タオルおばさんの季節

[あらすじ] 界隈に、あるジョギング姿の70歳くらいの男性を見かける。
一見ジョギングパンツに見えるが、タオルを腰に巻いているだけにも見える。
しかし、よく見て確かめる勇気が無い。


車で最寄り駅まで人を迎えに出かけたら、近くの交差点で自転車に乗る
推定50代後半の女性とすれ違った。
年齢と性別は、服装や体型から推測した。

紺色の、つばの広めの帽子をかぶっている。
その下は、頭部をすっぽりとタオルで覆っている。
タオルは首も隠し、顔のわきに結び目があるようだ。
そして、大きめのサングラスをタオルの上から掛けている。

顔の肌はまったく見えない。
タオルは隙間無く頭部を覆っている。
本人はどうやって見えているのだろう？

文章では伝わりにくいかと思って、似顔絵（顔？）を描いてみた。
最後にサングラスを描き、メガネのツルを描き込む段になって手が止まった。

どうやって掛けていたのだろう？

タオルはすっぽりと顔と頭を覆っているように見えた。
では、どうやってメガネを掛けていたんだろう。
耳もタオルに覆われていたはずだ。


もう一度会いたい。
よく見てたしかめたい。

そうだ！タオルおじさんにしろタオルおばさんにしろ、
こちらがサングラスを掛けていれば、視線を隠すことができる。
じろじろ見ることができるぞ。

紫外線もきびしいお天気の日に、あの角にいたらまた会えるかしら。
会える前に私が日射病になるかしら。
タオルで頭を覆って、しっかり帽子をかぶり、
涼しくタオルを身に付けて、サングラスを掛けて、
きちんと水分を採っていれば大丈夫かしら。