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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

気力体力

2015年02月26日 | からだ
老母は良く言えば穏やかである。
悪く言えば弱虫の話下手である。

言いたいことが10あったら、5は飲み込んでいる。
と、
短期間だが担当してくれるというケアマネさんの前で話した。

カッとなるのが嫌いということと、
自分の感情や要求をはっきり口に出すことに慣れていないことから、
おさえて、黙る。

「でもそれはまだまだお元気な証拠ですね。
我慢するのは体力が要りますから。」
と、ケアマネさんは言う。

老人ホームで働いていた友人がよく言っていた。
「わがままだから長生きできるのよ。」
長生きしてきたからわがままになった面もあるだろうし、
感情をおさえずに体力を温存してきて長生きしているという面もあるのだろうか。

ケアマネさんは続ける。
「齢を取って体力が落ちてくると、おさえられなくなってきます。
今、10のうち5とおっしゃってるということは、
以前はもっと、7や8はおさえてたんでしょうね。」

そのとおりだ。
この頃は、母もカッと感情を表現することがある。
しかし、そうなることが嫌いだし、やってこなかったから慣れていないので、
下手だ。
見ていて、自分でいやがったり恥じ入ったりしているのが、わかる。

そういった感情を表に出すことで、同居している私が
悩んだり苦しんだりするのがいやだ、と言う。

とんでもない。
私はそんなことでいちいち悩んだり苦しんだりしない。

ただイラッときたりカッとなったりはする。

きっと私がイラッとなったりカッとなったりすると、
コワくていやなんだろうが、
そんなものは悩み苦しみと違って、あっという間に消えて行くものだ。
たちまち過ぎ去るようなものは恐れるにはあたらない。
むしろ、はけぐちとしてしまった方が楽なくらいだ。

そう考えると、苛立ちや激昂も、有用なものだと思える。
あんまりしょっちゅうやるもんでもなかろうが、
パッと怒ってサッと流しちゃう、というのもいい。
毎度飲み込んで疲れてしまうよりは。

老母も、今からでもそんな感情表現に少しずつ慣れていけばいい。



ケアマネさんとの面談は、母子介護二人暮らしに
少し風穴をあけてくれる。


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