳴らせませんです。またエラックFS210Aは、いかんせんスケールが出ません。ベースが薄いのは許せる範囲でしたが、ピアノにスケールを感じさせません。ガツンと弾いているピアノはガツンと鳴って欲しいのです。
というわけで、GS60とメントール6が最終選考に。
そして隠し球である5555の5階にあった『とあるスピーカー』が誤解されるのを覚悟でここに登場してきます。
というわけで、今日はここまで。次回で最終回にしたいと思います。
長いよなぁ。ちょっと反省モード。


怒濤のサブ・スピーカー選び Part2

2007年03月26日 | Audio

先日は4本のスピーカーの中から、サブ・スピーカーを選んでいくということを書きました。しかしその中には、僕を「納得」させてくれるスピーカーは残念ながら無かったのです。どうしてだろう、なぜなんだろうとしばし考えました。
実はこれらのスピーカーの納得できない部分というのは、「音が良くない」という短絡的なファクターに起因する問題というよりも、音楽に対して聴き手への説得力が足りないという感覚の方が当たっているのだと気づきました。どのスピーカーも音楽を綺麗に鳴らしたり、整った表現といった形で、まさに聴き手に対して、プレゼンをしているような鳴り方をどのスピーカーもしているように思ったからです。
僕が求めている「一芸に秀でた」というような聴き手の耳目を集めるような、そしていい意味での個性のある鳴りっぷりの良さを感じさせるものではこの4本が無かったということに尽きるのかもしれません。その中でもクリプッシュ君は、現在の最新のテクノロジーから生まれてくるスピーカーとは「異様な」くらいに違う音がしていました。「僕はとても変わった音がするけど、とっても面白いんだよ」と訴えかけて来たからです。僕が天邪久だけなのかもしれませんが、出てくる音は、けして驚くようなHi-Fiな音ではありません。でも音楽がとても軽やかに鳴るスピーカーだったので、君って「面白いヤツだなぁ」と思いました。そう言う意味で、他のスピーカーは面白味がないんじゃないのという感じでした。
もちろん、もっと大きな問題もありました。今回比較試聴をしているのわけですが、実際には時間も場所も、そして鳴らすアンプやCDPも違っていたのです。各々のスピーカーに対してフェアーなジャッジが出来なかったというのが当然あったかと思います。
で、この点については、かなり反省しているわけです。まぁ、一見の客に全てのスピーカーを揃えて、時間を作って、セットアップをしてくれるようなお店があるかどうかが、もっと大きな問題だったかもしれませんね。
ところが、聞いてみるものです。友人に相談したら「ダイナ5555なら可能じゃないのかな」とのこと。で、昨年のマラソン試聴会の時にお世話になった2階の田中さんに電話してみたところ、快いご返事を頂きました。
また先日のブログにも書いたKorgの生録体験会の時に、時間が多少有ったので、5階に行ったのですが、その際に「僕を聴いてください」と言ってくるスピーカー君がいたのです。少なくとも僕はそう感じました。もうなりふり構わず5階担当の東郷さんに(面識はまるでない方だったのでビックリされたと思います)「このスピーカー、予約は入ってないのですよね」と聞いてしまっていました。「大丈夫ですよ、全く問題ないです」とのことで「これは試聴させていただけるのでしょうか」と思わず言っていた自分に驚くやらあきれるやら。
というわけで、田中さんにご相談して『一大試聴大会』の準備をしていただいたわけです。今回、比較試聴をしたいとお伝えしたのは、上記SP以外は以下の通りです。
DALI
メントール6
エラック
FS210A
モニターオーディオ
ゴールド・シグネチュア60
ウィーンアコースティック
T-3G
というわけで、ちょっと力が尽きたのでまた。引きずるなぁ。


怒濤のサブ・スピーカー選び Part1

2007年03月24日 | Audio

怒濤のサブ・スピーカー選びの続きをお伝えしましょう。
この一ヶ月は、スピーカー探しの旅でありました。西に纏まって置いてある店があると聞けば、そこに行き、東に中古の出物があると聞けばその店に行って聴かせていただく、という日々を過ごしておりました。まさに東奔西走の1ヶ月ではありました。
これがけっこう楽しかったのわけですが(当然ですわねぇ、オーディオ好きなら)、しかしお小遣いは、交通費に、食事代に、コーヒー代としっかりと消えていくわけで、大好きな本やCDが買えなくなるという、逆にとっても辛い日々でもありました。うーむ。
さて、初期の目的であったサブ・スピーカー選びなのですが、
1)基本的にどうせ買うなら、最新のスピーカーにすること。
2)出来うる限りトール・ボーイにすること。
3)高域は、出来うる限り伸びていること。
4)低域はスピードがあり、タイトであること。
5)デザインは自分好みで通すこと。
以上のファクターを中心して選んでいったのが以下の4点でした。
ELAC FS207A
B&W CM7
TAOC LC800
KLIPSCH RF-82
    
そして実際に4本全てのスピーカーを最低一度は、試聴させていただきました。各お店の方、ありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。
さて、これらのスピーカーをすでにご存じの方も多いと思いますので、詳細は語りませんが、どの4本もなかなか個性豊かな作品ではありました。
エラックは、美音系でかなり作りも良くオキニの1本でしたが、なぜか試聴した際にゆったりとした表現が聴こえてきません。ましてやある特定の帯域で、欠落があるような鳴り方だったのが気になりました。B&Wは、なかなか面白い音でありましたが、帯域の中にどうもピークとディップが交互に聴こえてきて、ジキルとハイドみたいな表現をする時があったので、断念。使いこなすと面白いとは思いましたが。TAOCは、これを聞くのが一番難しかった1本なのですが(置いてないなぁ)、フルレンジ+ツィーター+サブ・ウーハーという構成が物欲を誘う一作でユニット数も多いのですが、意外や意外で繋がりがよくスムーズでありました。しかしいかんせんエッジの付いた音やピアノやバスドラの迫力という点でしっくりきません。最大の弱点は、貧相なこと。クリプッシュは、聞いたうちに入らないぐらいの時間しかなかったのですが、その能率の良さ、音離れの良さなど、あたかもアルティックを聞いているような感じがいいSP。しかしやはり重量のある音が出ないわけです。音に芯がなく、コーコーと鳴る感じで、全ての音が軽いのです。ウーハー2本も付いているのに。可哀想だったんですよ。AVアンプでドライブされていたので・・・。外見も超チープでした、残念。
いずれにしても、定価ベースで14万から30万以内のSPだったわけですが、どのスピーカーも「音に説得力がない」というか、個人的にインパクトがないという感触(ちんまりした音だった)があってかなり悩む連続試聴となってしまったのです。実際に複数台を同時に比較試聴していけば、その中からベストを1本選び、購入という手順で進行していったわけでしょうが、別々にそれも別々の日に試聴するという形でしたので、3本目を聴いているときに1本目の音がはるか彼方のイメージとなってしまい、自分の中でもその音の感触に自信が持てなくなり、逆に不安になるというのを経験しました。
これらを試聴している間に思っていたのは、KEF君が入院している間に、主役の座を取ってやるという気迫が感じられるスピーカーがあれば、それをメインに据えてやろうじゃないの、という気持ちで聴いていったわけですが、どうもこの4本はその「気迫」がなかった(足りなかった)というのが結論になりました。
そして思いましたねぇ。「このクラスじゃ、自分の思っている音とは、やっぱり遠い」(荒くても雄大な音とか、細かい音を出すけど、ハッとする音とかが、ないんですね)と。こうなると、オーマニのムクムク病が出てきます。そう、「上級機種だったら、どうなるのだろう」と。
というわけで、山の神に「やっぱり値段なりなんだよねぇ。音は」と伝えました。そうしたら「あなたが気に入らないのなら、せっかく買っても駄目なんじゃない」ときっぱり。「やっぱり今持っているスピーカーと同じぐらいじゃないと駄目なんじゃないの」とのご託宣。心の中では、「やった!」って感じでしたね。
持つべきものはやっぱり『マイ・スイート・ハート』です。いいことを言ってくれます。で、「2本で60万なんてなっちゃうんだけれど、やっぱりね、いいんだよなぁ、この上のスピーカーの音というのは」と言うと、「じゃ、そうしたらいいじゃない」とのお言葉。
え、なに? いいの? ホント?というわけで、またまた怒濤のスピーカー選び第2章へ進行していきます。ふぅー。


うちのKEF君、体調不良だ!~怒濤の急展開の始まり

2007年03月23日 | Audio
うちのKEF君のウーハーのエッジが悲鳴を上げだしたのは、ちょうど1ヶ月前。
「うん? ベースの音がなんか変だ」と気づいた時には、すでに片チャンネルのウーハーの一部が欠落しておりました。(;ロ;)
で、KEFジャパンに聞くも、けんもほろろのお答え。では、というので友人に聞いたリペアの専門会社にメールをしたら、非常に懇切丁寧なメールの返信があり、「こりゃ愛機を出すにはとてもいい会社だわい」と思い、リペアを依頼しました。
リペア総額13万円也。単純なエッジの張り替えと思っていたのですが、どうも相当いろいろなところに手を入れるようなメール内容。こりゃ別人になっちゃうかも、と思い、「大丈夫ですか?」というメールを入れると、「すでに何本もこのスピーカーのリペアをしています。ご安心ください。元の音より(買ったときの音という意味だそう)良くしてお返しします」と自信タップリに書かれています。信用しちゃいました。というか、もう信用するっきゃないわけですよ。ところが、5月連休明けの受付になるとのこと。いやぁ、同じようなことをしている人は多いんだなぁ、と思った次第。閑話休題です。
さて、そうなると音が出るスピーカーがなくなると気がついたわけです。遅すぎですわな、明らかに。で、恐る恐る、わが奥方に訊ねると・・・。「いいんじゃないの」と・・・。我が耳を疑って、もう一度聞いちゃいましたね。「で、いくらなの?」と来ました。「うん、まぁ、その、サブ・スピーカーだから、ね。うーん、30万ぐらいかなぁ」と、これまた恐る恐るなわけです。
いいんじゃない」。 え?、マジ? ホント・・・・
というわけで、この1ヶ月は、サブ・スピーカー探しに。道理で更新してないわけです。
ところがオーディオ好きの通例、どんどんエスカレートしていく。そう、当然値段、というか、スピーカー自身のグレードもですが。というわけで、今日はこのくらいに。

コルグで生録~こりゃとんでも無いレコーダーだ!

2007年03月17日 | Audio

ダイナ5555で本日は、Korgの1ビット・レコーダー、MR-1000とMR-1を使った「生録体験会」に行って参りました。
 
某音大生達が生演奏を披露し、その演奏をKORG社より発売中の1BITのレコーダーであるMR-1とMR-1000を使用してDSD録音を行うという催し。それをシャープのデジアンで再生、聴き比べをするという仕掛けです。
演奏楽器にはバイオリン、フルート、チェロ、さらにソプラノ、バリトンの声楽もあるという豪華版でありました。
正直言って音大生の演奏ということで、無茶は言えませんが、その録音の素晴らしさは“驚愕”です。昔デンスケやナカミチのカセットデッキで生録していた高校時代を思い出しましたが、もう完全に“音”的にはプロフェッショナルな音質でした。高い方のMR-1000でも14万円ですから、驚天動地ではあります。コストパフォーマンスなんて言葉がいきなり陳腐化します。いやはや、こう言っちゃなんですが、1ビットDSD(2.8224MHz)でも驚きなのですが、5.6448Mhzというのは、想像を超えたところにある音質なのです。
上記、フルート、チェロの音は、原音(演奏)と再生の差異は、あるのですが、そんなことはとても瑣末なことで、レコーディング・スタジオでも何でもないオーディオ売り場での録音から、あの「素晴らしい」音が再生されるだけで、ノックアウトされました。音大生達も自分の演奏に目を白黒させて驚いていたのがとても印象的でした。
こりゃ、本当にえらいことです。テクノロジーの進歩ってなんなのか、スタジオに置かれているウン千万円の機器を使っているというのは、なんなのか、いろいろな思いが頭の中で交錯しました。今回、聴きながら杉並公会堂でのコンサートを生録してみたい!と切実に思いましたから。
明日も開催とのことなのでお時間がある方は、ぜひ。なお参加した方には、当日の録音されたものをCD-R化したスペシャルディスクもプレゼントされる予定です。ダイナ5555、2階の田中さんまでご連絡をどうぞ。
PS
PMCの「IB2S-A」というアクティブ・スピーカー(パワード・スピーカー)は、これまた素晴らしい音がしておりました。まぁ買える値段じゃありませんが。OB1も聴かせていただいて、今日は大満足。(株)ヘビームーン村山さん、ありがとうございました。
シャープの橋爪さん、名調子健在ですね。ECMゆっくり聴きたいと思っています。例のギター作、探しに走ります。
そうそう、MA・Recordingsのタッド・ガーフィンクルさんもお見えになりました。今度MAを聴く会をやりましょう! 本当にナイス・ガイです。


「ハーモニューズ」ピアノ・デュオ・コンサート III.VIOLET X ORANGE

2007年03月04日 | Music
昨年10月に杉並公会堂で行われたピアノとマリンバのデュオ・コンサートに引き続いて、3月13日には、ピアノ2台によるデュオ・コンサート(連弾とソロ)が行われるという「朗報」がやってきた。

それも「左手の魔術師」としか思えない馬場祥子さんと、優雅な演奏でお馴染みの石橋直子さんによるピアノ演奏会だという。二人とも東京芸術大学の卒業生だし、前回の楽しい演奏を堪能したこちらとしてはこのコンサートには是非行かねばなるまい。
それにしてもこのデュオ・ユニットの名前が「ハーモニューズ」。ちょっと舌を噛んでしまいそうなネーミングだが、ご両人ともに美形なので許してしまおう。
今回のプログラムの肝になるのは1台のピアノによる連弾。それにガーシュインのアイ・ガット・リズム変奏曲なんていうのも演ってくれるとのことなので、興味津々なのだ。
細目は、ここのページをご参照ください。