犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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一節竹

2020年06月01日 | 毎月馬鹿
漢字で一節竹と書いて、ヒトヨダケと読むのだそうだ。
ウチの近所に生えている。
観葉植物として個人宅の庭先などにも植えられるが、
近所のは道端に自生している。



ヒトヨダケ、と音だけ聞くと、
今夜ひと夜だけ、という意味を思い浮かべてしまうが、
そうではない。
漢字のとおり、一節という意味である。

竹は普通、ある特定の間隔ごとに節が有る。
中空の筒状の本体の途中に節を持つことで、
軽くてしかも頑丈な構造になるのだ。

ヒトヨダケは、特殊な表皮を持つことによって、
軽さと強さを実現したため、
竹でありながら節を必要としなくなったのだと言われている。



ヒトヨダケには、節以外にも他の竹と異なる特徴が有る。

竹は普通、地下茎で殖えて、竹林を形成する。
ところがヒトヨダケは、ポツンと一本だけ生える。
非常に貴重だと言われる理由だ。

しかし、実は地下茎は有るのだ。
ポツンと一本と思われるのには、地下茎のあり方に理由が有る。
3点、有る。

ひとつは、地下茎が非常に細いこと。
地上に生える部分は直径が10㎝くらい有るのに、
地下茎は1㎝あまりの太さしか無い。
だから、目立たないのだ。

もうひとつは、地下茎が深いところを通っていること。
タケノコを掘った経験の有る方なら知っているだろうけれど、
竹の地下茎はスコップを地面に入れたらすぐに届くくらい浅いところを這っている。

しかし、ヒトヨダケの地下茎は地中およそ1メートルくらいの深さの所を這う。
細い上に深いので、あまり人目に付かないわけだ。

さらに、地下茎が長く伸びることが知られている。
隣の竹が地上に生えるのは、平均的には30メートルほど距離をおいた所だ。
このため、竹林を形成することは無い。



平均30メートルではあるが、遠く何キロも先まで
一本の地下茎が繋がっていたりするそうだ。

写真のヒトヨダケの一番近くの竹も、
パッと思い付かない。
まとまって生えていれば目立つのだが、
一本一本が離れているので、あまり意識していない。



そうそう、あと、写真のように斜めに生えることも
大きな特徴の一つである。

竹として珍しい特徴がいくつも有るけれど、
珍しいわけではなく、気を付けて見ればあちこちに生えてはいる。
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