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スピーカー・ケーブル導入顛末 Part3

2007年09月22日 | Audio
果てさてSaint Julianである。購入からほぼ2週間が過ぎた。最初の4日間は12時間連続エージングを挙行、ここ10日はほぼ3時間ぐらいずつ聴いている。どう変わって言ったのか。時間軸とともにご報告してみよう。
購入直後
そもそもこのSaint Julianは発売から約1年強という短期でディスコン(発売停止)になったケーブルである。そしてあまり知られていないことだが、このケーブルは2種類発売されて、初期型と現行型という区別がある。この区別は簡単で、先端部分の圧縮チューブ上に「+」と「-」が記入されている方が新しい物のようだ。購入時には、その初期型と現行型の2本がともにお店のショーケースに鎮座していたので悩んだ(迷った)。
というのもすでに書いたようにこのケーブルにはエージングにとても時間がかかるという問題を抱えているからである。購入の際にはこの問題が頭を過ぎったのだ。初期型ならば、エージングされている(使われている)時間が長いので少しは有利ではないかと・・。ゆえにちょっと迷った。しかしどんな音源でエージングされているかが分からないというケーブルを購入するのもなぁ、ということで現行型のものを購入した。
アクロス2000からの付け替えということで、音を出したとたんにお決まりの「ガックリ」という音であった。しかしこの時点でのこのケーブルの取り柄は、なんと言ってもジャズ旧譜のゴリゴリ感の表現いうことに尽きる。最高である。特にテナー・サックス最高である。ベースもズシンと来る。しかしである。なんたってピアノの音はスケールは無く滲むし、ベースも輪郭が見えてこない。ましてやトップ・シンバルなんか、潰れているのではと思うような音だ。「あぁ、やっぱり!」ということなのだ。
連続エージングの4日間+α
これじゃ、ヤバイというので、ひたすらエージングに精を出す。大音量が出せる土日は出来るだけの大きい音で、ウィークデイの昼間は、愚妻にCDを取っ替え引っ替えして貰いつつ、家人に五月蠅くない程度の音量でエージングを続行していった。この時点でさえ、このケーブルの音は日替わりメニューの様相を呈していた。例えばサックスがいい音だなぁ~と思った瞬間、ピアノにスケール感がなくちんまり聴こえるとか、ボーカル最高です!と思った瞬間、シンバルが鳴っていないとか、千変万化の有様である。
それでも連続エージングの効果もあってか、明らかに1日ごとにいいところが増えていった。2日目、3日目で、シンバル(高域)が落ち着いて来て、打音時のスティックの木の音も聴こえ出した。また倍音がしっかり乗って来たようで、ドラマーの違い(タイコの音色やシンバル類の違い)が良く分かるほどまでになった。しかし、この時点でもまだピアノのスケール感(中低域・中高域)が出ていない(とても安物ピアノに聴こえる)し、ベースのアタック感も出始めているがまだ音にキレがなく濁って聴こえることもある。なかなか悩ましい挙動をしてくれるケーブルだ。(続く)


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