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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

反面教師

2016年03月28日 | 日々
[あらすじ] 現状に満足してしあわせを感じていた。
目標を高く持つと幸福感は減った。


しくじり先生というテレビ番組に、
オリエンタルラジオが出演した回をインターネットで見た。

番組はいつも、「今日は、みなさんに私のような失敗をしていただきたくないので、
授業をします。」というセリフで始まる。

オリエンタルラジオは、「武勇伝」のネタで爆発的な人気を得て、
新米にもかかわらず冠番組を多数持ち、3年ほどの間にそれを全て潰した
という経験を語った。
人気絶頂の頃には天狗になった。
ベテランスタッフが居並ぶ中、「普通の僕笑いを作りたいんじゃない、
僕、時代を作りたいんすよ」と発言した。

そんな話を、恥じる気持ちを隠したり見せたりしながら語る。
その中で、
「とりあえず食っていきたい」
「かつてライバルだったあいつを今度は応援したい」
「週4回サーフィンができている現状を有意義に感じている」
と、一度落ち目になった人が現状に合わせて下方修正した夢を語る、
という現象について触れる。

思い当たるなあ、しあわせを感じていた時に思っていたことだ。
昨日書いた「コンフォート・ゾーン」に目標を合わせる、ということだ。
けれど、私の場合、「かつて一緒に演奏していたバンド仲間を応援したい」とは
どうしても思えなかった。
くやしくて、古い仲間のライブに足を運べない。
自分の立場はステージ側だ。

閑話休題。
オリエンタルラジオが出てきた頃、私は友人に、
あんな芸の無いもんがポッと出てつまらん、といったことを言って、
シラケさせてしまった記憶がある。
ちょっと面白い短いほら話をリズムに乗せて語る。
落語で言ったら枕のようなもので、本芸とは思えなかった。

ちょっとおもしろいことをリズムに乗せて並べるというやり方はしかし、
その後も登場し、リズムネタなんて呼ばれるようになったので、
時代を作ったとも言えそうだ。
時代なんて流れ去るものだ、とも言えるけれど。

年末に、検索ちゃん芸人ネタ祭という番組があり、
そこでオリエンタルラジオは毎年新しい挑戦をする。
毎年新しい挑戦をするのは、これが自分たちのスタイルだというものが見付からず
模索し続けているからだ、と本人も言う。
2015年末に披露したネタを、2月に別の番組でやり、この番組のほうが
多くの人の目にとまったのか、ちょっと評判なようだ。
https://www.youtube.com/watch?v=9b2RgOHZgZw

その番組で司会だったナインティナインの岡村隆史が、
自分のラジオ番組の中で、「新しい笑いの時代に突入したかも」と語った。
https://www.youtube.com/watch?v=DQVcJQvIzaQ

天狗の大風呂敷も案外、伊達ではないのかもしれない。

ただ、時代というのは、単独で作るものではない。
みんながこぞって真似をするから時代になる。
その時に、時代を切り拓いた者よりも優れた者が出てくる。
誰が始めたかということは問題にならなくなってくる。
それでこそ時代だ。
だから、天狗の鼻はやっぱり折れるだろう。


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