ケンウッドのL-02Aが現役バリバリで稼働してくれていて、音に関してはやっぱり凄いんだけれど、どうも現代的なスピード感やレンジの広さがないように感じ始めたのは4月下旬。それにL-02Aはメンテしてあるとはいえ、かなりの「おじいちゃん」マシーンだから、これからの連続使用に耐えられるかがちょっと心配だった。ましてや手元にあるCDプレイヤーは、DenonのDCD-1650GLというのだから、もうどうにもならない状態にあったわけだ。
“よし、それならいっそのこと”というノリでアンプもCDプレイヤーも“一気に変えてしまえ!”ということで、金のない僕にとっては「大人買い」を挙行した。買ったのは
AMP:Marantz PM-15S1 ステレオインテグレ-テッドアンプ
CDP:Marantz SA-15S1 Super Audio CD プレーヤー
である。
というわけで、このアンプとCDプレイヤーのエージング日記を綴って行ってみようと思う。時間がかかると思いますが、皆様おつきあいお願いいたします。
5月10日(水)
この日、上記AMPとCDPが午前中に搬入された。当然仕事中であり「あんた、届いたわよ!」のメールが手元に。
帰宅後、マニュアルを読み、おもむろにセッティング。思っていたより、かなり重い。AMPは当然としても(18.0kg)、CDPが13.0kgもあるのは、驚いた。まぁ、軽いよりは重い方が絶対いいもんね、というのは、オーディオの常識みたいなものだから嬉しくはあったが、それにしてもCDPがこんなに重いとは買うまでまったく思ってもいなかったことである。
バナナ、YUにしっかり対応するWBTのスピーカー端子がなかなか頼もしい。この時点で使用しているSPケーブルは、パイオニアのごつい(厚さ1cm弱横2cmという極太)ケーブル(2m)。これは寺島さんから頂いたものだ。未だに使っているのだけれど耐久年度はとっくに超えているのではないのかなぁ。いわゆる鈍っているケーブルになっているのではないかという心配は十分にあるけれど、このケーブルの良さも悪さも知っているので、まずはこのSPケーブルで接続。
このAMPのバックパネルは、L-02Aに比べるとかなり簡素だなぁという印象。まぁ、必要にして充分な端子数というか、僕には多すぎるかもしれない。
もっとも驚いたのは、CDPのピンジャックの右チャンネルと左チャンネルの間がかなり開いていること。7cmも開いている。デノンは昔のパターンだから2.5cmぐらいなもの。確かにセパレーションやクロス・ストロークとか考えれば離した方がいいのだろうけど、これはちょっとカルチャーショックだった。
CDPとAMP間は、これまた使い続けていたアクロテックの“赤”ケーブル。今のケーブルと比べるとちょっと「プニョ」って感覚の導体に、非常に食いつきがいいしっかりしたRCAピンだ。このケーブル、音は非常になめらかだが、高域(10k近辺)と低域(200Hz)がやや細めに出るが結構気に入っている1本。「ゴリッ」というジャズには美味しいテイストは持っていないが、かなりのナチュラル・ビューティーなRCAケーブルだと思う。
というわけで、記念すべき筆下ろしの1枚目は、なぜか石原江里子の『ジス・クレージー・タウン』(ポニー・キャニオン)。頂き物のCDである。この作品の声とピアノの音が素晴らしい。正直言ってこの石原さんがどんな人でどんな活動をしてきたのか、まるで知らないのだけれど、なかなかチャーミングな歌声を持っているし、テクニックはないかもしれないがとても綺麗なピアノを弾く女性だ。
さて、音である。
1曲目<コルコバード>。ガックリ。ナローである。発声も(声だけでなくピアノも)隠った感じでヌケが悪い。うちのスピーカー、こんなに音が悪くなっちゃって、うーーーん可哀想。本当にそう思った。DSD録音でしっとりとした感じのボーカル、滑らかなタッチのピアノ、しなやかなでクリーミーな音色を持った盤であることはL-02Aで知っていた。しかし、この落差は落胆を通り越して逆に「そう来たか!」と思った。この盤は2曲目表題曲にもなっている<ジス・クレイジー・タウン>が大好きなのだが、我慢して聴いて2曲目であっけなくリタイア。
あんまり最新盤で行くよりは、ちょいと古めで行こうということで、ウエスのCTI盤『ロードソング』『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』を聴く。石原の盤より音はヌケ始めている。音の粒立ちも出てきているが、アンプ変更前の方がもちろんいい音。中低域、高域が出ていないのがはっきり分かる。ストリングスの立ち上がりやウッドウィンズの広がりも出始めているが、音的にはダンゴ状態のままだ。ウエスの2枚目に移って、どうにか奥行き感が出てきた。しかし、ウエスのサムピッキングの定位が左右のスピーカー全面に定位という感じがあって、今ひとつ本来の定位が決まっていない。この盤、そんな音像だったかなぁ。以上1日目
最新の画像[もっと見る]
- ピリスのボックス・セット到着! 10年前
- 2011東京インターナショナル・オーディオショウ 13年前
- 2011東京インターナショナル・オーディオショウ 13年前
- シナジスティクリサーチのMiGインシュレーターを試す 14年前
- 東京シティ・フィル第239回定期演奏会:ベートーヴェン・チクルス第1回 14年前
- エソテリックX-05を持ち上げてみた 15年前
- エソテリックX-05を持ち上げてみた 15年前
- JAZZと呼ばれた電源ケーブル(Black Rhodium) 15年前
- A Happy New Year! ディズニーシーの新年事始め 15年前
- EL SOUND製ND-S1専用のアナログトランス式電源 15年前
>CDPがこんなに重い
最近ますます重量化しているようですね。制振対策もあるのでしょうか? 少し前のCDPと比べると5割ぐらい重くなっている感じがします。それだけ構造も複雑になっているのだろうと思いますが。
やっぱり重いですが、しょうがないですよね。
エージングも楽しんでやろうと思ってます。
なにかありましたら、コメントくださいませ。
((=゜ω゜)ノ!!)さん
時流とはいえ10kgを超えるのは驚きです。
CDPは駆動部と電源しかないんですから。
というわけで、助言よろしくお願いします。
CDからメモリへ転送時にオーバサンプリング(位相補完が主目的とするアルゴリズム)し、x4以上の密度のデータとする。
と言うものが欲しいです。物理ノイズ、メディアによるフラッタと理想補完が可能になります。