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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

レコードと私

2015年08月13日 | 自画自賛

5歳まで住んでいた大塚の家は、
大正時代に建てられたもので、なんとも風情があった。

壁は羽目板、屋根は瓦葺き、玄関はガラリと引き戸で三和土は広く、
風呂場は土間にすのこ、二階への階段はもうひとつ梯段があって
女中部屋だか書生部屋だかに繋がっていた。

縁側の突き当たりに、レコードプレイヤーが置いてあった。
レコード盤を入れる棚の上に、プレイヤーが載せてあり、
まだ幼い私には手が届かず、操作できなかった。

3歳になるかならない頃、母が初めて私のためにレコードを買ってきて
くれたそうだ。
「おかあさんといっしょ」のLP2枚組。
ジャケットは幼女ふうの猫と、困り果てた表情の警官姿の犬。

レコードをかけると、私は興奮して室内を駆け回り、
ついには卒倒したと伝え聞く。

それほど、歌が好きだったのだろう。



好きな歌と、とても好きな歌と、さほどでもない歌とがあった。
この15年ほども後にはCDが登場して、「さほどでもない歌」は
どんどんトバサレるようになるが、当時はレコード盤だ。
トバシて聴くには、盤の上にそっと針を落とす、という
緊張するワザが必要だった。
おちびには到底無理だ。

同様に、とても好きな歌だけを繰り返し聴こうと思っても、無理なわけだ。
そこで、一枚の片面を聴く間にも、感情と集中力の波が相当ある。
それは気絶するほどの昂ぶりになる。



「ツッピンとびうお」は、とても好きな歌のひとつだ。
うたのおねえさんの歌唱は、なんとなくピッチが低くて気持ちわるい。
ということに、幼い頃もうっすら気付いていたような気がする。
しかし、伸びやかに歌う声は、まだ見ぬ太平洋を思わせた。



ウクレレ悲喜騙りは文字通り弾き語りでやってきたが、
今回は多重録音にしてみた。
録音風景は不細工なので、画像は自作の切り絵にした。
画面ではわかりにくいけれど、ヒレの色は一匹ずつ違う。

you tubeで見てくださいね~
https://www.youtube.com/watch?v=PW8A-XQ8Ihs
よかったら、チャンネル登録してください。



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