犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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最新テキスト(当時)

2017年01月31日 | 書の道は
[あらすじ] 今まで敬遠していた書を、10月から始めた。
書初めに、敦煌から発掘された木簡の『急就篇』を選んだ。


書初めに取り組むのは、まったく生まれて初めてのことだ。

昨日は書いた物だけを撮った写真だった。
あれじゃあなんだかよくわからないですね。



今回お手本に使ったのは、
『天来書院テキストシリーズ54〈中国古代の書6〉木簡(二)敦煌漢簡』
である。
敦煌出土の、漢の時代の、木簡ばかりを集めたテキストだ。
実物大の写真と拡大写真が並んでいるのが良い。
難を言えば、実物大なら実物大と、拡大縮小しているなら%を書いてほしかった。

拡大写真の画質もなかなか明瞭だ。
黒く印刷されているのが、文字の一部分なのか、木目のスジか、材の陰なのか
わからない資料が多かったが、これはそのような見間違いがしにくい。

この種のお手本の中では、二玄社から出ている『簡牘名蹟選』というシリーズは
新しくカラー写真を撮ったものなので、墨か陰かなどという判別に悩む必要が無いのが良い。
ただ、今回書初めの題材にした『急就篇』は載っていない。

昨日書いたように、觚(こ)と呼ばれる断面が二等辺三角形の棒切れなので、表面・裏面と撮影すると、
表面の2面は斜めの角度から撮ることになる。
斜めから見ることになると、文字の幅が狭まってしまうわけだ。
なので、『天来書院テキスト』では、表面2面をコンピューターで処理して、
真正面から見たように幅を補正した画像を載せている。

これを見て練習した。
が、この画像は拡大しているものなので、本来より大きい字で練習することになる。
私は觚も原寸大で模造してそれに書くということがやりたいので、
小さく書く練習もする。
これがとても難しかった。

今思えば、幅を補正した写真を、原寸大まで縮小コピーしてそれをお手本にすれば良かった。
終わってすぐに思い付いた。
あほなのだろう。

出土木簡は数々あるが、役人が書いた書類が多い。
そんな中、この『急就篇』は字の教科書であり、出版物らしい。
サイズは大きく、字は書写の専門家が書いたらしく、キリリと美しい。
学ぶにふさわしい物なのだ。



第一 急就奇觚與衆異羅列諸物名姓字分別部居不雑厠
用日約少誠快意勉力務之必有憙請道其章 宋延年
鄭子方衛益壽史歩昌周千秋趙孺卿爰展世高辟兵

第一 急就奇觚は衆と異なる。諸物の名・姓字を羅列し、分別部居して雑厠(ざっし)せず。
日を用うること約少にして誠に意を快くし、力を勉めて之を務むれば必ず憙(よろこ)び有らん。
請う、其の章を道(い)わん。 宋延年、
鄭子方、衛益壽、史歩昌、周千秋、趙孺卿、爰展世、高辟兵。

Part1. この「漢字スピードラーニング」は他のテキストとひと味違います。
いろいろな物の名前や人名を、すっきりと分類して並べています。
毎日少しずつ楽しく練習できます。きちんとやっていると、必ず身についてステキな体験ができるでしょう。
では始めましょう。宋延年、(以下人名)

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