舞台に具現化されたベートーヴェンの世界
ベートーヴェンの世界はどのように具現化されているのだろうか
舞台を囲む3面の厚い壁、時々刻々と変わるLED映像とピアノセットなどはベートーヴェンの内面を立体的に感覚的に表現している。
家庭環境など様々な要因によって自分だけの壁を作り、心の部屋を堅く閉ざしていたベートーヴェンは、その部屋を侵犯しようとする人に怒り、押しのけながら自分の音楽にだけ執着するようになり、自らを社会から孤立させる
音楽が全てだった彼の人生に難聴の影が垂れ込めた瞬間、運命の女性、トニーに会い愛に気づくベートーヴェンは固く閉していた心の部屋を大きく開ける···
結局、トニーとの愛は刹那の光で終わってしまい、この悲劇的な結末と共に彼の心の部屋は再び固く閉ざされるが、最後の瞬間、死を通じて彼を取り巻く束縛と拘束から抜け出し、彼は永遠に自由になる
不完全なベートーヴェンの世界と愛を表わすモノクロとカラーの変則的な構成
暗い無彩色の空間に侵犯する刺激的な色彩
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ベートーヴェンの心の世界に混乱と破壊を試みる刺激
色彩の刺激はベートーヴェンが心の部屋を開くことになり、不便さから「美しさ」に次第に変化し、この過程で無彩色の世界と色彩の刺激は互いに葛藤し共存することになる
ベートーヴェンの魂を象徴するピアノ
ピアノは、第1幕を通して舞台の真ん中にとどまり、音楽を創造したり聴覚を失っていく瞬間、別れの時間などベートーヴェンの重要な瞬間に登場し、彼の偉大な業績と人間的な姿をすべて表現する
空中にギリギリぶら下がっているピアノ
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楽しい人々の間で暗い姿のベートーベン
華麗な街とその街を歩くベートーベンとの対比は、彼の深い孤独を劇的に見せてくれる
舞台の上で繰り広げられるベートーヴェンの世界をよく知ると、もっと魅力的な<ベートーヴェン;Beethoven Secret>