
庭木が伸びて伸びて伸びて
屋根よーりーたーかー
くなっている。
庭の南東の角に、チャンチンの木が3本生えていて、
そのうちの1本が数年前に、傾いた。
春の南風だったかなんだったかに煽られて、
長い幹が我が家の方に向かって30度くらい傾いた。
いやはや。
1.いきなりぶっ倒れないで、良かった。
2.傾いた方向が我が家の方向で、良かった。
1+2=3.いきなり隣家の方向にぶっ倒れないで、本当に良かった。
傾いた木の、根元から1メートルくらいの所をチェーンソーで切った。
当然、木は我が家の方向に倒れた。
梢が雨樋に掛かったが、幸い壊れるようなことは無かった。良かった。
※
そんなことが有ったので、隣家は恐れた。
風向きが違ったら、自分の家が危ない。そう思ったのも当然だ。
隣家のおばさんが、近所の知人の植木屋の携帯番号のメモを渡してきた。
依頼して、残りの2本も倒れないうちに切ってもらったほうが良い、と言う。
当然だ。
けれど、私はのらりくらりとしていた。
あの強風で傾いたのが1本。
残りの2本は無事だった。
ということは、大概の風で倒れないだろう。という考えだ。
※
しかしそれからまた何年も経った。
木は更に高くなったような気がする。
それに、木も老いる。
伐らなきゃなー伐らなきゃなー、と思って
はやいくとせ。
※
チャンチンの木、別名を唐変木。
亡父はこの木に登って、枝を切り払って、
とにかく上へ上へと伸ばした。
なんなんだ。
理由は一体なんだったんだ。
枝の無い、へんちくりんな木がシューーッと伸びて立っている。
それは、我が家のランドマークになった。
けれど、
隣家の方向へぶっ倒れたらコトだぞ、
というなんとないおそれはずっとつきまとった。
※
そんな暮らしとはおさらばさ。
伐ったのさ。
とにかく1本は。
友人Mに来て手伝ってもらった。
できるだけ高い位置にロープを結び、
その先を引いていてもらって、倒れる方向をコントロールしてもらう。
愚。
無理無理。
高く伸びた幹の重量とエネルギーは、
体重50㎏程度のアラフィフ女子の力ではなんともならない。
結果から言えば、うまく庭の中の狙った角度に倒れたのだが、
それは、切り口をどの角度に入れたか、ということに掛かっていた。
倒したい方向に鋸を入れる。
そして、その斜め下からまた鋸を入れて、
スイカの一切れみたいなふうに切り込みを入れる。
そして、その反対側に鋸を入れる。
すると、耐えられなくなってきた時に
「ミシミシミシ」と幹が折れて、倒れるのだ。
※
チャンチンの木の若葉は鮮やかな薄紅で、
とても美しい。
木の断面を見ると、意外なことに、
奥のほうの層がその色を蓄えていた。
屋根よーりーたーかー
くなっている。
庭の南東の角に、チャンチンの木が3本生えていて、
そのうちの1本が数年前に、傾いた。
春の南風だったかなんだったかに煽られて、
長い幹が我が家の方に向かって30度くらい傾いた。
いやはや。
1.いきなりぶっ倒れないで、良かった。
2.傾いた方向が我が家の方向で、良かった。
1+2=3.いきなり隣家の方向にぶっ倒れないで、本当に良かった。
傾いた木の、根元から1メートルくらいの所をチェーンソーで切った。
当然、木は我が家の方向に倒れた。
梢が雨樋に掛かったが、幸い壊れるようなことは無かった。良かった。
※
そんなことが有ったので、隣家は恐れた。
風向きが違ったら、自分の家が危ない。そう思ったのも当然だ。
隣家のおばさんが、近所の知人の植木屋の携帯番号のメモを渡してきた。
依頼して、残りの2本も倒れないうちに切ってもらったほうが良い、と言う。
当然だ。
けれど、私はのらりくらりとしていた。
あの強風で傾いたのが1本。
残りの2本は無事だった。
ということは、大概の風で倒れないだろう。という考えだ。
※
しかしそれからまた何年も経った。
木は更に高くなったような気がする。
それに、木も老いる。
伐らなきゃなー伐らなきゃなー、と思って
はやいくとせ。
※
チャンチンの木、別名を唐変木。
亡父はこの木に登って、枝を切り払って、
とにかく上へ上へと伸ばした。
なんなんだ。
理由は一体なんだったんだ。
枝の無い、へんちくりんな木がシューーッと伸びて立っている。
それは、我が家のランドマークになった。
けれど、
隣家の方向へぶっ倒れたらコトだぞ、
というなんとないおそれはずっとつきまとった。
※
そんな暮らしとはおさらばさ。
伐ったのさ。
とにかく1本は。
友人Mに来て手伝ってもらった。
できるだけ高い位置にロープを結び、
その先を引いていてもらって、倒れる方向をコントロールしてもらう。
愚。
無理無理。
高く伸びた幹の重量とエネルギーは、
体重50㎏程度のアラフィフ女子の力ではなんともならない。
結果から言えば、うまく庭の中の狙った角度に倒れたのだが、
それは、切り口をどの角度に入れたか、ということに掛かっていた。
倒したい方向に鋸を入れる。
そして、その斜め下からまた鋸を入れて、
スイカの一切れみたいなふうに切り込みを入れる。
そして、その反対側に鋸を入れる。
すると、耐えられなくなってきた時に
「ミシミシミシ」と幹が折れて、倒れるのだ。
※
チャンチンの木の若葉は鮮やかな薄紅で、
とても美しい。
木の断面を見ると、意外なことに、
奥のほうの層がその色を蓄えていた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます