最初に買ったステレオは、モジュラー・ステレオっていう感じの左右80cmぐらいで高さが20cm、センターにLPがかけられるプレイヤーが付いていた物。もちろんカセットなんかが付いていないステレオだった。メーカー名は完全に忘れてしまったなぁ。
はっきりした記憶がもうないのだが(当然ながら、30年近く前です)、これでサイモン&ガーファンクルの『明日に架ける橋』なんかを聴いていたような気がする。10センチぐらいのシングル・スピーカーが付いていたいわゆる電蓄に近いものだったけれど、これが結構いい音がしていた(さすがに低音は出なかったけれど)。
次は、いわゆる昔の家庭によくあった「セパレート・ステレオ」である。メーカー名はパイオニアだったか、コロンビアだったか??うーん、覚えていない。ウォールナット仕上げで、これは相当な大きさ。部屋にドカンと鎮座していた覚えがある。でも図体だけは異様にでかいのだが、音が良くない(見栄えだけ)。ゆえにほとんど印象がない。本当にこのステレオに関しては、意識が遠くなるくらい覚えていない。このセパレート・ステレオは、確か25cmウーハーに10cmぐらいのスコーカーにツィーターという構成だった。そんな気がするだけであまり自信はない。この時期は、カラベリ、パーシー・フェイス、ポール・モーリアといったムードミュージックを中心に聴いていた。

▲こんな感じのセパレートステレオとテクニクス
次は、遂にコンポーネント型へ移行し、レコード・プレイヤー、アンプ、チューナー、スピーカーという構成になった。最初に購入したのは、テクニクスのSB-7000である。ただしこの間別のスピーカーも使っていたような気がするのだが思い出せない。このテクニクスのスピーカーは、今から考えると物凄くフラットというか、ナチュラルというか、平板というか、音楽のエナジーが余り感じられず、端正に鳴らすっていうイメージしか残っていない。音的にも紙臭い音だったことは間違いない。聴いていた音楽は、Rockがメインだった。グランドファンク・レイルロードやクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング、アル・クーパーやクリームなどなど。
このSB-7000を下取りにだして購入したのは、ジムテックのJack of Jackだった。この辺になると「ジャズもいいよねぇ」という感じで、70年代後半、ロックも聴くけどジャズも聴くモンね状態の時に購入したスピーカーである。確か雑誌で見て通販で買った。
知らない人にちょっとだけ説明を。社名でお分かりのようにアルティックのコピーである。King of KingというがA7のコピーで、Jack of Jackは、9846-8Aのコピー。なお、Queen of Queenというのもあったなぁ。Jack君は38cmウーハーにホーンという構成で、まさにアルティックの模造品。でもこれは本当にいい音がしていた。この頃には“立派な”オーディオ好きになっていたので、ホーン部分のデッドニングを粘土なんかでやったり、ネットワークや内部配線材をかなり弄ったりしていろいろ試していた。うーん、懐かしい。この音は相当気に入っていたし、たぶん自分の“好みの音”がこの時代に作られたような気がする。デッドコピーとはいえ(本物志向の人には「フン!」という感じで見向きもされなかったけれど)音はしっかりアルティックしていたように思う。軽めだけれど筋金入りの低音と、トランペット、ピアノが最高に鳴るホーンということで、満足がいくスピーカーだった。

▲これはアルティック、そして未練ありありのJBL
さて次は、念願のJBLとなる。いきなり4343BWXを購入した。想像以上にでかい、重たいというスピーカーだったが、これは皆さんも良くご存じなので書くことは少ない。サンスイの正規ではない並行輸入ものを購入したが、当時の値段は90万ぐらいだった。今から考えるとよく買ったよなぁ、という感じである。WXということでウォールナット仕上げで、ワトコでよくフィニッシュしてメンテしていたなぁ。
これもかなりいい音のスピーカーだった(当然ですよね)。やはりホーンが決め手で、音離れも良く、ジャズを聴くスピーカーとしては今でも多少JBLに未練がある。実はこれも手放したが、一つにはスペースファクターの問題、一つにエッジがやばくなってきたことによる。友人の友人に25万(2本)で売ってしまったが、当時15万かけてエッジのリペアをやったと言っていたことだけが思い出せる。でも売った人の名前はもう忘れてしまった。確か4343を売る直前ぐらいに寺島靖国氏(寺さん)も自宅に聴きに来た。吉祥寺から1時間30分ぐらいかけて来てくれたのが懐かしい想い出だ。
←現行SP KEF105/3S
さて、次は現在のスピーカーとなる。KEFの105/3である。某カメラマン氏が最近まで同じものを使われていた。私はこのスピーカーを当時の代理店の方と知り合いになり、かなり安く購入させていただいたもの。本来2本で50万後半が定価だが、確か20万台で売っていただいたように記憶している。新古品ゆえに若干の傷もあったが、気になるほどではなかったので安い買い物だ。
このスピーカーはアルティックもどきのジムテック、JBL4343よりもエージングが難しいスピーカーだと思う。エージングを間違えると(クラシックなどでエージングすると)シックな音になってしまうよと代理店のエンジニア氏に聞かされていたので「ガツン、ドシン」系のジャズでじっくりエージングを進行させていった。もちろんテストCDのワープ音も使ったけれど(特に低域のエージングのためだが)、基本的にはジャズ一辺倒で鳴らし込みを行ったスピーカーである。これらの「じっくりエージング」で、抜けの良いスピーカーとなったのは、嬉しい。
このスピーカーはどうも過小評価されているようだが、凄い音のするいい作品だと思う。ただしバスレフポート内に低域用のスピーカーが存在しているので低域がやや遅れて出てくる。とはいえホーンロードがかかったタンノイのようには遅れては来ないから問題は全くなし。それ以上に芳醇でありながらタイトな低域が出るのが本当に喜ばしい。なお中域のサックス系やピアノのソノリティ、艶といった部分は申し分なしである。高域のシンバルの厚みが出にくいというのがこのスピーカーの宿命だが、ありがたいことに当方ではかなりの厚みがあるサウンドを聴かせてくれている。
というわけで、スピーカー小史なわけだが、ジムテックとJBLを使っている間にオンキョーのMONITOR500やM-6なんかも使っていた。また今でも持っているヤマハの小型スピーカーAST-S10も当時より今の方が凄い音がする。このスピーカーを変則スピーカーのように宣伝していた(なにかのアンプを使うというような)が、現行のアンプで大音量(めちゃくちゃパワーが入るスピーカーで、まったく音が崩れないのは驚異的)で鳴らすとこのサイズとは到底思えない音がするのでちょっと手放せないでいる。
はっきりした記憶がもうないのだが(当然ながら、30年近く前です)、これでサイモン&ガーファンクルの『明日に架ける橋』なんかを聴いていたような気がする。10センチぐらいのシングル・スピーカーが付いていたいわゆる電蓄に近いものだったけれど、これが結構いい音がしていた(さすがに低音は出なかったけれど)。
次は、いわゆる昔の家庭によくあった「セパレート・ステレオ」である。メーカー名はパイオニアだったか、コロンビアだったか??うーん、覚えていない。ウォールナット仕上げで、これは相当な大きさ。部屋にドカンと鎮座していた覚えがある。でも図体だけは異様にでかいのだが、音が良くない(見栄えだけ)。ゆえにほとんど印象がない。本当にこのステレオに関しては、意識が遠くなるくらい覚えていない。このセパレート・ステレオは、確か25cmウーハーに10cmぐらいのスコーカーにツィーターという構成だった。そんな気がするだけであまり自信はない。この時期は、カラベリ、パーシー・フェイス、ポール・モーリアといったムードミュージックを中心に聴いていた。


▲こんな感じのセパレートステレオとテクニクス
次は、遂にコンポーネント型へ移行し、レコード・プレイヤー、アンプ、チューナー、スピーカーという構成になった。最初に購入したのは、テクニクスのSB-7000である。ただしこの間別のスピーカーも使っていたような気がするのだが思い出せない。このテクニクスのスピーカーは、今から考えると物凄くフラットというか、ナチュラルというか、平板というか、音楽のエナジーが余り感じられず、端正に鳴らすっていうイメージしか残っていない。音的にも紙臭い音だったことは間違いない。聴いていた音楽は、Rockがメインだった。グランドファンク・レイルロードやクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング、アル・クーパーやクリームなどなど。
このSB-7000を下取りにだして購入したのは、ジムテックのJack of Jackだった。この辺になると「ジャズもいいよねぇ」という感じで、70年代後半、ロックも聴くけどジャズも聴くモンね状態の時に購入したスピーカーである。確か雑誌で見て通販で買った。
知らない人にちょっとだけ説明を。社名でお分かりのようにアルティックのコピーである。King of KingというがA7のコピーで、Jack of Jackは、9846-8Aのコピー。なお、Queen of Queenというのもあったなぁ。Jack君は38cmウーハーにホーンという構成で、まさにアルティックの模造品。でもこれは本当にいい音がしていた。この頃には“立派な”オーディオ好きになっていたので、ホーン部分のデッドニングを粘土なんかでやったり、ネットワークや内部配線材をかなり弄ったりしていろいろ試していた。うーん、懐かしい。この音は相当気に入っていたし、たぶん自分の“好みの音”がこの時代に作られたような気がする。デッドコピーとはいえ(本物志向の人には「フン!」という感じで見向きもされなかったけれど)音はしっかりアルティックしていたように思う。軽めだけれど筋金入りの低音と、トランペット、ピアノが最高に鳴るホーンということで、満足がいくスピーカーだった。


▲これはアルティック、そして未練ありありのJBL
さて次は、念願のJBLとなる。いきなり4343BWXを購入した。想像以上にでかい、重たいというスピーカーだったが、これは皆さんも良くご存じなので書くことは少ない。サンスイの正規ではない並行輸入ものを購入したが、当時の値段は90万ぐらいだった。今から考えるとよく買ったよなぁ、という感じである。WXということでウォールナット仕上げで、ワトコでよくフィニッシュしてメンテしていたなぁ。
これもかなりいい音のスピーカーだった(当然ですよね)。やはりホーンが決め手で、音離れも良く、ジャズを聴くスピーカーとしては今でも多少JBLに未練がある。実はこれも手放したが、一つにはスペースファクターの問題、一つにエッジがやばくなってきたことによる。友人の友人に25万(2本)で売ってしまったが、当時15万かけてエッジのリペアをやったと言っていたことだけが思い出せる。でも売った人の名前はもう忘れてしまった。確か4343を売る直前ぐらいに寺島靖国氏(寺さん)も自宅に聴きに来た。吉祥寺から1時間30分ぐらいかけて来てくれたのが懐かしい想い出だ。

さて、次は現在のスピーカーとなる。KEFの105/3である。某カメラマン氏が最近まで同じものを使われていた。私はこのスピーカーを当時の代理店の方と知り合いになり、かなり安く購入させていただいたもの。本来2本で50万後半が定価だが、確か20万台で売っていただいたように記憶している。新古品ゆえに若干の傷もあったが、気になるほどではなかったので安い買い物だ。
このスピーカーはアルティックもどきのジムテック、JBL4343よりもエージングが難しいスピーカーだと思う。エージングを間違えると(クラシックなどでエージングすると)シックな音になってしまうよと代理店のエンジニア氏に聞かされていたので「ガツン、ドシン」系のジャズでじっくりエージングを進行させていった。もちろんテストCDのワープ音も使ったけれど(特に低域のエージングのためだが)、基本的にはジャズ一辺倒で鳴らし込みを行ったスピーカーである。これらの「じっくりエージング」で、抜けの良いスピーカーとなったのは、嬉しい。
このスピーカーはどうも過小評価されているようだが、凄い音のするいい作品だと思う。ただしバスレフポート内に低域用のスピーカーが存在しているので低域がやや遅れて出てくる。とはいえホーンロードがかかったタンノイのようには遅れては来ないから問題は全くなし。それ以上に芳醇でありながらタイトな低域が出るのが本当に喜ばしい。なお中域のサックス系やピアノのソノリティ、艶といった部分は申し分なしである。高域のシンバルの厚みが出にくいというのがこのスピーカーの宿命だが、ありがたいことに当方ではかなりの厚みがあるサウンドを聴かせてくれている。
というわけで、スピーカー小史なわけだが、ジムテックとJBLを使っている間にオンキョーのMONITOR500やM-6なんかも使っていた。また今でも持っているヤマハの小型スピーカーAST-S10も当時より今の方が凄い音がする。このスピーカーを変則スピーカーのように宣伝していた(なにかのアンプを使うというような)が、現行のアンプで大音量(めちゃくちゃパワーが入るスピーカーで、まったく音が崩れないのは驚異的)で鳴らすとこのサイズとは到底思えない音がするのでちょっと手放せないでいる。
>セパレート・ステレオ
当時はどこもこの装置でしたね。わが家にも親父が購入した初期のCOLUMBIAのセパレートシステムがありました。このセパレートステレオと蓄音機の音の違いに感動していました。両方とも粗大ゴミとし処理してしまいましたが、蓄音機はちょっと勿体ないことをしたと思いますが、当時は修理して直す余裕も置場所もありませんでした。
>テクニクスのSB-7000である。
デザインが斬新で記憶に残っているスピーカーです。音の記憶がありません。60年代70年代のオーディオ名機といった本には必ず登場しているようです。
良い席でしたけれど、ステージから遠い!
当時、アフレコでプレイしたとの噂が出る
くらい完璧な演奏でした。高校生時代です。
セパレート・ステレオは、もしかすると
コロンビアだったような気もしてきました。
テクニクスは、今考えると「平板」な音だった
記憶しかないんです。
でも、今のアンプで鳴らしてやると、けっこう
凄いかもしれないと思っています。
昨日はサンタナの紙ジャケCDを購入。いい音です。
アナログ盤を聴いていたのは、高校時代ですから、
ステレオとはいっても毛が生えたようなしろもの
だったので「今」改めてRockもいい音だったとい
うのが分かったような気がしています。
私はトリオのセパレートステレオ(40年前)に始まり、大学SB7000、社会人アルティックA7、そしてJBL4343、最後はタンノイ・スターリングで終わりました。信奉していた瀬川冬樹氏の死去で、だんだんと醒めていき、ビジュアルが中心になりつつあるのに後押しをされて止めました。それでも当時のステレオサウンド誌は取ってあり、たまに昔を思い出します。
捨てるにはしのびなく・・・取りに来てくれる人がいればタダで差し上げるのですがネ・・・
今は再び聞き出しましたが、もうあんな投資はできませんし、その気も失せています。
BOSEの卓上タイプがいいなー・・とは思いますけど、多分買いませんね。
懐具合も関係なくのめりこんでいた時代が懐かしいです・・・若さだったのでしょうか。
アルティックを鳴らすジャズ喫茶(煙草は吸えません)ならぬモダンジャズカフェを最近オープンしました
上のURLにはまだHPができてないので、掲載していただいているところのを入れました
今は 420A+811(horn)+806(driver)を手作りBOXで、604-8Kを平面バッフルで、604-8Eを小さいBOXに入れてならしていますが、小さいためか伸びやかさがたりない中低音ですが、さすがアルティックのモニタースピーカーという鳴りです。
もしよろしかったら、聴きにいらしてください。
modern jazz cafe moon river in Tachikawa 店主
URL:http://www9.ocn.ne.jp/~vivalife/index.htm
ところで、A7はまだ販売しているのですね?
あれは米国だけでの販売なのでしょうか?
Modern Jazz Cafe Moon River In Tachikawa
店主