犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

『異母兄弟』

2015年03月31日 | 日々
東京には、新宿末廣亭、池袋演芸場、上野は鈴本演芸場、浅草演芸ホールと
4つの定席がある。
定席というのは10日間、同じ顔ぶれが高座を務める。
落語協会と落語芸術協会が交互に入っているのが現状だ。

私は調布住まいの通いやすさから、もっぱら新宿へ行く。
昨日は落語芸術協会。
ここには、最高齢ツートップがいる。
1925年4月6日生まれの桂米丸と、1925年10月28日生まれの三笑亭笑三だ。
米丸さんも笑三さんも、今も高座をつとめている。

どちらも新作をやる。
人気を博した噺を毎回掛ける。
笑三ともなると、挨拶から枕から噺から袖に引っ込む時の仕草まで、
きれいに型ができている。

いつ見に行っても同じことばかりやるからおもしろくない。
のではなく、こっちも、それが見たくて行く。
「こうして寄席に来てくださるお客様がたの、
ふところと、ご健康と、お身内だけが頼りです。
家にいてテレビを見てりゃあコレ(と指で輪っかをつくる)が出ていかなくて結構、
なんて人ぁ、どうなっても知ったことじゃない。」
という挨拶が聞きたくて、寄席へ行く。

新作はこうやって、古典になっていくのだろう。
今、古典落語と呼んでいる噺だって、そうやってできてきたのだろうから。

この人たちや、円丈や喬太郎が死んだら、どんな作品が後輩たちによって
演じられて、古典落語になっていくだろう。
そんなことを見届けるのも、楽しみのひとつか。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 交通マナー ほらされシリーズ | トップ | 絶滅危機 »

コメントを投稿

日々」カテゴリの最新記事